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世界が脱マスク、脱コロナ騒動でも続く、日本の「マスク対策」の愚

日本はいつになったらマスクを外ことができるのでしょう。海外のさまざまな映像を見ていると、どうしても浮かんできてしまう疑問ではないでしょうか。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、著者で健康社会学者の河合薫さんが、ドイツに住む“特派員たち”に聞いた、現在のドイツのコロナ対策や感染後の対応について紹介。常に対策をアップデートするドイツとは対象的に、マスクも外せず、ワクチン接種を呼びかけるだけの日本の無策に疑問を投げかけています。

プロフィール河合薫かわい・かおる
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。

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なぜ、マスクをしないのか?

世界の国々で「脱マスク」の動きが進んでいます。そんな中、11日から水際対策が緩和され、政府はホテル側がマスク着用を求めても客が応じない場合、宿泊を拒否できるように法改正する方針を示しました。

ただでさえ欧米の人たちは、マスクを嫌います。ましてや、日本人とは異なり自主性を重んじる傾向が強い。やっとインバウンドが戻ってくることを期待してるホテルや旅館が、「宿泊拒否」するのは極めて難しい。というか無理ですよね。トラブルにならないことを祈るばかりです。

いずれにせよ、日本はある意味独自路線を走り続けているように思えてなりません。

一方で、マスクを外した海外の「コロナ事情」はどうなっているか?マスクをしなくても感染者は増えないのか?本当に、“普通の風邪”扱いになっているのか?コロナ感染に恐れはないのか?などなど、脳内は「????」だらけです。

そこで今回は、私の“ドイツ在住の特派員たち”から、色々と現場のリアルを報告してもらいましたので、みなさんにも共有します。マスクをするか、しないか、今後の参考にもお役立てください。

<マスク規制・着用について(ドイツの場合・以下同)>

<感染者について>

<治療薬について>

<感染後の行動>

以上です。

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これらの情報は、ドイツ全体のおおまかな状況です。地域によって多少の違いはあると思います。例えば、ミュンヘンでは10月1日からレストランでは基本マスク着用、ワクチン接種者はその義務なし、という運用になるとのことでした。

さて、いかがでしょうか?こういった状況を聞くと、日本は過剰にコロナに反応しているように見えます。

しかし、“特派員たち”の話を聞いていると、医療に対する考え方も、病気を患うことや死に対する価値観も、国によって違うので、海外と単純には比べられれないし比べること自体、ナンセンスなのかもしれません。

それでもやはり、コロナ感染が拡大した当初、世界の国々では徹底してエビデンスに基づく対策を議論し、講じていました。どこでもPCR検査を受けれるようにし、サーベイランス検査も行っていました。

今回とりあげたドイツでは、徹夜で政治家や専門家たちが検証を行い、「10万人当たりの新規感染者数によって、発動する対策メニュー」を国民に周知。日本では「緊急事態宣言」が発動されるかどうかでしたが、ドイツの人たちは基準値ごとに決められた対策メニューに沿って行動していました。

また、米国では「データ分析→仮説→モデル構築→実証研究→データ分析→モデル改善→実証研究」という流れの対策を講じることで、「何が必要で、何が必要じゃないか」の情報共有を行い、国も予算をつけ、米疾病対策センター(CDC)がサーベイランス検査の適切な運用の指針や技術的支援を提供するなど、協働作業を行っていました。

つまるところ、日本は最初から今にいたるまで無策のまま。アベノマスクの頃から、コロナ感染対策は「マスク」と飲食業の営業を制限することしかやらなかった。

その無策ぶりによって、医療現場が逼迫し、“現場”の人たちが涙する事態が繰り返されている。この冬はインフルエンザも同時流行すると言われているのに、その対策への準備は何かしているのかも甚だ疑問です。

ワクチン接種の呼びかけだけ?だったら第8波でまた医療現場が疲弊します。そして、感染者が急増した時には、「変異株が~」と言い訳したように「インフルエンザが~」と自分たちの無策を転嫁するつもりなのでしょうか?

ちなみに私は外ではマスクは外してますが、コンビニでも駅でもなんでも室内に入る時はマスクをつけていますが、無策のマスク対策はまだまだ続きそうです…。みなさまのご意見、お聞かせください。

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image by:Nemanja Petronje/Shutterstock.com

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米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
「自信はあるが、外からはどう見られているのか?」「自分の価値を上げたい」「心も体もコントロールしたい」「自己分析したい」「ニューストッピクスに反応できるスキルが欲しい」「とにかくモテたい」という方の参考になればと考えています。

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