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部下を成長させたいなら、上司のあなたが「絶対に言ってはいけない」一言

仕事で頼りになる社員を育てるには上司として何をすればいいのか、多くのサラリーマンの悩みでもあると思います。今回のメルマガ『菊原智明の【稼げる人、売れる人に変わる知恵】』では、著者で営業コンサルタントの菊原智明さんが、観察眼を磨いて部下のやる気を出す方法について語っています。

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上司であるあなたの観察眼を磨き、部下のモチベーションを上げる方法

今回はちょっとテイストを変えて“マネージメント系”の話をしたい。もちろん営業に役立つ内容でもある。

マネージメントというと身近では“部下、後輩、社員を教育・管理する”といったことになる。

身近なメンバーが“いかに成長し、モチベーションを上げてくれるか”というのはとても重要である。これが上手くいかない限り経営は苦しくなる。

もし経営者じゃないとしても“自分だけ結果を出して他は売らない”というのでは厳しい。給料も上がらないし。

自分も含め、まわりも上がっていく。こういった状況にしたいもの。部下のマネージメントについて二つほど事例を紹介する。

住宅会社の社長とお会いした時のこと。その会社にはAさんという社員がいた。社長のお気に入り。しかし、そのAさんが先日辞めてしまったという。

社長はAさんを育てようとしていた。だから、成長してもらいたいという思いで「少しはBを見習え!」といった言い方をしていた。

こういった言い方をされると“自尊心、プライド”が傷つけられる。こうして自信を失い、つぶれてしまった。

社長はつくづく「育て方を間違えた」と後悔している。

たとえば「お前のいいところにBの気遣いが加われば最強だ」と言えば違っただろう。

言い方一つで“営業スタッフが一気に伸びる”みともあれば“そのまま潰れてしまう”といったこともある。

これは子育てでも言える。兄弟がいたとして、「お兄ちゃんはすごいのに、どうしてあなたはできないの」と言い続けると、弟はいじけてしまう。

いい方向には向かわない。これがトラウマになっている人もいる。大人になってから成長の妨げになる。

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もう一つ例を挙げる。お掃除会社の社長のこと。その社長には右腕の社員がいた。

この社員を「いつかは社長させたい」と思い育てていた。

順調に成長。いろいろな業務を任せるように。そのかわりに給料も上げた。

すべて順調に思えた。しかし、それからすぐにその社員の方が「会社を辞めたい」と言い出したという。

社長にとっては青天の霹靂。驚いて声も出なかったという。

話聞けばその社員は「出世しなくてもいいので自分の時間が欲しい」と言うタイプだったという。

このケースはその後の話し合いで解決した。だからよかったものの、危うく右腕の社員を失うところだった。

部下を育てる。これは簡単ではない。厳しくすれば嫌になり辞めてしまう。

また評価したら評価したで「そうなりたいとは思っていないので」といって辞めようとする。部下のマネージメントは非常に難しい。

やはりここは“相手の立場になって考える”といったことが大切。それぞれのタイプとニーズを見極める必要がある。

・プライドが高いタイプか
・自分の時間を重視するタイプか
・責任を持たせた方がいいのか
・自由にやらせた方がいいか

などなど。まずは普段の行動をよく観察し「彼はこのタイプだな」と見極める。

こういった“観察眼”を磨いていく必要がある。

またタイミングをみて“個人ヒアリング”の時間を取ることも大切。答え合わせをした方がいい。

そしてタイプを見極めその人にマッチした方法で“営業へのモチベーション”を上げていく。これが非常に重要だ。

これはお客様に対しても同じこと。お客様は十人十色。それぞれ考え方も価値観も違う。部下と同じようにタイプを見極めることが重要。

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例えば“話好きのお客様”との商談だとする。

そのお客様に対して「これから構造について説明しますね」と言って30分も1時間も話を続けようとしたらどうだろう?

このタイプのお客様は3分もしないうちに飽きてくる。話が途切れたところで「わかりました。これでちょっと検討してみます」と言って帰っていくだろう。

そうではなく「〇〇について教えてください」といって話を聞いた方が何倍も喜ぶ。こうした見極めが大切になってくる。

また買う目的も人それぞれ違う。同じ家を建てるにしても

・自分だけの空間が欲しい
・建てて自慢したい
・子供と遊びたい
・広い風呂に入りたい

などなど。お客様によって目的は全く違う。まずはそこを見極める。

接客をしていれば「この部分はよく見ているな」ということが分かる。それが一つのヒントに。

それを手がかりとして「これはどうでしょうか?」と深掘りしていく。いくつか質問していけば特定できる。

お客様の興味、買う目的を見極める。こういった意識が必要だ。

部下に関してもそうだが、普段から「この人はどんなタイプで、何を重視しているのだろう」という目で観察する。意識をしていれば見極める目はどんどん進化していく。

これができるようなれば部下のモチベーションを上げられる。さらにはお客様にタイプに合わせた商談ができるようになる。ぜひ今日からまわりを意識しあなたの”観察眼”を強化して欲しい。

【今日の課題】

・部下のタイプ、まわりの営業スタッフのタイプを見極める
・お客様が何を必要としているのかを見極める

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image by: Shutterstock.com

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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【著者】 菊原智明 【月額】 ¥770/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 金曜日 発行予定

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