企画書がすらすらと書ける人、新しいことを生み出せる人とそうでない人の違いはどこにあるのでしょうか? 今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』の著者、石川和男さんは、クリエイティブな思考を身につける方法について紹介しています。
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クリエイティブ思考を身につけるには?
まわりが「うんうん」と唸り悩んでいるのに、ひとりだけ企画書がどんどん書ける人。新たなことを生み出せる人。その人は、まわりの人たちと、一体何が違うのでしょう。
毎日決まりきったルーティン業務に対して、頭を使って考えてやる仕事のことを「クリエイティブな仕事」と言ったりします。思いつくままに例をあげれば、
・得意先への企画書
・上司へのレポート
・会議のプレゼン資料
・議事録広報から依頼された商品PRの記事
・社内報の原稿
会社の業務外でいえば、ブログやメルマガ、SNSなどの発信も、クリエイティブな仕事と思っています。
こうして眺めてみると、クリエイティブな仕事と呼ばれることのほとんどが、「書く」ことだとわかります。頭のなかで考えたことや、他人に伝えたいことなど、それらを自分以外の人に伝えるために書く。このスピードが速い人を「クリエイティブな仕事が速い人」 として認識しているのです。
当然、書くという行為が速いか遅いかで仕事の速さは変わってきます。この「書く」というクリエイティブな仕事をいかに効率的に行うか。
大原則としては、インプットなくしてアウトプットはできません。良質なアウトプットができる人は、必ず良質なインプットをし続けている人です。良いアイディアが浮かばないと嘆く人は、インプットが足りていないのです。もとになるものが何もなかったら、「1」から作り出さなくてはなりません。それこそ天才でもない限り、難しい話です。
クリエイティブな仕事が速い人は、常にインプットをしているから速いのです。
では、このような人たちは一体どこでアイディアの元を仕入れているのでしょう。答えは、「社外で仕入れている」です。社内にいて上司や後輩とだけ交流しているのでは、いいアイディアは浮かびません。
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ある有名な漫画家が、次のようなことをいっていました。
「最近の漫画家志望の若い人は、漫画ばかり読んでいる。しかし漫画家になりたければ、漫画ばかり読んでいてはダメだ。映画を観たり、小説を読み、アイディアの幅を広げなければならない」
まさにその通りです。視野を広くして、自分がいる世界の外に目を向け、自分の世界を広くしなくては、新しいアイディアのヒントは見つかりません。
会社という限られたスペースで、新しい商品の企画書を書こうと思っても、画期的なものは生まれてこないのです。
ビジネスパーソンが視野を広げるのに有効な方法は、書籍を読む、セミナーに参加する、異業種交流会や同業他社の交流会に参加するなどでしょう。
私は今でも、自分を高めるために、すきま時間にビジネス書を読み、月2回セミナーを受講し、時間を見つけては異業種交流会に参加しています。そうすることで目新しい情報をインプットでき、クリエイティブな仕事が早くできるようになり、残業が減って、さらに自分を高めてくれるインプットの時間を捻出できるという成功のサイクルを手に入れることができたのです。
以前の職場では、外部のことを知れば知るほど上司の段取りの悪さや考えの浅さに幻滅し、転職するきっかけにもなりました。
クリエイティブな仕事のヒントは、社内にはないのです。では、どうやってネタを集めるのでしょうか。ネタ集めのコツはふたつ。
ひとつ目は、「あまり深く考えずにどんどん集めること」です。
情報を集めるとき「このネタ、本当に役に立つだろうか」なんて悩む必要はありません。悩まずにひとつでも多くの情報をかき集めましょう。
少ない材料で料理を作るのは苦労しますが、多くの材料があれば、選択肢が増えて、作るのが楽になります。使わなかった材料は冷蔵庫に入れて別の料理を使うときに使えば良いのです。
ふたつ目は、「情報は忘れないように記録する」。
どんなに良いアイディアが浮かんでも、人はすぐに忘れてしまうもの。ですからネタは集められる時に確実に集める。アイディアなら浮かんだときに、必ずメモを取る。
人間の脳は、右脳でひらめいて左脳で記憶するといわれています。浮かんだネタは、すぐにメモして頭に余白を作る。すると頭を別のことにフル回転できるようになる。
集めた情報という点と思考の点が線で繋がったとき、コンテンツとして形が作られていきます。
クリエイティブな脳を作るために大切なことは、「そこに正解はない」ということを知っておくことです。正解を探すあまり、形式にとらわれ縛られてしまうと、今までと変わらないものしか作れません。
答えのない答えを追求し、そこにアイディアも加え、形を作る。それがクリエイティブな正解といえるでしょう。
あなたもぜひ、クリエイティブな思考を身につけ、仕事のさらなる飛躍を目指しましょう。
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