上司がどんなに指示しても「仕事が遅い部下」の考えていること

worried asian young businessman is standing near windows while working overtime in office at night
 

ですから、上司として指示を出す、組織を動かすということをやる前に、

 ● なぜ現状のようなやり方をみなさんはやっているのか?

なぜこれが彼らにとって最適なビヘイビアなのか?を考えて、その環境を変えるような施策を打つ必要があるんです。

管理職としてあなたが望むような動きをしたらトクをするよ、という環境を作ってあげたら、彼らは自動的にその環境に最適となる動きをするんです。

そのあたり、人間って非常に敏感ですし、やり方を変えた方がトクをすると分かったら、あっという間に変えますから。クチを酸っぱくして何度も言う必要なんてありません。

仕事のやり方、手順、マインドは、それが形成されるに足る理由があるんです。そしてそれは多くの場合、上司に理由があるんです。部下は適応しているだけなんです。それに気付かず、ガミガミ怒ったら反発を食らうだけなんですよ。

しかもそれが企業文化と呼べるくらいまでに定着してしまうと(それはつまりかなり長期間に亘って環境が変わっていないということです)、社長が代わったくらいじゃ直らないですから。組織が年功序列で、縦のライン(係長→課長→部長という縦の役職のこと)が同じ価値観、ビヘイビアで行動するようになると、これはほとんど治癒が不可能になります。

こういうの、日系企業に多いですから、転職の際にはご注意下さい。たとえあなたが部長とか、執行役員みたいな役職で入社しても、直らないと思います。ハッキリ言って労多くして功少なしになる可能性が高いので、そういう環境に近づかない方が良いと思います。特に外資系企業で働いていた人は、このマインドギャップは耐えきれないはずですからね。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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