理不尽な要求、無理難題をふっかけてくる厄介なお客様。そういった人に対して店員としてどう接するべきなのでしょうか。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、自身の体験も踏まえてその対処法について語っています。
お客様ではない人たち
店に立っていると、たまに厄介なお客様が来店されることがありますよね。
正当に正当性を主張されるのとはわけが違って、単なる理不尽な要求を繰り返してくるような人や、無理難題を押し付けてくるような人です。
居酒屋みたいなところなら、何度注意しても騒ぐのをやめない人なんかもいます。
こうした人に対して、丁寧な対応で接することはあります。
いきなり「出ていってください」とはなかなか言いようがありませんから、まずは丁寧に接していく。
しかしそれでも話の通じない人はいて、対処に困ります。
あらゆるところでこういう場面では毅然とした態度で接することが大事だと言われています。
毅然と断る、毅然と店の利用を控えてもらう。
そうすることで、理不尽な要求を避けましょうという話です。
これは本当に大事なことだと思います。
僕自身、販売員ではなくなって今の仕事をし出してからも、ごくたまにこういう人と接することがあります。
こんな人はどこにでもいるのです。
無理難題をふっかけてくるような人には、はっきりと「できません」とお断りをするようにしていますし、それ以上付き合うこともなくなるようにしています。
逆にそうしないとどうなるか?
言い方は悪いですが、この手の人たちは理不尽な要求に対してどんな対処をしてくるかをよく見ています。
「この店はいけるな」とか、「こいつは押せばなんとかなるな」と思われてしまうと、弱みにつけ込んでどんどんエスカレートしてくるのです。
本当にタチの悪い連中はいるんですね。
万引き犯なんかも同じで、「あの店は取れるぞ」となるとその仲間たちが集まってきてどんどん商品を持っていかれます。
だから、最初の対応がすごく肝心なのです。
真面目に『お客様』として接しなければならないと思いすぎると、そうなりがちです。
すべてのお客様にきちんと接することは大事ではあるのですが、その相手が本当にお客様と呼べるかは判断すべきポイントです。
この手の人たちが来店されて多少買い物をしてくれるとしても、むしろマイナスの方が大きい。
なんなら値引き要求などもありますから、それなら売らない方がマシなのです。
もちろん場合によっては、怖いという気持ちはわかります。
恫喝してくるような輩もいますから、そうした人を相手に毅然とした態度で接することは難しいこともあるでしょう。
であれば、その場合の対処法は事前に店や会社として持っておくべきです。
スタッフで対処できない場面なら、すぐに誰かを呼べるようにするとか、対策を持っていないと、言われるがままになってしまいます。
こういう時も何でもかんでも店長に任せてしまう会社もありますが、はっきり言って愚策です。
店長判断でできることとそうではないこととを理解していないと、むしろ危険度は増すばかりなんです。
お客様ではない人たちが現れたらどう対処するべきか。
自分たちでの対処法も持っておき、それで対処できない時の次善策もしっかり考えておきましょう。
今日の質問&トレーニングです。
1)自店のお客様ではない人たちとは、具体的にどんな人ですか?過去の事例なども含めて考えてみましょう。
2)そんな人が現れた時には、どんな対処をしますか?
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