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なぜ、デキる販売員は目の前にいる客の「欲しいの優先度」を変えられるのか

販売員として客の購買意欲を高める商品提案をすることは重要ですが、その客がどの基準を、どの程度の比重で考えているのかを見抜くのはなかなか難しいものがあります。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、その優先度を変えてしまう提案テクニックも紹介しています。

機能か感覚か

お客様が商品を欲しくなる理由には様々な理由が存在しています。

しかし、実際のところお客様は機能で欲しくなるか感覚で欲しくなるかで大きく分かれるものです。

例えば今時期のアパレル商品で考えると、アウターがイメージしやすいでしょう。

「暖かい(防寒性が高い)」
「軽い(重い素材ではない)」

などはわかりやすい機能性です。

対して感覚で考えてみると、

「使いまわしやすい(コーディネート)」
「かっこいい、かわいい(デザインが好き)」

などが感覚的なものです。

どちらもその商品の魅力であったとしても、お客様のモノ選びの基準としての比重が機能なのか感覚なのかは人によります。

機能性が高いことに魅力を感じて購買意欲が高まる人もいれば、その逆に機能性がイマイチでも感覚的に良いと思えば買う人もいるわけです。

機能性重視のお客様に対して、「おしゃれは我慢」なんて言っても全く響きませんが、感覚面を重視するお客様に対しては効くこともあります。

商品提案で考えてみると、機能を重視するお客様に対しては機能性の魅力を伝えることで購買意欲を高めやすい。

感覚面を重視するお客様に対しては、感覚的な表現を多用しつつ、その魅力を伝えられる接客をした方が購買意欲を高めやすい。

つまり販売員は、お客様がよりどちらを重視するかを見抜く必要があるということですね。

ですが、これを見抜くための方法があるかと言われると、なかなかそう簡単にはいきません。

お客様の中にもどちらかしてないというわけではなく、どちらも存在しているからです。

機能重視の人でも感覚面の魅力は必要ですし、逆も然り。

ただ、優先度はあります。

極端な言い方をすれば、機能性に目を瞑っても感覚的に欲しいと思えるか、感覚面に目を瞑っても機能性で欲しいと思えるかです。

これが人によって大きく違うというわけですね。

例えばこれはヒアリングで引き出すこともできます。

優先度がどちらが高いかを会話の中で引き出すことで、説明や提案はしやすくなるでしょう。

また、実は販売員主導で導くこともできる場合があります。

それは例えば、「この手のアイテムは感覚的に選ぶよりも機能性を重視すべき」のように、お客様自身に選び方をレクチャー(というのは言い過ぎですが)するような場合です。

お客様の中の優先度がたとえ違っても、商品によっては選び方が存在するものも少なくはないために、こうした導くような接客をすることもあるということです。

機能か感覚か。

この両極端だけでは決してありませんが、まずは双方をイメージしておくと、どんな説明や提案をするかの方針は定まりやすくなります。

今日の質問&トレーニングです。

1)あなたが商品を選ぶ時には、機能性が優先ですか?感覚面が優先ですか?

2)商品カテゴリによって違いがあると感じる場合は、それぞれなぜ違うのかを考えてみましょう。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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