嫌いな人や苦手な人に言われた言葉を素直に受け取ることって難しいですよね。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、ご自身の体験をもとに「間違えた取捨選択をしないように」と話しています。
嫌いな上司や苦手な相手から言われた言葉は「取捨選択」を間違いやすい
人材育成やマネジメントにおいては、基本的に頭ごなしのダメ出しはNGです。
言う相手との信頼関係が整っている状態であれば、ダメ出しも決して悪くはありません。
相手も「この人が言うことなら」と聞く姿勢が整っているために、ダメ出しをしても聞いてもらえて信頼関係も崩れにくい。
ですが、ほとんどの場合でそうならないことの方が多いので、なるべく頭ごなしのダメ出しは避ける方が良いわけです。
ただこれはダメ出しをする上長側の話であって、受け取る側(される側)は注意が必要です。
というのは、たとえ信頼関係の整っていない相手からのダメ出しだったとしても、言っていること自体は意外と的を射ていることは少なくないからです。
それを感情的な「嫌い」「苦手」という意識だけで排除してしまうのは、もったいないこともあるんですね。
実際僕もこういう経験は何度もありました。
「正直この人苦手だな」
「この人の言うことってあまり聞きたくない」
そういう関係性の上司やトレーナーにはこれまで何度も出会ってきました。
当時の僕はまだ(多分)ギラギラしていて、他の誰かにアレコレ言われるのがあまり好きではなかったこともあるでしょう。(お恥ずかしいですけど)
だから、「それじゃダメだよ」とダメを出された時にも、「なんであんたにそげんこと言われんばいかんとや(佐賀弁)」と思っていました。
でもしばらくすると気づきます。
「あれ?あの人の言ってた通りじゃん」
ということに。
仕事をしていて、生活をしていて、嫌いだったその人が言っていたことが確かにその通りだとわかるのです。
言われた時には感情が邪魔して素直に聞くことができず気づけないのですが、後になってみると「確かにその通り」とわかる時があるのですね。
もちろん全てがそうなるわけではありませんが、意外に結構多いのも事実です。
つまり相手に対する感情がどうかは関係なく、言われたこと自体は受け止めておけると得をすることもあるという話です。
その取捨選択をどうするかは自分次第ですが、相手に対する感情で取捨選択は大きく変化が出ます。
特に嫌いな上司や苦手な相手などから言われた言葉は、取捨選択を間違ってしまいやすい。
そうすると自分の成長の鈍化につながり、結局損をするのは自分なのです。
「もう少し言い方を考えてくれたら」とか、「もっと信頼できるようになってくれた」といった気持ちもわかります。
それは相手側の問題です。(自分に原因があることも少なくないですけど)
でもそれによって取捨選択を間違えることのないようにはしておきましょう。
感情と事実は違うのです。
今日の質問&トレーニングです。
1)昔嫌い(苦手)な上司などから言われた耳の痛いことをできるだけ思い出してみましょう。
2)その言葉を当時に素直に受け止められていたとしたら、現在にはどのような変化が生まれていたでしょうか?
3)相手への感情は関係なく、言われた言葉を取捨選択するためには、日頃からどんな意識を持つべきですか?
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