ただのノウハウ本じゃない。起業した社長が必ず見る「痛い目」を教えよう

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起業する人に大切なものを説いている本はたくさんありますが、つらさをピックアップして、痛い目を見るポイントをおさえたうえでノウハウを語る一冊はあまりないのでしょうか。 無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』の著者である土井英司さんが今回紹介します。

【だから社長はやめられない。】⇒『経営中毒』

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経営中毒

徳谷智史・著 PHP研究所

こんにちは、土井英司です。

本日ご紹介する一冊は、出資×コンサルティングのVCスキームで、「スタートアップ共創のエコシステム創造」を目指す、エッグフォワードの代表、徳谷智史(とくや・さとし)さんによる一冊。

オビの冨山和彦さん推薦文に、「社長をやった人にしか、この快感はわからない」と書かれていますが、まさにそんな内容です。

基本的には、社長の誤算を「疑似体験」する本であり、著者も、<「成功」を約束する本ではありません>と書いていますが、読んでみた土井から言わせれば、起業成功に必要な心構えがすべて書かれている本だと思います。

冷たいプールに入る前、体に水をかけて慣らす作業があると思いますが、本書はまさに、そんな位置付けの本。

起業直後に経験する資金繰りの問題、人の問題、組織づくりの問題、プロダクトの問題、コンプライアンス、上場、M&Aなどのトピックが、一通り網羅されており、それぞれ必要最小限の知識が説かれています。

実際に経営をしたことのある方なら、「もっと早いうちに読んでおけばよかった」と思うのではないでしょうか。

特に感銘を受けたのは、起業直後に直面する資金繰りの問題を、しっかり体系立てて述べている点。

入金タイミングと減価償却が、どう資金繰りに影響するのか、資金繰りに追われるとなぜ経営が停滞するのか、その辺りがよく書かれています。

採用やマネジメントの「あるある」話も書かれていて、身につまされる社長は多いと思います。

行き詰まってピボットする際に、「顧客」「課題」「提供価値」の一つだけ変えよというアドバイスも有用で、本書に救われる経営者は多いのではないかと推察します。

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