「いかがでしたでしょうか?」この言葉にあなたはどんな感情を抱きますか?無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、販売員もよく使うというこの言葉の危険性について紹介しています。
「いかがでしたでしょうか?」に抱く違和感
ネット記事などを見ていると結びの言葉に「いかがでしたでしょうか?」という言葉をよく見かけませんか?
「今回の記事はいかがだったでしょうか?」みたいに、まるでそういうマニュアルがあるかのごとく書かれていることがあります。
僕自身はこの結びになっているネット記事はあまりまともな記事ではないと判断してしまいがちなのですが、それはそれとしてこの「いかがですか?」的な言葉は販売員もよく使う言葉でもあります。
試着をしてみたお客様に「いかがですか?」。
食事をしたお客様に「いかがでしたか?」。
こういうクエスチョンって、よく使いがちですよね。
これにはぜひ疑問を持ってみてほしいと思っています。
「いかがですか?」
「いかがでしたか?」
聞き方はどうでも良いのですが、これって何を聞いているのでしょうか。
サイズがどうだったかを聞いてるのか、良かったか悪かったかを聞いているのか、それとももっと別のことなのか。
言われたお客様からすると、何をどう答えれば良いのかがわかりません。
質問が抽象的すぎるのです。
お客様の反応が悪いと言いがちな人も実はこの質問を高確率で使っています。
「いかがでしたか?」
↓
「うーん…まぁそうですねぇ…」
↓
「(なんだか反応が悪いな。ダメだったのかな…)」
いやいや、違います。
質問自体が答えにくすぎて、返しようがないからそうなるのです。
これを例えば、
「サイズはちょうどよかったですか?」
「着てみた時のデザインはお好きでしたか?」
「お味はお気に召しましたか?」
なんでも良いですが、もっと答えやすい質問にしてくれれば反応の良い悪い以前に、少なくとも答えることはできます。
そこから次のアプローチを考えるわけで、「いかがでしたか?」という抽象的な質問ひとつではその先へは進めないのです。
使い勝手が良いからとわざわざ答えにくい質問を多用するのは、損でしかありません。
「いかがですか?」が適切な場面もあるにはありますが、その場面は非常に少ない。
もっと答えやすい質問を意識してお客様に問いかけていきたいですね。
今日の質問&トレーニングです。
1)「いかがですか?」のような聞き方をしている場面がないか、自分の接客をふりかえってみましょう。
2)その場面で、より答えやすい質問を投げかけるとしたら、どのような質問にしてみますか?
3)今日の接客でぜひ実践してみましょう!
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