夏場に多発、青魚による“うそのアレルギー”を防げ!低温管理と「冷蔵庫から出したらすぐ食べる」の徹底を

 

【ヒスタミンによる中毒の症状と経過】

ヒスタミンによる中毒の症状としては、原因となる魚を食べてから10分から90分以内に、顔が赤くなったり、蕁麻疹、動悸、頭痛、めまいなどを起こします。

ほとんどは3-36時間以内に良くなりますが、まれにショックを起こすこともあります。

症状としてはアレルギーとそっくりです。

※ ☆印解説

ヒスタミン

種々の動植物組織に存在し生理機能に作用を及ぼす物質です。

動物体内でこれが過剰に遊離するとアレルギー様の反応を起こします。

☆☆ヒスタミンによる食中毒について厚生労働省

ヒスタミンによる食中毒とは?

ヒスタミン食中毒は、ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品、特に魚類及びその加工品を食べることにより発症する、アレルギー様の食中毒です。

ヒスタミンは、食品中に含まれるヒスチジン(タンパク質を構成する20種類のアミノ酸の一種)にヒスタミン産生菌(例、Morganella morganii)の酵素が作用し、ヒスタミンに変換されることにより生成します。

そのため、ヒスチジンが多く含まれる食品を常温に放置する等の不適切な管理をすることで、食品中のヒスタミン産生菌が増殖し、ヒスタミンが生成されます。

ヒスタミンは熱に安定であり、また調理加工工程で除去できないため、一度生成されると食中毒を防ぐことはできません。

ヒスタミンによる食中毒は、抗原抗体反応の結果ではないのでアレルギー反応ではありません。

☆☆☆鯖などの青魚を食べて起きるアレルギー

  1. 魚自体のアレルギー
  2. ヒスタミンによる“アレルギー様食中毒”または“ヒスタミン食中毒”  
  3. アニサキスアレルギー

の三つがある。このうち一番多いのがアニサキスアレルギーである。

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(財)高雄病院および(社)日本糖質制限医療推進協会 理事長。内科医。漢方医。京都大学医学部卒、同大胸部疾患研究所等を経て、1978年より医局長として高雄病院勤務。2000年理事長就任。高雄病院での豊富な症例をもとに、糖尿病治療、メタボ対策としての糖質制限食療法の体系を確立。自らも二型糖尿病であるために実践し、薬に頼らない進行防止、合併症予防に成功している。

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