MAG2 NEWS MENU

なぜ決まっているのかわからない。思考停止のルールはただの悪でしかない

世の中には「思考停止のルール」というものが存在します。これのせいでビジネスに悪影響を及ぼすことがあると、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは語っています、その理由とは?

思考停止のルール

ここしばらく店長面談をする時間が多いのですが、とある店舗の店長と話をしていた時に疑問に感じたことがありました。

その店はプリクラのお店です。

お店という感覚ではないかもしれませんが、要はプリクラ機がいくつも置いてあってそこにお客様が来て利用するところ。

店員さんはカウンターで何かしらの作業をする時間がメインで、基本的にはお客様がプリクラ機を利用するのに困った時には対応をするというようなお店です。

その店の店長と話をしていたら、以前に覆面調査が入った時の話になりました。

商業施設内の店舗で、商業施設がどこかに依頼をかけて全テナントの覆面調査を実施したことがあるそうです。

その後、調査を担当した講師(と思われます)との面談の中で、「挨拶は絶対」と言われたそうなんですね。

確かに僕がお店を回っていた時にもその店にお客様が来店されていた際には、店員さんはチラッと見る程度で挨拶をしたりはしていませんでした。

以前の覆面調査ではその部分で評価を落とされたらしく、「挨拶をしましょう」と伝えられたのだというのです。

僕の率直な感想としては、「はぁ?」という感想でした。

小中高生の女子が来客のほとんどで、しかもプリクラというサービスの店舗で”挨拶は絶対”な理由がまったくわからないからです。

僕自身が今プリクラを撮りに行くことはちょっと考えにくいですが、もし自分が客としてプリクラを撮ろうと友達と店に行った時にやたらと店員さんが挨拶をしてくるようなら、むしろ気まずい。

店長もそれがわかっているようで、どう考えても”挨拶は絶対”のお店ではないわけです。

しかし店長は以前にそれを言われたことを気にしていたようでした。

以前担当した講師を悪く言いたいわけではありませんが、これは思考停止のルールの典型だと思います。

確かに接客業やサービス業など、お客様に接する仕事では挨拶をするのは大事なことです。

それは他の店舗ならよく理解できます。

でもプリクラ専門店で果たしてそのルールが守られるべきなのでしょうか?

それはお客様のための行動ではなくて、講師が「こうあるべき」と勝手に決めているだけのルールに過ぎません。

そんなルールには何の意味もなく、むしろお客様を減らすだけなんですよね。

何の責任も持たずにそんなことを店長に伝えるだけの仕事をするのは本当にやめてほしいと、何なら怒りすら覚えます。

実はこういう思考停止のルールって、各所に存在します。

「これはここに置く」

「この会議には必ず出席する」

などのように、各社であらゆるところに決まっているルールはあります。

その中には必要なこともたくさんありますが、なぜそうなっているかもよくわからない、「そうだと決まっているからやっている」ルールも紛れているわけです。

そうした思考停止のルールが増えるほど、誰のためにもならず無駄な時間や労力を使う犠牲者が増えてしまいます。

そして結果的にお客様にとってもデメリットとなるようなものもあるのです。

思考停止のルールは、きちんと見直す意識を持っていなければいつまでもそこに鎮座し続けます。

「昔からそうやっているから」だけでは何の理由にもなりません。

今、必要なルールを作っていきましょう。

今日の質問&トレーニングです。

1)自店で以前から存在しているルールを5つで良いので、書き出してみましょう。

2)それらのルールを1つずつ見直してみて、本当に今必要なルールになっているのか、お客様や自分たちのためのルールになっているのかもう一度確かめてみましょう。

image by: Shutterstock.com

坂本りゅういちこの著者の記事一覧

様々な接客販売業で日本一の売上を獲得した販売員がお伝えする販売力向上の秘訣!
「もっと売れる販売力を身につけたい……」「スタッフへの指導について勉強したい……」など、接客販売力を向上させるために必要な事を毎日無料で配信中。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 販売力向上講座メールマガジン 』

【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け