アートは私たちの脳、感情、身体能力にどう影響していくのでしょうか? 今回、無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』著者・土井英司さんが紹介するのは、さまざまな視点からアートについて掘り下げた一冊です。
【教育と自己開発におけるアート活用法】⇒『アート脳』

『アート脳』
スーザン・マグサメン、アイビー・ロス・著 須川綾子・訳 PHP研究所
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、世界的ベストセラー『GRIT』のアンジェラ・ダックワース氏や『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?』の山口周氏が推す、注目本。
『GRIT』
アートが健康やメンタル、集中力、記憶力、やり抜く力に影響するメカニズムを解説した内容で、著者はジョンズ・ホプキンス大学医学部ペダーセン脳科学研究所の革新的な取り組みである、応用神経美学センターのインターナショナル・アーツ+マインド・ラボ創設者、スーザン・マグサメン氏。
共著者のアイビー・ロス氏は、グーグルのハードウェア部門でデザインを担当するバイス・プレジデントのアイビー・ロス氏。2019年には、『ファスト・カンパニー』誌の「ビジネスにおいて最もクリエイティブな100人」で9位に選ばれた人物です。
美的マインドセットを手に入れることで、われわれの身体能力がどう向上するか、神経生物学的視点から見た解説がなされており、勉強になります。
アートによって脳のシナプスが結合すること、豊かな環境を与えるとラットの大脳皮質の厚さが増すこと、音楽やぬり絵、詩、物語が与える影響など、興味深い雑学に、ぐいぐい引き込まれます。
いわゆる教養本に属する本ですが、詳細を読んでいくと、個人の能力開発やトラウマの克服、創造性を高めるヒントなどが書かれており、教師やマネジャー、コーチ、カウンセラーなどにも有用な一冊です。
400ページを超える厚い本ですが、面白くてグイグイ読んでしまうと思います。
個人的には、嗅覚や聴覚がどのようにして人間の感情に影響を与えるか、そのメカニズムが勉強になりました。(やっぱり匂いや音って重要ですね)
外国人の美的感覚に訴える商品・サービス作りをしたい方にとっても、ヒント満載の一冊です。







