無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、毎年審査をしているロープレコンテストの参加者に「かっこいい」販売員がいるそうです。その女性をかっこいいと思った理由はなんでしょうか?
かっこいい販売員の話をしよう
先日とあるロープレコンテストで審査をしてきたのですが、このコンテストにはもう5年くらいの関わりがあります。
今回の出場者にも、僕が最初に審査に入った当時からずっと出場されている方がいました。
その女性はすでに優勝もされたことがあり、結構な規模のその商業施設(というかエリア)でも名を知られている存在です。
でも、毎年変わらず出場されるんですね。
店頭でも大きな実績を持っていて、周りのスタッフからも愛されまくっていて、施設の担当者からも会社からも信頼が厚い。
そんなにすごい人なのに、変わらず挑戦を続けているのです。
こういう状態だとたぶんほとんどの人は、「もう出なくていいや」という選択肢を取るはずです。
優勝経験もあり名も知られているだけに、もし賞を取れなかったりすればむしろリスクの方が大きいわけです。
でもその人はそのリスクを取ってでも、もっと接客が上手になりたいという気持ちと、自社へその能力を還元したいという気持ちと、あくなき向上心で出ているのです。
本人を知っているので直接話もしますが、毎回ものすごく緊張されていますし、出るのが精神的にも大変だということも知っています。
それでも挑戦をしている姿を見て、僕は素直に感動していました。
残念ながら今年は狙った賞ではなく、本人も終了後にとても悔しそうでした。
ですが、その姿勢こそが宝なんです。
コンテストで賞を獲ったからゴールなのか? いや、そうではないでしょう。
それはあくまで過程でしかなくて、接客販売という道のりの中で言えばひとつのランドマークでこそあれ、ゴールにはなりません。
そもそもこの商売にゴールなんか無く、いかにそのゴールらしきものを追い求めてやり続けるかだと思うのです。
コンテストがどうこうではなく、別になんでも構わないのですが、自分の技術や能力の向上のために挑戦し続けられるかどうか。
挑戦の形は人それぞれですが、そこで満足して止まるのか、それとも挑戦を続けるのかの違いです。
後者の人は、だから店頭でも良いものを提供し続けられるんだろうなと思います。
歳を取れば取るほど、経験を積めば積むほど、周りからの目は気になってきます。
自分が積み上げてきた実績が崩れるように感じられることからは、なるべく離れたいという気持ちにもなります。
でもそう思って本当に離れてしまうことが、いよいよ衰退の始まりなのでしょう。
今回の彼女のような人を見るたびに、僕も挑戦し続ける気持ちを持たせてもらっています。
本当にかっこいい。
今日の質問&トレーニングです。
1)今、自分が守りたい仕事での実績や立場や経験はどんなものですか?
2)それらが崩れるのが怖くて、挑戦できていないことはありませんか?
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