元グラビアアイドルでタレントの若槻千夏(40)が、『ヤングジャンプ』と朝の情報番組『ラヴィット!』(TBS系)のコラボ企画で、19年ぶりにグラビア写真を披露することが明らかに。SNSでは「今のほうがかわいい!」といった期待の声もあがっています。ただ若槻といえば、やはり伝説級の“パワハラ体質”がどうしても気になるところ。若槻の元を去っていったマネージャーたちは、どんな思いでこのグラビアを見るのでしょうね。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんが解説します。
もはや伝説級。若槻千夏の“マネージャー30人殺し”とは?
遠い昔にどこかで見たようなタイトルの記事を『FRIDAY DIGITAL』に見つけました。
“マネージャーたちの「残酷物語」”…先月末に退所、独立をした若槻千夏を引き合いにした記事です。
真偽のほどはわかりませんが、23年間所属した事務所で、30人以上の、芸能界に憧れる夢溢れるマネージャーたちが彼女の元を去って行ったという逸話も残す若槻。
グラビアアイドルから女優、歌手、デザイナー、2児の母…八面六臂の若槻ですが、ここ数年ではバラエティ番組にも引っ張りだこでしたから、事務所としては大きな稼ぎ頭を失ったダメージがあるでしょうね。
ただ、事務所の若いスタッフたちの安堵の溜め息も、どこからともなく聞こえてきそうです。
三浦友和のこととなると人が変わった山口百恵
“マネージャーの残酷物語”…長く芸能界を知っている私には、これまで数え切れないほど、その話は耳に入ってきています。
古くは1980年にステージに白いマイクを残して完全引退した、山口百恵さんのエピソードです。
引退の前年、大阪でのライブで「私は好きな人がいます。三浦友和さんです」と堂々の恋人宣言をした百恵さんには、2人を陰で支え続けた名物マネージャーが存在していました。
百恵さんの引退後は“山口百恵のマネージャー”という肩書きで、ワイドショーやバラエティ番組にも出演したりしていましたから、何となくご記憶の読者もいらっしゃるかもしれません。
三浦友和が当時、住んでいたのは、京王線沿線のマンションでした。
百恵さんの仕事が終わり、彼女を三浦宅まで送り届けるマネージャーの車内では「まだ着かないの?」「近道は知らないの?」と、何度となく声を掛ける百恵さんがいたといいます。
幹線道路で渋滞にハマったときなど、辛そうな溜め息をつくことも。
渋滞ばかりは百恵さんにしても何もできないわけで、ただ耐えるしかなかったわけですが、一刻も早く三浦に会いたいという乙女心が何ともいじらしいですよね。
田中真紀子にダミ声で罵倒され「本当に辛い毎日…」
もうひとり、永田町に出入りしていた私が聞いたのは、外務大臣も務めた田中真紀子さんのエピソードでした。
当時真紀子さんの送迎は、後援会組織のスタッフが兼業で務めていたのですが、本当に辛い毎日だったと私に教えてくれたことがありました。
自宅のある東京・目白から永田町までの移動が定刻通りに進まないと、車の中で大変なことになっていたとか…。
首都高の渋滞で全く動けなくなったときなどは「これじゃ会議に間に合わないじゃない!」と、後部座席から激しく、あの父親譲りのダミ声で罵倒されたといいます。
今ではパワハラとしてコンプライアンス違反になるような行為まで…まぁ彼女らしいと言えばらしいエピソードなのですが…。
また交通情報を検討して、今日は全体的に道が混んでいるからと、気を利かせていつもとは違うルートで永田町に向かったときは「わざと遠回りしてない?」と、皮肉たっぷりに手に持っていた資料を丸めて後ろから頭を叩かれたことも…。
SNSでは“芸能人のマネージャーになるには”とか“芸能界のマネージャーのお仕事”なんて情報が簡単に手に入ります。
ただ、きらびやかな芸能界で芸能人と一緒に過ごしたい…と憧れを抱いている皆さんにできることなら伝えたい。
この世界、そんな綺麗ごとでは絶対にありません。
これから芸能マネージャーをめざす若者に伝えたいこと
芸能人のマネージャーになるなら、よほどメンタルを強く持ち、身を粉にする覚悟がないと絶対に務まりません。
脅かすわけではありませんが、夢に出てくるほど追い詰められることも間々あるでしょう。そうなれば四六時中、仕事のことで手一杯…自分の時間なんて全く持てない毎日です。
“絶対”という言葉はあまり使わない私ですが、この事に関しては間違いなく絶対です。
「私がここまでになれたのは、これまでお世話になってきた周りのスタッフのおかげです」なんて聞きますが、心から本当にそう思っている芸能人が何人いるか…。
中には本当に気を遣ってくれる芸能人もいますが、表舞台には絶対に立てない存在…それがマネージャーという職業なのです。
才能と運を兼ね備えた人間だけが掴み取れる、スーパースターやスーパーアイドルという地位の人間には、有能なマネージャーが必要不可欠なのは事実です。
ただ、日の目を見る存在ではないことも間違いのない現実であることを覚悟して、マネージャーという職業を目指してほしい…私が伝えたいのはこれだけです。
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プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
image by: ラヴィット!|TBSテレビ