納得しないと動かない若者にイラ。昭和のおじさんが考える令和に活きる仕事観

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さて今年は令和7年ですが、令和になって7年目ともなると「平成」の頃がセピアがかると言いますか、響きが少し古く感じられるようになりますね。社会の雰囲気や職場のモラル、働き方のルールといったものも「平成」の頃とはまったく変わってきたのを感じます。

ところがそこで指揮している経営者、管理職、指導者に先生の中には、頭の中が「平成」どころか「昭和」な人もたくさんいて「令和」についていけずに困るという人もたくさんいるのも事実。

かく言う僕も「ド昭和」な教育を受けて育った人間ですから、そちら側の人間かもしれませんが。

歴史を学んでいると、日本人は時代が変わったときに、前の時代の価値観を徹底的に刷新してしまう傾向があるように思うんですね。例えば、戦後は戦前教育が全否定されたように。

でも「前の時代の教育は何もかもすべてダメだった」なんてことはないと僕は思うんですね。

教育の成果というのは、子どものうちにわかるわけではなくその教育を受けた子が大人になって初めてわかるものであるように、その教育を受けた世代が成人してつくった社会や成し遂げたことを見なければ、その時代の教育がどうだったのかはわからない。

戦争は昭和20年に終わりました。大正の最後に生まれた人たちが成人する年です。

彼らが受けた教育は戦前教育ですが、戦後の高度経済成長を生み出し、戦後の復興を成し遂げ、世界2位の経済大国に昇り詰めるまで、中心世代として引き上げました。彼らが現役を引退する定年が昭和60年過ぎ。社会の中心から戦前教育を受けた世代がいなくなってから日本はバブルの崩壊に始まり「失われた30年」と呼ばれる時代に突入します。この30年間、社会の中心にいたのが、戦後教育を受けた団塊と呼ばれる世代です。

それがすべて教育のせいだというつもりはありませんよ。因果関係は薄いのかもしれません。

国際社会においては日本の事情だけではなんともできないことの方が多いとは思います。

でも、結果を俯瞰して考えてみると、捨て去ってしまったものの中に、本当は大切にしなければならなかった価値観や日本人の強さの根幹となるような考え方があったのかもしれないと考えることは自然であり、とても大事なことのように思うんです。

今年は「昭和100年」です。

「令和の世の中になっても、昭和のレガシーシステムを使ってる」

とダメなことの例に使われがちな「昭和のレガシー」ですが、何でもかんでも捨て去ってしまう前に、指導において捨て去ってはいけない「先生の強さの根幹」を一度考え直す時間があってもいい。

というわけで今週のテーマは

「昭和のおじさん(村長)が考える、令和に活きる仕事観」

行ってみよう!

学校や企業などいろんな職場の指導者たちと話をしていて多い最近の若者評は、

「納得しないと動かない」

です。

「どうしてそれをやる必要があるのか」「なんで自分がそれをやらなければならないのか」

その説明を丁寧にして、納得しなければ動こうとしないというんですね。

「黙ってやれよ」「いいからやれ」

などの言葉は――(この記事は約12分で読めます ※4,436文字)

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