生成AIが登場し、データが重視される世の中で「感情重視のケア」はどう共存していけるのか?

 

「ケアメディア」との名称は、私が「ケア」と「メディア」が融合する概念を1つのものとして示してから、数年が経過した。

私の著書「ケアメディア論」で示したその概念はSNSの発展と生成AIの進化、世の中への浸透の中で、ますます重要な考え方であると主張していきたい。

情報がテクノロジーとして、ほかの情報と結びつき、結びついたものが「データ」として示された事実を真実とする社会に、私達は喜怒哀楽を伴う清らかな感情とともに生き続けることはできるのだろうか。

人に行動を促すのはデータかもしれないが、人の感情を司るのは、ケアであることは間違いない。

いわば、ケアはデータの対極にあるものともいえる。

データは、その活用により社会を生きやすくする役割を担う、同時に幸せな社会を作るためには、ケアが必要で、そのケアをどう形にしていくかも、議論しなければならないだろう。

2020年に「ケアメディア論」を出版し、大学の講義でも「ケアメディア論」を講じ、ケアの周辺の話に加え、それがどのようなメディア行為で発信し、発信されてきたかの整理に、学生の関心は高い。

日本社会において、ケアを形にする社会行為の形は、まだ確定し、社会が共有するまでには至っていない。

さらに、哲学的思考のもとで社会づくりを挑戦した形跡もない。

生成AIが登場し、データが重視されている現在、私たちのケアはどこ向かうべきなのだうか。

この命題は、私にとって、ラボで研究するひとつのテーマであり、またケアを重視しようとする組織やコミュニティ、個人とつながりながら、一緒に考え、実践する場にもしたいと考えている。

もし同じ思いの仲間がいれば、どんどん仲間を増やしていきたい。

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障がいがある方でも学べる環境を提供する「みんなの大学校」学長として、ケアとメディアの融合を考える「ケアメディア」の理論と実践を目指す研究者としての視点で、ジャーナリスティックに社会の現象を考察します。

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