返金詐欺に遭う前段階で、詐欺を見抜くポイント
返金詐欺で被害に遭っている方が多くいます。
返金詐欺の巧みな手口については、ヤフーニュースにしていますので、参照してください。
「いつ届きますか?」と連絡した人がだまされる 巧妙な返金詐欺のワナ だまされないために知っておくこと
被害に遭った50代男性は「返金をしてもらえるのなら」と思い、相手のいうままに応対した結果、逆にお金を振り込んでしまっています。
この手口は還付金詐欺によく似ています。
還付金詐欺は「お金を戻す」といわれてATMに誘導されて、操作方法を携帯電話で指示されながら、相手にいわれた番号を押すことで、逆にお金を振り込まされます。
返金詐欺でも「お金を戻す」といわれて、LINEのビデオ通話で操作方法を指示されて、番号を押して、お金をだまし取られる結果となっています。
還付金詐欺では、ATMの操作になれていない人が被害に遭いますが、返金詐欺ではキャッシュレス決済になれていない人がだまされます。
記事にはしていませんが、50代男性は怪しむ点は「最初にあった」といいます。
通販サイトから5700円で購入商品を注文した時の支払い方が、電子マネーのビットキャッシュでした。
「銀行の振り込みではなく、通常と違っていました。ここで怪しめばよかった」と話していますが、どうやら、支払い方の一択しかなかったようです。
これは詐欺サイトの特徴の一つですので、知っておいて下さい。
様々な偽通販サイトにアクセスしてきましたが、クレジットカード、銀行振り込みなどの支払方法を最初に提示しておきながら、結局、今回のような電子マネーでの購入や銀行振り込みのみといった一択しかない状況が多くみられます。
現在「他の支払い方法は選べません」として、横棒がついて消されていますので、そうしたサイトだった場合、偽通販サイトの可能性が高いので、それ以上は進まないようにしてください。
4月28日、詐欺グループによって不正に利用された疑いのある口座情報を金融機関同士で共有する仕組みを政府が検討すると、報じられました。ようやく詐欺を本気で止めようとする国の取り組みもみえています。
それにしても、なぜここに至るまで、すみやかなる不正対策を取らずにきたのか。なぜ銀行側は、不正口座の共有の取り組みをおざなりにしてきたのか。その辺りの原因もはっきりさせる必要があります。
今後、警察が架空の名義の口座を作り、被害金の流れを追ったり、振り込まれたお金を引き出されないようにして回収する捜査方法も検討していくとのことで、被害を広げさせないための環境が、徐々に構築されていっています。
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