店舗拡大をする際に、あなたの会社では何を重視していますか? 甘い見積もりで出店して全く売り上げが伸びない…なんて経験はないでしょうか。今回、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんの発行するメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』では、出店可否の判断をルール化した支援先の戦略を紹介しています。
成功業態を見つけた時の出店可否判断ルール
年商10億円を超えてきて、そこから一気に次のフェーズへ。
そんな時に会社として大きいのが、「うちはこれが圧倒的に強い!」という成功業態・ブランドができた時ですよね。
個別店舗展開ももちろんありますが、この規模を超えてくると管理・マネジメントが正直なかなか大変。
特に改善を繰り返していくのが、ブランドの多い・少ないで工数は段違い。
そのため、このような勝てる業態を作る。これも大切な視点です。
ではそれが見つかった時に具体的に何を行なっていくのか。
それを今回は見えていこうと思います。
■再現性をチェックするために
その店がラッキーパンチか否か。まずはその業態の市場規模は考えたいです。
・市場規模の算出
・一人辺りマーケットサイズの算出
=市場規模÷総人口
・商圏内需要金額の算出
=一人辺りマーケットサイズ×商圏人口
たまに超ニッチ業態でも説明しづらい超人気店は作れる事があります。
ただそれを再現性が低いのにFC展開しようとしたり自社展開したりでキャッシュフローを毀損する事は多々。
そのため冷静にその業態にはマーケットサイズが十分なのか。そこは冷静に判断していきましょう。
マーケットサイズがあるという事は一定数の「来店頻度」があるという事なので。
■チェックしている数字
内容的には物凄くシンプルです。徒歩10分圏内でまずは下記を把握。
・常駐人口と世帯
・昼間人口と世帯
・世帯年収
・年齢区分別常駐人口
この辺りはビール会社さんが無料で出してくれるので、ここを把握できるようにしています。
この記事の著者・堀部太一さんのメルマガ
■数字別のチェック内容
I)常駐人口と世帯
地元の人をターゲットにするには絶対的に大切なのがこの数字ですよね。
地元の人をターゲットにしたいのにビジネス街で昼間人口が大半。地元の人はほぼいない。
それで上記のコンセプトをやったら基本的には失敗してしまいますよね。
上述の一人辺りマーケットサイズから、
需要額=MS×常駐人口
これでその商圏に需要があるのか。これを把握していく感じですね。
これが3店舗くらいになると明確な共通点とかが見えてきます。
ii)昼間人口と世帯
昼間人口はランチや宴会などを狙いたい時に見る数字ですね。
基本的な概念は上記と同じです。
iii)世帯年収
ここは低価格を狙うなら問題ないのですが、中価格以上なら見て欲しいです。
Googleレビューでよくある「美味しいけどコスパが悪い:3点」などと連動してきます。
またやはり馴染み金額より高いとどうしても来店頻度が落ち気味なので、そこを見ておく必要があります。
iv)年齢区分別常駐人口
これは地元の人をターゲットにする際、今後はより注意しておく数字になってきました。
基本的な需要額は上述の通り。しかし「メインターゲット」となる方々。
この方々は何名・何世帯くらいが必要になるのか。その比率ではなく絶対数を把握しておく。
これも重要になります。
■数字を並べてみて
上記をその業態の店舗別で数字比較します。
そうなると、
この数字を下回ると売上伸びないな……
この数字を上回ると安定感あるな……
などが見えてきます。
それによって「出店最低ラインはこれ」を作り、そこを上回る物件情報だけを探し続ける形になる訳ですね。
■競合の視点を忘れないように
上記で基準値はできました。後は競合との比較ですーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2025年5月12日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)
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