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客数・単価が落ちても勝てる店へ。不景気時代の「強い店づくり」戦略をプロが伝授

景気の減速感が色濃くなるなか、飲食業界では来店頻度の低下や単価の縮小といった「生活防衛消費」の影響がじわじわと広がっています。観光地や繁華街では一見にぎわって見える店舗もありますが、その裏で課題となっているのが“来店頻度の低さ”と“喫食量の減少”です。今回、外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんは自身のメルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』で、不景気時にこそ意識したい3つの視点を整理し、実践的なヒントを共有しています。

不景気時に意識したい3つの事

GDPの下方修正が話題になりましたが、個人消費はしっかり弱い状況。

観光地や中心となる繁華街は未だ強いですが立地選択が悪いと大変。

何が大変かというと、「リピート率は高いが来店頻度が低い」

この問題です。先日ご支援先に調べてもらった調査結果が印象的でした。

・喫食件数が減っている

・1回辺り飲食量が減っている

このようなもの。朝昼兼用にしたり昼夜兼用にしたり。

これが食習慣として定着するならば、利用頻度減を常に念頭において商品MDを作っていかねばなりません。

その辺りも考えつつ、不景気時代には何を意識すべきか。ここは毎度不変なのでそこをまとめます。

■1つ目/リピーター作り最優先

消費環境が弱い時にはご新規様の獲得コストは増大します。その為重要なのはリピーター様対策。

平均来店頻度=総来店回数÷有効顧客数

こう分析した時に、各々をどう高めていくか?です。

総来店回数を高める為には、やはり商品開発によります。

年商30億程で単品専門店を展開されるご支援先で昨年の上半期に結構苦戦しました。(反動で今年かなり好調ですが)

今それを分析すると明確だったのか

・商品開発が滞っていた

・売れる商品開発をしていなかった

これに尽きます。この商品開発はポイントがあります。

例えば既に地域一番店だったり、その領域でシェアを獲れている場合。

その時には「違った切り口」が必要になります。

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ラーメンのご支援先でどんぴしゃなのが、違う領域の商品開発です。

・つけ麺強化

・冷麺強化

・担々麺強化

などなど、ど真ん中の業態ではしっかりと専門性を維持して価値を出せているからこそ「マーケットサイズの付加」が伸び代に。

ただ繰り返しますがこれはしっかりと今の業態で勝ち切っている前提。これがないとブレるので気をつけましょう。

そして毎月その商品が「集客に繋がっているのか?」の分析です。

全く売れず次に繋がっていないのに、毎年のように同じものを出し続ける。これ程無駄なものありません。

どこまで分析できるか?にもよりますが、最低限ABCでその可否判断は行い、

・繁忙期月

オペレーション負荷が小さいながら、客単価を高められる商品

・閑散期月

オペレーション負荷あれども、目的来店性の高い商品

この辺りでリピーターへの価値を最大化したいですね。

この辺りの土台があってCRMです。やはり離脱ギリでの対策は反響率も悪いです。

・お客様情報のデータベース化の徹底

・それに合わせてのサービス

・来店翌日のメッセージ

・来店3週間後のメッセージ

・来店3ヶ月後の中販促

・来店6ヶ月後の強販促

・来店12ヶ月後の強販促

・バースデー系の案内

・定期的な情報発信

最低限ここはやりたい部分。自動化できると楽な部分でもありますね。

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■2つ目/何かで一番を作る

不景気の時にはお店の開拓がシビア。かつ絶対に失敗したくない。

この感情が大きくなります。だからこそ一番店がより強くなります。

超人気店の横の店は閑古鳥が鳴いている。これが当たり前になっているからこそ、

◯◯(エリア)で▲▲(業態や商品)ならここ。これをどう作っていけるかに尽きます。

来店前に徹底的に調べ、Googleや食べログの内容もチェックし、そしてやっと来店してくださる。

だからこそ中途半端ってとても弱く、▲▲ならここ!をどう作り込めるかです。

ただそれを作っても集客の戦い方も徐々に変わってきました。

それが調べ方がChatGPTやGeminiなどAIツールに変わっている事です。

既に世界的にSEO集客は落ち込むデータが顕著に出てしまっています。

実際私も海外に行くときの店選びは全てChatGPTに変わりました。

ゼロイチはChatGPTとして、最終意思決定をGoogleMapで見る感じです。

日本でもトップクラス観光地のご支援先も好調な店はちゃんとAIで調べて出てきます。

そして出てきた比較検討店に比べ、

・Googleレビュー数で勝つ

・Google評点で勝つ

・メニューページはしっかり作り込む

この辺りのコンテンツをやりきる。それにて来店率を高めるイメージです。

ただここで出てくるのが「どうやってAI検索に出すのか?」です。

AIにリアルタイム検索機能がない時は、過去のブログ記事が強いものでした。

食べログのブログ記事だったり、地域ブログの記事だったり。

結局SEOに強いところがAIにも強いよねという感じでした。

これは今も老舗店が有意な点でもあります。

では新興勢力はどうなのか。

ここも結局GoogleMapです。

この情報も読み取るようになってきましたし、これをベースにAI検索も増えています。

その為、

・一番のキーワードをしっかり出す→最新投稿、レビュー返信、メニュー登録

・投稿の絶対数を増やす

・投稿の評点を上げていく

この辺り、ズルは絶対にNGですが、正攻法でも十分伸ばす事ができます。

AI検索がより一般化する前に是非とも強化をして欲しいと思います。

■3つ目/コスト管理の見直し

コロナ禍でご支援先では徹底したコスト管理の見直しを行い損益分岐点を下げていきました。

一番驚いたのがーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2025年8月11日号より一部抜粋、続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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関西学院大学卒業後、新卒で船井総研に入社。当時史上最年少にてフード部のマネージャー職へ。その後事業承継と起業を行い、 京都にて外食・中食業態を複数経営しつつ、多くの企業をサポート。事業規模は年商2,000万~1兆円企業まで幅広いです。外食/フードデリバリーが専門領域なので、それについての情報を書いています。

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