米ドル/円は上昇トレンドの上昇局面。下落局面への転換は終値で109円30銭を割り込むこと――正五角形の黄金比率で相場を読み解く「ペンタゴンチャート」の第一人者・川口一晃氏による最新の各通貨ペア分析をお届けします。(☆ペンタゴンチャート分析<為替編>)
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年4月4日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本稿で割愛したビットコインの展望もすぐ読めます。
ペンタゴンチャートの見方
(1)ローソク足(値段)は各辺に沿って動いたり、各点に引き寄せられる
(2)各点が変化日になる
(3)各点に引き寄せられたもののその点に到達できなかった場合には反転する
(4)中心点の上方を通過すれば次のペンタゴンは上方か真横、下方を通過すれば真横か下方に付く
(5)時間の逆行は起きてはいけないこととされている
米ドル、ユーロ、豪ドル、ポンド 各通貨ペアチャート分析
米ドル/円 流れが変わるのか
<先週の動き>
B点が位置する時間帯を通過した後は再び上昇を強め、右肩上がりのBCDラインに沿ってC点に引き寄せられた。ただし、C点に到達した直後より同事線が出現し、BCDラインを割り込んできている。
次の注目日は4月7日前後である。
A点水準:約113円25銭
B点水準:約106円
C点水準:約110円50銭
E点水準:約111円25銭
F点水準:約108円75銭
<今週のポイント>
C点に注目したい。先週末にかけて到達したC点が変化日となるのか否かに注目したい。変化日となるのであれば、週明け以降、上値を抑えられる動きが鮮明になってくることが考えられる。
CDラインおよびCFラインに注目したい。堅調な展開が続くのであればCDラインを意識した動きが考えられる。逆に、上値の重たい展開に移行するのであればCFラインに沿った動きになっていこう。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で109円30銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。B点が位置する時間帯以降も上昇が続き、右肩上がりのBCラインに沿って上昇している。また、上値抵抗線ACFラインを越えてきているからだ。この場合、112円を窺がう動きになっていこう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。C点が位置する時間帯を通過した直後より同事線が出現している。故に、C点が変化日になる可能性がある。また、下値支持線BCDラインを割り込んできている。そして、D点が変化日になる可能性もあるからだ。この場合、108円台を試す動きになっていこう。
ユーロ/米ドル 下げ止まることが出来るか
<先週の動き>
軟調な展開が続いている。ペンタゴンのど真ん中の時間帯にあたるA点を通過した後は上値抵抗線であるAEラインを超えることなく推移。直近では1.18ドルを割り込み、下値支持線BEラインに接近した。
次の注目日は4月8日前後である。
A点水準:約1.24ドル
B点水準:約1.17ドル
C点水準:約1.125ドル
<今週のポイント>
AEラインに注目したい。下げ止まるのであれば、まずは右肩下がりの上値抵抗線AEラインを越えていくことが求められる。越えることが出来れば右上に新しいペンタゴンが描き足されるのだが、現在は仮で右上に作図している。
BEラインにも注目したい。下値支持線BEラインを割り込むと、真横に新しいペンタゴンが描き足されることになり、BEライン水準が強い上値抵抗線として意識されることが考えられる。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
下落トレンドの下落局面である。上昇局面への転換価格(買いシグナル及びロスカット)は、終値で1.187ドルを越えることである。
<今週のメインシナリオ>
軟調な展開が続いている。上値抵抗線AEラインが効いている。D点が位置する時間帯以降も下落が止まらないからである。この場合、1.17ドルを割り込んでいくことが考えられる。
<サブシナリオ>
下げ止まりから堅調な展開に移行する可能性はある。下値支持線BEラインが存在している。また、BEラインを割り込んだとしても、右肩上がりの下値支持線CEラインが控えている。そして、E点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性があるからだ。この場合、1.2ドル台を回復することが期待される。
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ユーロ/円 正念場を迎える
<先週の動き>
ペンタゴンのど真ん中の時間帯より上昇に転じている。特に、先週末にかけては右肩下がりの上値抵抗線BEラインを越えて取引を終えている。
次の注目日は4月7日前後である。
A点水準:約128円
B点水準:約131円
C点水準:約126円50銭
<今週のポイント>
BEラインに注目したい。堅調な展開を維持するのであれば、右肩下がりの上値抵抗線BEラインを越えていくことが求められるからだ。逆に、BEラインに沿って推移することになると、ダブルトップ形成の可能性も出てくることに注意をしなくてはならない。
D点にも注目したい。週央にD点が位置する時間帯を通過する。したがって、新しい流れが出てくるのか否かがポイントになるからだ。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で128円95銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開を維持している。B点が位置するペンタゴンのど真ん中の時間帯より上昇に転じている。また、中心点であるC点の上方を通過したことで、下値は限定的と考えることが出来る。そして、上値抵抗線BEラインを越えてきたからだ。この場合、131円台に乗せていくことが考えられる。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。D点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わる可能性がある。また、ダブルトップを形成することが懸念されるからだ。この場合、128円を試す動きになっていこう。
豪ドル/円 煮詰まってきた
<先週の動き>
D点が位置する時間帯より上昇に転じた豪ドル円は再び上値の節目であるBEラインに到達した。しかし、BEラインの下方で同事線が頻発している状態となっている。
次の注目日は4月14日前後
B点水準:約84円50銭
C点水準:約79円75銭
<今週のポイント>
BEラインに注目したい。堅調な展開に維持するのであれば、上値節目であるBEラインを越えていくことが必要になるからだ。BEラインを超えることができれば、強気が広がることになる。
CEラインにも注目したい。BEラインを越えることが出来ないでいると上値の重たい展開に移行し、右肩上がりの下値支持線CEラインを割り込むことが考えられる。そうなれば、弱気が広がることになる。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で83円40銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。D点が位置する時間帯より上昇に転じている。また、下値支持線CEラインの上方を推移しているからだ。この場合、85円台に乗せていくことになろう。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。BEラインが上値抵抗線として存在している。また、BEラインを超えたとしても、すぐ真上には右肩下がりのAEラインが上値抵抗線として控えているからだ。この場合、82円を試すことが考えられる。
Next: ポンド/円 週明けの動きに注目
ポンド/円 週明けの動きに注目
<先週の動き>
A点が位置する時間帯より値を下げ下値支持線ABラインを割り込んだものの、B点が位置する時間帯にかけて下げ止まりから反発。先週末には、上値抵抗線BEラインを越えて高値を更新した。
次の注目日は4月12日前後である。
A点水準:約142円40銭
B点水準:約153円
C点水準:約160円
D点水準:約155円
E点水準:約149円
<今週のポイント>
C点に注目したい。先週末にC点が位置する時間帯に到達した。したがって、C点が位置する時間帯が変化日となり、流れが変わるのか否かがポイントになるからだ。しかも、同事線が出現していることからも要注目である。
D点およびE点に注目したい。現水準から引き寄せられる水準として中心のD点かE点が考えられる。すなわち、堅調な展開が続けばD点、上値の重たい展開に移行するのであればE点か。
<現在の相場状況>
(基本のポジションとロスカットを含めた転換価格を提示)
上昇トレンドの上昇局面である。下落局面への転換価格(売りシグナル及びロスカット)は、終値で150円55銭を割り込むことである。
<今週のメインシナリオ>
堅調な展開が続いている。B点が位置する時間帯以降も上昇が続いている。右肩下がりの上値抵抗線BEラインを越えてきているからだ。この場合、155円を窺がう動きが期待される。
<サブシナリオ>
上値の重たい展開に移行する可能性はある。C点が位置する時間帯が変化日となり流れが変わる
可能性がある。しかも、先週末には同事線が出現しているからだ。
この場合、150円を割り込んでいくことになる。
※本記事は『☆ペンタゴンチャート分析<為替編>』(2021年4月4日号)の一部抜粋です。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
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