投資家の醍醐味は「お宝銘柄」を見つけることにある。そんな銘柄を発見するのに有効なのがスクリーニングだ。今回は高配当、高成長が期待できるスクリーニングの方法を投資初心者でもわかるように解説し、期待の銘柄一覧も紹介しよう。（『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』）
※本記事は有料メルマガ『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』2022年7月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール：Team xoxo
元外資系金融機関出身3人で結成した『あなたに寄り添う』をテーマに金融リテラシー向上で人生を楽しむお手伝いを目標にするチームです。
かえるさん：証券歴27年だがTeam xoxo代表兼癒し担当。サラリーマン生活のそのほとんどが欧米外資系証券だが実は大手日系証券会社出身。地方個人営業から外資系証券でのマネジメント業務までありとあらゆる証券業務を日本とロンドンで経験。趣味は食とクルマ。
ロン：証券業界歴37年でTeam xoxoの精神的支柱兼ご意見番。セールストレーダーとして外資系証券の第一線で活躍。スモールキャップアナリストがキャリアスタート。それゆえに銘柄発掘と企業分析が得意。趣味はスキー、ランニング、登山とベイスターズ。
JB：業界歴20年以上でTeam xoxo唯一のバイサイド出身。日系・外資系資産運用会社におけるグローバル株式ファンドマネジャー経験。現在は軸足の半分を海外に置き、個人投資家や中小企業支援。保守的取引と積極取引のバランス感覚に定評。
米国株式市場は一進一退
2022年上期（1月～6月）の株価は大きく下落した。米国市場は週足で下落しているが、2週間前の安値からは回復過程にあるとも見える。
7月は日本時間28日午前3時に、FOMCにおける金融政策の発表があるが、それまでは、全開バリバリのリスクオンとはならない。
打診で割安なもの、業績下方修正リスクの軽微なものが買われやすい展開が続くという見方をメインに据えたらどうだろうか。
■週足でのS＆P500の1年チャートと出来高
S＆P500週足（SBI証券提供）
サブシナリオとしては、下落継続で、2週前の安値をさらに割り込んでいく展開。インフレが高止まりしているとか、景気鈍化が鮮明といった見方が出れば一段安だが、メインシナリオには置きたくない。
むしろ、今見えているリスク（例えばインフレ）ではなく、予想外の何かが起こった時にサブシナリオとして安値更新となるのではないだろうか。
予想外のリスクとは、例えばロシア・ウクライナ問題の新たな局面とか、それ以外の地政学リスクなど。
経済はある程度コントロールされており、必要悪みたいな感じでGDPの成長鈍化が起こっているので、コントロール不能な株安は想定薄。
お宝銘柄が見つかるスクリーニング法
先週、先々週と2週にわたって書いた銘柄スクリーニングについて、興味のある読者が増えていくと期待しつつ、今週は日本株についてお届けしたい！
まずはスクリーニングをなぜするのか？その説明から。
「自分でお宝銘柄を見つける」のは投資家の喜びの一つで、見つけて投資した銘柄が当たると、テンションが上がる。
そんな体験を是非あなたにもしてほしい。
何もない所からお宝銘柄を探すよりも、ある程度シナリオを決めて、銘柄数を絞ったうえで、上がっている候補の銘柄をチコチコと「YahooFinance」などで叩いて見てみると良い。
興味のあるビジネスモデルだったり、業績見通しが良さそうだなと思った銘柄については、
企業のホームページにいって、投資家向けの資料を見ると、
・企業の戦略、取組み
・業績動向
・強み、チャレンジ
・業界環境
などがわかる。是非試して頂きたい。
米国企業の場合は、企業名と一緒に、英語で「InvestorRelations」という単語をあわせてGoogle検索すると、お目当ての資料に辿りつきやすい。
英語だと何が書いてあるかわからない、という人は、Googleクロームなどの翻訳機能を使うと良い。ページ全体がばっと日本語に切り替わる。
また局所的に英語を日本語に訳したいときは、無料翻訳サービスを提供する「DeepL」を使うのも一案。
僕の周りではDeepL派が多い。
最初は日本企業について、経営や業績について触れた投資家向け資料（プレゼンテーション）を見て、何が書いてあるのか理解したうえで、
グローバル企業についてみると、投資の初心者は手掛けやすいかもしれない。
Next: 高配当＆高成長が期待できるスクリーニング方法を実践
今週のスクリーニング
先週は、仕込み銘柄探しの観点で、米国株について以下のスクリーニングを実践した。
1）アメリカ株の中から、配当利回り5％の銘柄を抽出（この時点で2,693銘柄）
2）その中で、時価総額が10億ドル以上のものを抽出（この時点で333銘柄）
3）その中で、EBITの5年平均成長率が10%以上のものを抽出（これで76銘柄）
今週はこの条件を日本株にあてはめるとどうなるのか、お送りしたい。
1）日本株のなかから、配当利回り5％の銘柄を抽出（この時点で184銘柄）
2）そのなかで、時価総額が10億ドル（1,350億円）以上のものを抽出（この時点で26銘柄）
3）そのなかで、EBITの5年平均成長率が10%以上のものを抽出（これで3銘柄）
ということで、銘柄がほとんど無くなってしまったので、時価総額に関して条件を緩め、100億円以上にした。
すると2番以降について、
2）その中で、時価総額が10億ドル（1,350億円）以上のものを抽出（この時点で149銘柄）
3) そのなかで、EBITの5年平均成長率が10%以上のものを抽出（これで36銘柄）
となったので、これらを、配当利回りの高い順に並べ替えた結果は以下。
出典：Bloombergなどのデータを元にxoxo加工
なお、「配当利回りが高い＝投資すべき良い銘柄」という単純な話ではないので、そこは留意頂きたい。
自分で色々銘柄を叩いて見に行くことが、スキルアップにつながる。
「えー、こんな企業があったのか！」という驚きがあると嬉しい。
短期的なトレードの視点を入れるのであれば、これらの情報に加えてさらに、
・5日移動平均線との乖離
・25日移動平均線との乖離
・出来高の傾向（増減）
などを盛り込むと、短期的な上値が期待できる銘柄が見つけやすいかもしれない。
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※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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