結婚する人が減っている理由として「年収が低いから結婚できない」と言われていますが、それは思い込みです。実際には年収が低い人ほど結婚することで生活費を節約でき、貯蓄や投資もできるようになり、暮らしが豊かになるのです。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
結婚して得するお金の制度
結婚をすることで得するお金の制度はいくつかあります。
たとえば「配偶者控除」で納める税金を少なくできたり、会社員でしたら「社会保険の被扶養者制度」で妻の健康保険料がかからない、または、妻の年金面で有利になることがあります。
ただし、これらのお金の制度は、夫が働くことが前提で、妻は働いたとしても扶養の範囲内のみのケースです。
これらの「お金のメリット」は、それほど多いものではありません。
収入が少ないからこそ結婚すべき
男性に多いですが「収入が少ないから結婚できない」と悲観的な意見を聞くことがありますが、収入が少ない人ほど結婚した方がいいのです。
実際に、ご自身の年収が200万円で、相手も200万円の年収ならば、結婚することで世帯年収は、400万円となり収入は2倍になります。
2人で暮らしたとしても、ひとり暮らしの生活費の2倍になることはありません。
食事は、ひとり分よりも2人分をまとめて作った方が安くなります。
ひとりだと料理を作るのが面倒で、外食やコンビニになっていたのが、2人で一緒に料理をすると、それがひとつの娯楽にもなるのです。
結婚して2馬力になればお金が貯まる
仮に自分がリストラされて職を失っても、パートナーがいれば、なんとか耐えられます。
1馬力から2馬力に変わると、家計は安定してきますし、資産運用をして3馬力になればもっと安心です。
年収が少ない人ほど、結婚すれば家計の支出を減らせて、資産を運用し、家計を安定させることができるのです。
結婚して得する制度上のお金は、微々たるものですが、結婚して共働きすることで、家計の面では大きなメリットになります。
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人生100年時代のひとり暮らしの末路
また長寿化に伴い、定年後の夫婦生活は一般的に20年以上になることが予想されます。
独身者は、ひとりで過ごすセカンドライフが長期化するかもしれません。
65歳まで再雇用で働いたとしても、人生100年時代になれば、35年もの長い期間ひとりで過ごすことになるのです。
今後は変わっていくと思いますが、現時点では、病院に入院するのに「身元保証人」が必要になります。
パートナーや子どもがいない方は、この点でとても苦労します。
介護状態になって、身内がひとりもいない不安は、かなりのものになるでしょう。
私は個人的には結婚してパートナーがいることが、大きなメリットになっています。
子育てしながら独立起業するのは大変ですから、パートナーがいないとできなかったでしょう。
今では、事業も安定していますので、パートナーが早期退職しても安心です。
法人で不動産も少し所有していますから、ひとり分くらいのお給料が出るのです。
『教育貧困にならないために』(2022年8月18日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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