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過熱警戒もリスク選好地合い継続【クロージング】

30日の日経平均は5営業日続伸。336.60円高の40487.39円(出来高概算20億7000万株)と年初来高値を更新して取引を終えた。前週末の米国株高の流れを引き継ぎ、半導体関連株などを中心に買われ、前場終盤には40852.54円まで上値を伸ばした。ただ、足元での急ピッチの上昇による過熱感も警戒されるなか、円相場が1ドル=143円台後半へと円高に振れたこともあって、利益を確定させる売りから終盤にかけて上げ幅を縮めた。

東証プライム市場の騰落銘柄数は、値上がりが900に迫り、全体の過半数を占めた。セクター別では、電気ガス、情報通信、鉱業、その他製品など28業種が上昇。一方、輸送用機器、非鉄金属、電気機器など5業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクG、ファーストリテ、ダイキン、アドバンテス、東エレクが堅調だった。半面、テルモ、ソニーG、トヨタ、ホンダが軟化した。

ナスダック指数とS&P500指数が最高値を更新するなか、日経平均の上げ幅は一時700円を超えた。配当の再投資など日本株特有の需給状況もあって、持たざるリスクの方が意識されているとの声もあり、先高期待が高まってきている。一方、トランプ米大統領は「日米の自動車貿易に不満を表明し、自動車への25%の追加関税を示唆した」と伝わり、トヨタやホンダなどの自動車株は不安定な値動きだった。

日経平均は大引けにかけて伸び悩んだが、当然の一服と言えよう。今の相場は、中東情勢の緊迫化への懸念後退、米国の利下げへの期待、米国の関税交渉の進展期待という3つの好材料が相場を押し上げており、海外投資家の買いも継続しているため、今しばらくは半導体関連など中心にしたリスク選好の流れが続くとの声も聞かれる。また、日経平均は昨年12月高値を上抜けたことで、昨年7月高値が射程に入ってきている。利食いを挟みながら先高期待の強い相場展開が期待されそうだ。

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