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ブラウザ上で軽快に動作し、FXだけでなく多様な銘柄にも対応、さらに高機能なテクニカル分析が魅力の「TradingView」。
その柔軟な機能性は、さまざまなスタイルの裁量トレーダーのニーズを満たしてくれます。本記事では、TradingViewをさらに使いこなすための実践テクニックをご紹介します。
チャート提供:TradingView
(FX雑誌『外国為替』vol.4より改変)
1つのチャートに複数シンボルを表示して比較する
source: FX雑誌『外国為替』
TradingViewでは、多様な市場にアクセスできるだけでなく、1つのチャート上に複数の銘柄(シンボル)を同時に表示することが可能です。
操作はとても簡単で、追加したいシンボルを検索して選択するだけで、ラインチャートとして自動的に追加されます。もちろん、ライン以外のチャートスタイルも選べるほか、メインチャートに重ねて表示することも、新規ペイン(サブチャート)に分けて表示することも可能です。
比較時に特に注意したいのが、縦軸スケールの使い分けです。価格水準を別々に表示する方法に加え、対数スケールや騰落率ベースで統一表示することもでき、何を比較したいのかによって設定を変える必要があります。
たとえば、騰落率で見る場合は、クロス通貨を複数表示してボラティリティを比較したり、相対的に勢いが強い通貨ペアを探すのにも役立てられます。
相関分析やマルチマーケットの視点を取り入れる
複数のシンボルを同時に表示することで、相関関係を視覚的に把握する分析も可能になります。相関関係とは、2つのシンボル間で値動きの方向性に一定の傾向が見られることを指します。
- 一方が上がるともう一方も上がる関係 → 正の相関(順相関)
- 一方が上がるともう一方が下がる関係 → 負の相関(逆相関)
たとえば、特定の通貨ペアでは以下のような傾向が見られます。
- 米ドル/円とユーロ/米ドルは、逆の動きをすることが多く、負の相関が出やすい
- 豪ドル/円とNZドル/円は似た動きをしやすく、正の相関が高い傾向があります
このような分析を行うことで、相場の環境認識やトレンドのダマシ回避、リスク分散の戦略にも活用できます。
さらに、為替市場だけにとどまらず、株式や債券などの他市場との比較分析も重要です。たとえば、株価指数や金利、金価格などと通貨ペアの相関を見ることで、より広い視野を持ったマーケット分析が可能になります。あらゆる市場をチャート分析できるTradingViewだからこその便利な機能なので、使いこなせるようになりましょう!
米ドル/円チャート+ユーロ/米ドル&クロス円の相関分析
source: FX雑誌『外国為替』
ユーロ/米ドルやクロス円の通貨ペアを追加表示することで、通貨の相対的な強弱や、相関性の傾向を視覚的に把握できます。
- 米ドル/円とユーロ/米ドル:逆の動きをしやすく、負の相関が強め
- クロス円通貨(豪ドル/円、NZドル/円など):米ドル/円と同じ方向に動く傾向があり、正の相関が出やすい
同じスケール(縦軸)の騰落率を比較することで、ボラティリティの違いを確認できます。
米ドル/円+日経平均・米10年債利回り・金の相関分析
source: FX雑誌『外国為替』
TradingViewでは、通貨ペアだけでなく株価指数や債券利回り、商品(コモディティ)などもチャートに追加可能。米ドル/円であれば、日経平均(NIKKEI 225)、米10年債利回り(US10Y)や金(GOLD)などとの相関関係が見られやすいので、参考にしている投資家も多いです。
別シンボルの追加手順
source: FX雑誌『外国為替』
- チャート画面左上にあるシンボル名の横の「+」ボタンをクリック
- 表示される検索ウィンドウで、追加したい銘柄を検索
- 銘柄名にカーソルを合わせると、スケール(縦軸)や表示スタイル、表示先(メインチャート or 新規ペイン)を選択できる
- 追加後は、スタイル設定からローソク足やラインなどの表示形式に変更可能。別ペインに移動させることもできる
source: FX雑誌『外国為替』
あらかじめよく使うシンボルをリスト化しておけば、すぐに呼び出して比較表示することもできます。
※この記事で紹介しているTradingViewの機能は改修されている可能性があります。詳しくはTradingView公式サイトで最新の情報をご確認ください。
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