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歯科医院を運営しながら投資家としても活躍し、FXを“投資として成立させるための理論構築”で高い評価を得ているのぶしさん。今回は、トレンドに素直に乗りながら結果を出すための、シンプルかつ理詰めの手法を伺った。
「4時間足で通貨の強弱を数値化し、大きな方向性を掴んだうえで、短期足でその流れに沿って入っていく。それだけで十分戦える手法です」とのぶしさん。
（FX雑誌『外国為替』vol.5より再構成／チャート提供：TradingView）
のぶし氏プロフィール
歯科医師。医療法人理事として複数医院を経営する傍ら投資活動を行っている。勝率以上に期待値を重視するスタイルで、FXを投資として活用するための理論やスキルに定評がある。超がつくカジノ・旅行・タワマン好き。
通貨強弱認識ツールで“最強×最弱”の通貨ペアを抽出する
歯科医師と投資家の二足のわらじをこなしながら、FXを“投資としての再現性”という観点から研究するのぶしさんに、理論性の高いトレンドフォロー手法を教えていただいた。
「今回紹介するのは、4時間足のRSI（14）を用いて通貨強弱を数値化し、どの通貨が最も強く、どの通貨が最も弱いのかを見極める方法です。対象は米ドル・円・ユーロ・ポンド・豪ドルの5通貨、計10通貨ペアです。やり方は、10ペアすべてのRSIの数値から50を引いた点数として記録し、通貨ごとに合計します。合算値が最も高い通貨が“最強”、最も低い通貨が“最弱”。この2つを組み合わせたペアでトレードしていきます」
通貨強弱の条件は他にもありますが、わかりやすくまったく問題ない。
「トレンドフォローなので、最強通貨の総合点は30以上、最弱通貨はマイナス30以下であることも必須です。差が開いているほど流れが明確で、優位性も高まります」
4時間足ベースの強弱は短期では大きく変わらないため、頻繁に確認する必要はないという。
「半日に一度くらい点数を更新すれば十分相場の方向感をつかめます。ただ計算が面倒なので、私は自作のインジケーター“CP_strength”を使っています。リアルタイムで自動計算してくれますので、興味のある方はブログを見てもらえればと思います」
エントリーは引きつけ、決済は最初に決めて動かさない
強弱がはっきりしたら、次は具体的な売買の流れです。
「通貨ペアを決定したら、エントリーは15分足を使います。4時間足で通貨の強弱差が出ているということは、15分足では既にトレンドが出ている状態になっているはずなので、単純移動平均線（SMA・期間5）にできるだけ引きつけて押し目・戻り目を拾います」
損切りのルールも非常に明確です。
「ストップロスは直近の安値から10pips以上離れた位置に置きます。直近安値が10pips以内なら、そのひとつ前の安値を採用します。利確は損切り幅の半分です」
この手法は“トレンドが続いていること”を前提としているため、ダウ理論の確認は欠かさないという。
「直近の高値を更新しているか、安値を割っていないか。トレンドが継続していることを常にチェックします。前提が壊れた、つまり直近安値を割り込んだ時点が損切りのタイミングです」
波の大きな相場ではストップロス幅も自然と広くなる。
「pips幅を固定しているわけではないため、ボラティリティの強いトレンドでは損切り幅も大きくなります。その場合はロットを落とすか、エントリーを見送る選択も必要です」
そして、のぶしさんが特に強調するのが「エントリー後はいじらない」という点。
「損切りも利確も“入る前に決定しておく”のが大前提です。エントリー後にストップを動かすくらいなら、一度切って条件が整ったら入り直せばいい。このくらいの気持ちで臨んでほしいです」
根拠が崩れたら素直に撤退する。これが一番難しいかもしれません。そして、エントリー前に決めたルールを変えないことが、この手法で利益を積み上げていくための重要なポイントといえそうです。
（FX雑誌『外国為替』vol.5より再構成／チャート提供：TradingView）
【解説1】この手法で使用する分析アプローチ
RSI（Relative Strength Index、相対力指数）
source: FX雑誌『外国為替』
RSIは、オシレーター系のテクニカル指標の代表格で、現在の相場の相対的な強弱（又は過熱感）を表す指標。過去一定期間の上げ幅（前日比）の合計を、同じ期間の上げ幅の合計と下げ幅の合計を足した数字で割って、100を掛けて算出する。一般的に70～80％以上で買われすぎ、20～30％以下で売られすぎと判断される。
SMA（Simple Moving Average、単純移動平均線）
source: FX雑誌『外国為替』
SMAは最もポピュラーなテクニカル分析の指標で、終値の平均価格を線で結んだものである。ラインの傾きにより、トレンドの方向と強さを読み取ることができる。また、多くの市場参加者に意識されやすい指標であるため、レジスタンスやサポートとして機能することが多い。
【解説2】トレード手法の基本情報
| 狙う通貨ペア | ドル円、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、 ユーロドル、ポンドドル、豪ドル米ドル、 ユーロポンド、ポンド豪ドル、ユーロ豪ドル |
| 表示するチャートの時間軸 | 4時間足、15分足 |
| 使用するインジケーター | RSI、SMA（単純移動平均線）、 ボリンジャーバンド±2σ、 CP_strength（通貨強弱判定） |
| 平均的なポジション保有時間 | 6時間（幅あり。基本持ち越しせず） |
| 平均的な利益確定の値幅 | 15〜20pips |
| 平均的な損切りの値幅 | 20pips |
| ■勝率の目安 | 60〜70% |
| ■トレードの頻度 | 1日に3〜4回 |
①環境認識
●米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドル、円の5通貨を組み合わせた10組の通貨ペアの4時間足のRSI（期間14）の値から50を引いた値を点数化（例：ドル円のRSIが60なら[USD+10点][JPY-10点]）
●10通貨ペアで算定した点数を通貨毎に合計し、最大値の通貨（最強通貨）と最小値の通貨（最弱通貨）のペアでトレードする
●最大値が30点以上、最小値が-30点以下であることが条件
②新規売買（新規買いの場合）
●4時間足の最強通貨を買い、最弱通貨を売る方向でトレード
●15分足で押し目を狙う。SMA（期間5）になるべく引き付けてエントリー
●ダウ理論も考慮し、直近の高値と安値の更新をチェック
③決済売買（新規買い→売り決済の場合）
利益確定
●損切幅の半分を目安に値幅を決定
損切り
●10pips以上離れている直近の安値にストップロスを設置。直近の安値が10pips以内の場合はその次に近い安値
【トレード実践例】豪ドル米ドル／4時間足、15分足／2023年5月12日
【1】4時間足の各通貨ペアのRSIを確認し、点数化した結果を確認する
source: FX雑誌『外国為替』
このときの最強が米ドルで+49点、最弱が豪ドルで－38点。それぞれ＋30点以上、－30点以下であるため、条件クリア。豪ドル米ドルの売りでエントリーを検討する
【2】15分足のSMA（5）にできるだけ引き付けてエントリー
source: FX雑誌『外国為替』
この手法を用いた、豪ドル米ドルのトレード例。4時間足の10通貨ペアのRSIの点数をインジケーターを利用して算出したところ、最強通貨が米ドル、最弱通貨が豪ドルであり、点数的にトレンドが出ていることも確認したので、豪ドル米ドルの売りエントリーを検討。15分足でSMA（期間：5）に引き付け、エントリー。損切り幅は直近高値だが、このときは直近高値が10pips以内だったので、次の高値に設定。利益確定はその半分の値幅に設定。ほどなく利益確定した。
通貨強弱ツールが使えるおすすめFX会社2選
image by みんなのFX／FXトレーダー
今回ご紹介したトレード手法で使う通貨強弱ツール。デフォルトで実装されているチャートツールは少なく、FX会社が自社の取引量をもとに算出したデータをツール外で提供していたりします。
ここでは通貨強弱ツールを利用できて、なおかつ取引ルールが好条件でチャート分析がしやすいFX会社を2社ご紹介します。こちらの取引環境であればこの記事の手法を再現できるでしょう。取引ルールの詳細は公式サイトで最新のものをご確認ください。
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FXTF（ゴールデンウェイ・ジャパン） |
プロが利用する2つのチャートツールを提供！
★通貨強弱ツールの有無 FXTFでは2つのFX取引口座があり、FXTF GX口座ではTradingViewを、FXTF MT4口座ではMT4を利用可能。どちらもFX業界では有名なチャートツールです！ インジケーターや描画ツールの充実度、チャート画面の見やすさや操作のしやすさでFX口座を選ぶなら一度公式サイトで取引ルールも含めてチェックしておきましょう。 ■公式サイトで詳細をチェック → ゴールデンウェイ・ジャパン |
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みんなのFX（トレイダーズ証券） |
TradingViewを使いながら好条件な取引を可能にしたFX会社！
★通貨強弱ツールの有無 ⇒ あり（各種チャートツールから閲覧可能） 総合力で選ぶなら最有力候補に挙げられるのが、このみんなのFX。そもそも低スプレッド＆高スワップポイントなFX口座なのですが、12種類のLIGHT通貨ペアではさらに好条件に！ TradingViewを利用できる上に、自社の独自コンテンツも盛りだくさん。取引ツールも配信情報も抜かりありません！ ■公式サイトで詳細をチェック → みんなのＦＸ |
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