ビーロットは24日、グループ会社を通じて、系統用蓄電所用地および電力接続権を3件取得したと発表した。取得主体はビーロット・キャピタルリンクで、エネルギー事業への参入と併せ、系統用蓄電事業を新たに開始する。
同社グループは2018年以降、太陽光発電設備の保有・運用を通じて再生可能エネルギー分野に取り組んできた。太陽光発電は、地球環境負荷低減に寄与する一方、天候による発電量変動が課題とされており、その平準化と電力供給の安定化を担うインフラとして、系統用蓄電所の重要性が高まっている。
取得した用地は、熊本県阿蘇市黒川の2件と鹿児島県姶良市加治木の1件で、九州地域に立地する。最大受電電力は阿蘇市の2件が各1,999kW、姶良市の1件が1,850kWとなっており、接続先はいずれも九州電力のグループ会社の九州電力送配電である。敷地面積は合計で5,136平方メートルに及び、太陽光発電設備の普及が進む九州エリアにおいて、電力需給の調整機能を担う拠点としての活用が見込まれている。
同社は、これらの蓄電所を通じて需給調整市場や容量市場への参画を視野に入れ、新たな価値創出につなげるとしており、系統用蓄電事業への参入を進める。