2025年度第3四半期決算 ハイライト①
山本均氏(以下、山本):代表取締役社長執行役員の山本です。本日は決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。それでは2025年度第3四半期のハイライトについてご説明します。
収支のハイライトです。売上高は会員収入の減少などがありましたが、イベントなどの会員収入以外の事業収入や、グループ会社の売上の増加などにより増収となりました。経常利益は売上の増加に加え、番組費などの費用の減少により増益となっています。
2025年度第3四半期決算 ハイライト②
加入のハイライトです。2025年度第3四半期の新規加入件数は44万5,000件で、解約件数は59万2,000件となりました。スポーツや音楽などのコンテンツが好評を得て、新規加入獲得につながりましたが、前年同期には連続ドラマW 「ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」など、加入獲得に貢献する大型コンテンツの放送・配信がありました。その結果、第3四半期時点の新規加入件数は、前年同期比で減少となっています。
一方、目的番組終了などによる解約がありましたが、解約件数は前年同期比で良化しました。結果正味加入件数はマイナス14万8,000件、累計正味加入件数は221万2,000件となっています。
NTTドコモとコンテンツ分野の業務提携契約締結
当社は昨年11月にNTTドコモとのコンテンツ分野における業務提携契約を締結しました。この提携は両社の強みを掛け合わせ、コンテンツの共同制作・共同調達・相互提供により、映像事業の成長を加速させること、そしてお客さまへの提供価値を最大化することを目的としています。
具体的にはオリジナルドラマ、スポーツ、音楽ライブといったエンターテインメントの領域で、これまでにない魅力的な体験を創出し、日本のエンターテインメントの可能性をさらに切り開いていきます。今後の展開にぜひご期待ください。
決算の数字の詳細については、経営管理、経理統括の尾上よりご説明します。
2025年度第3四半期決算 収支状況(連結)
尾上純一氏(以下、尾上):IRを担当している、経営管理経理統括の尾上です。どうぞよろしくお願いします。
連結の収支状況です。前年同期比で増収増益となりました。売上高は571億2,600万円で6億8,100万円の増収、経常利益は46億6,600万円で24億6,400万円の増益となりました。売上高においては、会員収入は減少しましたが、会員収入以外の事業収入やグループ会社の売上が増加したことにより、増収となりました。
経常利益は売上の増加に加え、番組費の減少や4K放送終了に伴う関連費用の減少などにより、増益となりました。
四半期純利益は32億500万円と25億1,600万円の増益となりました。経常利益の増加に加え、前年同期は4K放送の終了などに伴う減損損失など、特別損失として17億7,300万円計上したことによるものです。
連結経常利益 前年同期との差異要因
連結経常利益の差異要因です。左側部分が利益の増加要因、右側部分が減少要因となります。
まず、増加要因です。番組費は26億1,100万円減少しました。詳細はこの後にご説明します。広告宣伝費は効果的な投下により5億9,100万円減少し、プラットフォーム事業者への手数料であるプラットフォーム月額手数料は、加入件数の減少などにより4億1,200万円減少しています。
単体のその他事業収支は、イベント事業やプロダクション事業が好調だったことなどにより、3億9,900万円増加しました。技術費は4K放送の終了などにより、3億7,700万円減少しています。グループ会社収支は、WOWOWコミュニケーションズの売上の増加や、同社が2024年10月に買収したCINRA社が加わったことなどにより、2億9,600万円増加しました。その他は4K放送の終了などに伴う減価償却費の減少などによるものです。
次に減少要因です。会員収入が24億7,400万円減少しています。以上の結果、24億6,400万円の増益となりました。
セグメント別連結売上高/営業利益対比
セグメント別の状況です。まずメディア・コンテンツセグメントです。お客さまからいただく会員収入が売上高の多くを占めています。売上高は会員収入以外の事業収入など、その他収入は増加しましたが、会員収入の減少をカバーできず、3億200万円の減収となりました。営業利益は番組費などの費用が前年同期より減少したことなどにより、22億4,600万円の増益となりました。
次に、WOWOWコミュニケーションズにおける事業であるテレマーケティングセグメントです。テレマーケティング業務の売上増やCINRA社の売上が加わったことなどにより、売上高は6億4,800万円の増収となりました。営業利益は売上の増加により2億3,000万円の増益となっています。
2025年度第3四半期決算 加入状況
加入状況です。新規加入件数は44万5,000件、前年同期と比べ9万5,000件の減少となりました。サッカーやラグビーなどのスポーツコンテンツ、「SUMMER SONIC 2025」やMrs. GREEN APPLEなどの音楽コンテンツなどが好評を得たことが、新規加入獲得につながりました。
一方で前年同期は4月より「WOWSPO」を開始したことや、連続ドラマW 「ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」の放送・配信など増加要因があったことにより、新規加入件数は減少しました。
解約件数は59万2,000件で、前年同期比で1万3,000件の減少でした。「LPGA女子ゴルフツアー」など、目的番組終了による解約がありましたが、前年同期比で解約件数は良化しました。
結果、正味加入件数はマイナス14万8,000件、累計正味加入件数は221万2,000件となりました。また、サッカーのチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグのシーズンパスを、今シーズンもWOWOWオンデマンドPPV(ペイパービュー)で販売しています。こちらの数値には含まれていませんが、前年同期よりも販売数は増加をしています。
番組費の推移
番組費の推移です。音楽コンテンツの放送・配信を強化しましたが、前年同期にはサッカーのEURO2024や、オリジナルドラマ「TOKYO VICE Season2」、連続ドラマW 「ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」などの大型コンテンツの放送・配信があったことなどにより、前年同期比で26億1,100万円減少しています。
2025年度 収支計画(連結)
2025年度収支計画です。5月の公表値から変更はありません。売上高766億円、経常利益15億円を目指していきます。
なお、第3四半期の時点で各利益の実績が年度計画を上回っていますが、第4四半期はフラッグシップコンテンツとなる連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」や、全豪オープンテニス、佳境を迎えるサッカーチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグなどの大型スポーツコンテンツへの番組費の投下に加え、年度計画の達成および来期以降の成長に向けた費用投下を予定しているため、期初計画からの変更はありません。
2025年度 加入計画
加入計画です。正味加入件数マイナス10万件、累計正味加入件数226万件と、5月の公表値から変更はありません。
第3四半期の時点で正味加入件数がマイナス14万8,000件となっていますが、「LPGA女子ゴルフツアー」の終了などによる解約はある程度想定しており、後ほどご説明するコンテンツのプロモーションを強化し、「WOWSPO」を含め加入を伸ばすことで、年度計画の達成を目指します。
また、正味加入件数マイナスの計画となっていますが、コンテンツと連動した事業の多層化による収益増を図ることで、加入者の増減に影響されない収支構造への転換を引き続き目指していきます。
2025年度 配当計画
配当計画です。1株当たり配当30円とし、こちらも変更はありません。
NTTドコモとコンテンツ分野の業務提携について
井原多美氏:会員事業戦略を統括している井原と申します。NTTドコモとのコンテンツ分野における提携契約について、具体的な取組みを3点ご紹介します。
1点目は、オリジナルドラマなどの共同制作を行います。第1弾として、2026年2月より開始するオリジナルの超大作連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」を共同制作しており、WOWOWとLeminoの両サービスで放送・配信予定です。さらに、WOWOWのオリジナルドラマシリーズである「ドラマW」も、Leminoで話題作を順次配信していきます。
2点目は人気スポーツコンテンツの充実を図ります。すでに展開していますが、NBAやUEFAチャンピオンズリーグなど、両社が保有するスポーツコンテンツを一部相互提供し、より多くのみなさまに楽しんでいただければと考えており、今後もさまざまな取組みを検討していきます。
3点目は音楽ライブコンテンツを大幅に拡充していきます。DREAMS COME TRUE、藤井フミヤ、MISIAなどの人気アーティストのコンテンツを、数ヶ月にわたる連続企画としてWOWOWとLeminoでお届けしていきます。これらの取組みにより、ドラマ・スポーツ・音楽など、両社のシナジーを生かし、より幅広く大型コンテンツの展開を通じて、お客さまに豊かな映像体験をお届けしていきます。
フラッグシップコンテンツ「北方謙三 水滸伝」
いよいよ2月15日より連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」が放送・配信されます。理不尽と戦い、未来を切り開こうとする者たちの生きざまを描いています。Leminoと共同で放送・配信することで、本作品の魅力を多くの方にお届けしたいと思います。
また、多層化の取組みとして、WOWOW百貨店ではオリジナルグッズを販売中です。メインキャラクターのキューピーなど、さまざまなグッズを展開していきます。ドラマ内にも登場する主人公の宋江が書き上げた世直しの書である、替天行道をモチーフにした文庫サイズのブックカバーなど、「北方謙三 水滸伝」の世界観を感じさせるグッズも販売しています。
今後の注目コンテンツについて
今後の注目番組についてです。2月2日月曜日より開催される第68回グラミー賞授賞式を、アメリカロサンゼルスより独占生中継します。また、『国宝』のノミネートで注目されている第98回アカデミー賞授賞式も、授賞式当日の夜に配信にてお届けします。
スポーツでは、全豪オープンテニスを15日間連日生中継でお届けしている最中です。1月31日からは決勝戦です。選手たちの熱戦にご注目ください。
チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグは、ノックアウトフェーズに突入します。また、「CL・EL 2025-26 決勝トーナメントパス」の販売を開始しています。例年チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグが佳境を迎える2月以降にかけて加入が増える傾向にあるので、プロモーションを強化し、より多くのサッカーファンにサービスをご利用いただけるよう、認知拡大を図っていきます。
WOWOW FILMS『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』
当社のフラッグシップコンテンツである『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』が、いよいよ3月13日金曜日に公開されます。2024年1月に公開した映画版は、観客動員200万人を超え、興行収入約30億円の大ヒットを達成し、当社の幹事映画史上、最大のヒット作となりました。
そして同年10月からは、続編の連続ドラマ版をWOWOWにて放送・配信し、最新作となる今作は、ドラマ版のストーリーを受け継ぐ作品となります。実写化は不可能と言われてきた難攻不落の原作でしたが、第1作目の映画公開後、「漫画実写化のお手本となる作品」といった、大絶賛の声で埋め尽くされていました。
最新作は春休みからゴールデンウィークにかけて公開予定です。多くのみなさまに楽しんでいただき、大ヒットを目指します。
ゴールデンカムイなどの映画事業に加え、コンサートやEC事業など、さまざまな取組みを通じて、放送・配信サービス以外における収益向上に取り組んでいきます。
質疑応答:増収要因となるイベントについて
質問者:会員収入が減少したものの、イベントなどの事業収入が売上増により増収となっていますが、このイベントというのは具体的には「WESSION FESTIVAL 2025」のことでしょうか?
尾上:昨年10月の「WESSION FESTIVAL 2025」は大成功のうちに終わりました。こちらは第4四半期に計上予定で延びており、今回の第3四半期の実績には含まれていません。上期に実施した「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ feat. アラン・メンケン supported by ディズニー★JCBカード」などのイベントが増収の要因となっています。
質疑応答:第4四半期の番組費の想定について
質問者:第3四半期までの営業利益が39億円で、通期の営業利益が7億円ということは、この第4四半期だけでマイナス32億円を見込んでいるかと思います。
先ほどのご説明だと、「北方謙三 水滸伝」、全豪オープンテニス、サッカーなどの番組費が集中してること、来期以降の成長費用を増加するということが主因とのことでした。
11ページに番組費の記載があり、これが第3四半期累計の9ヶ月間で171億8,000万円ありますが、第4四半期にどれぐらい増えるか想定をお聞かせください。
尾上:2025年度の番組費については、2025年度の収支計画の脚注に記載しているとおり、単体の売上の42パーセントほどで、262億円弱を想定しています。ここから第3四半期までの番組費を引いた90億円弱を第4四半期の番組費として想定をしています。
「北方謙三 水滸伝」は、WOWOWが総力を挙げて制作をしているものです。個別具体的な金額は差し控えますが、このようなオリジナルコンテンツへの投下に加え、スポーツコンテンツやそのプロモーションを含め、加入獲得での年度計画の達成を目指していきます。
一方で、加入全体は昨年度と比べて減少しているため、そちらも第4四半期の赤字幅を増やしているとご理解いただければと思います。
質疑応答:来期以降の収支トレンドについて
質問者:来期以降の収支のトレンドについてです。今期だと7億円で1桁の営業利益ですが、番組費や先行投資の結果、今期を底にして上向きとなるトレンドを目指しているのか、それとも先行投資がまだ来期も続いて利益水準が低いままなのかなど、来期の収益の傾向・トレンドについてお聞かせください。
尾上:来期の計画については、本年度に発表した中期経営計画の戦略に基づいて、現在計画を策定中です。当然トップラインの多くを占める会員の数を3月末にどの程度に見積もるのかにより、来期の収支にも大きく影響します。
一方、すでに発表している新しいSVOD(定額制の配信サービス)、配信上での独立型のサービスの展開、コンテンツも来期以降もNTTドコモとの提携も含めて、さまざまな展開をしていきたいと考えており、一定の費用投下を検討しています。具体的な金額感や、増収・増益のトレンドなどは、答えを差し控えます。
山本氏からのご挨拶
山本:あらためて、本日は決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。WOWOWは1991年4月1日に開局しました。今年2026年は、開局35周年を迎える年です。本年はなんとしても、先ほどご紹介したフラッグシップコンテンツである連続ドラマ「北方謙三 水滸伝」、WOWOW FILMS『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』の2つを大成功させて、良い35周年になるように成功のスタートを切りたいと思っています。映画をご覧いただき、ヒットの一翼に貢献していただけると幸いです。
そのほか、今年はWOWOWの構造変革を進めていくという意味で、新SVODを開始、NTTドコモとのコンテンツ提携をより推し進めの2つの活動を活発に行うことで、新たなWOWOWへ向かって進んでいきたいと思っています。
みなさまの引き続きのご支援、ご協力をよろしくお願いします。本日は誠にありがとうございました。