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原油高などを嫌気してリスク回避の動きに【クロージング】

12日の日経平均は3日ぶりに反落。572.41円安の54452.96円(出来高概算25億9000万株)で取引を終えた。国際エネルギー機関(IEA)は11日、過去最大となる計4億バレルの備蓄の協調放出を実施することで全32カ国が一致したと発表したが、供給不安は解消されていないとの見方が多く、インフレ高進への懸念から幅広い銘柄が売られた。押し目買いから下げ幅を縮める場面もあったものの、後場に入ると、改めて売り直され、後場取引開始直後には53796.01円まで水準を切り下げた。ただし、心理的な節目の54000円を割り込んだことで、自律反発を狙った買いもあって、大引けにかけては再び下げ幅を縮める展開だった。

東証プライム市場の騰落銘柄数は、値下がり銘柄が1400を超え、全体の9割超を占めた。セクター別では、鉱業、その他製品、電気ガスの3業種が上昇。一方、不動産、その他金融、水産農林、繊維製品、証券商品先物など30業種が下落した。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、信越化、TDK、任天堂などが堅調だった半面、ソフトバンクG、アドバンテス、東エレク、京セラなどが軟調だった。

前日の米国市場では主要指数は高安まちまちだったが、米・イスラエルとイランの紛争を巡る先行き不透明感が拭えていないほか、米軍がホルムズ海峡を巡りタンカー護衛拒否と伝わったことも警戒感に繋がったとみられる。また、前場終盤には時間外取引でのNY原油先物相場が一時1バレル=96ドル台目前まで値上がりしたため、スタグフレーションへの警戒も重しとなり、日経平均の下げ幅は一時1200円を超えた。一方、中東紛争の長期化が警戒されるなか、三菱重、川重などの防衛関連株には値を上げる銘柄がみられたほか、アクティビストの保有が判明したニデックも反発した。

日経平均は原油市況の動きに振り回されている。少なくとも米軍のホルムズ海峡でのタンカー護衛表明などの材料が出て、安心感が市場に広がらない限り、投資家心理も上向きにくいだろう。また、米国のプライベートクレジット問題を巡る金融機関の信用リスクへの懸念もくすぶり続けており、手掛けにくさが意識される展開が続きそうだ。

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