今週末のNY原油先物価格は再度100ドル台目前の水準にまで上昇している。原油相場の上昇が続くほど、インフレ長期化や個人消費の悪化懸念が強まることになる。戦争の終結が見いだせない限りは原油相場の落ち着きも期待しにくく、当面は状況を見守るべく神経質な展開が続きそうだ。ただ、ガソリン価格の上昇は米国の国民にとって極めて重大な問題となるため、中間選挙が迫る中、短期的な政策変更の可能性も大いにあるとみられる。仮にイラン攻撃が終結すれば、原油価格の落ち着きには多くの時間を要しないだろう。
来週は、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるほか、欧州中央銀行(ECB)理事会、日銀金融政策決定会合なども含めた中銀ウィークとなる。ただし、イラン戦争によるインフレ上昇への警戒感が高まっている中、政策金利は据え置きの公算が高く、連邦準備制度理事会(FRB)議長発言に対する注目度も高まりにくいと考えられる。原油価格の先行き不確実性が高い中では、議長発言を受けて政策変更のタイミングを見極めていくことは難しいと考えられるためだ。
経済指標では、18日に発表される2月生産者物価指数(PPI)が注目される。1月は市場予想を上回り、関税による価格転嫁が進んでいることが示唆されている。上振れ基調が続けば、インフレ高進への懸念から利下げ先送りの観測が強まることになろう。16日から19日にかけては、エヌビディアのカンファレンスが開催される。AI・半導体関連の刺激材料につながっていくか注目される。ほか、半導体関連ではマイクロンの決算発表なども予定されている。HBMなどデータセンター向けの需要拡大状況などが注目される。株価の調整基調が継続しているアクセンチュアの決算内容にも注目。
経済指標は、16日に2月鉱工業生産・設備稼働率、3月NY連銀製造業景気指数、3月住宅市場指数、17日に2月中古住宅販売成約指数、3月NY連銀ビジネスリーダーズサーベイ、18日に1月対米証券投資、1月製造業受注、2月生産者物価指数、19日に1月新築住宅販売件数、3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、新規失業保険申請件数などが発表予定。なお、17日から18日にかけてはFOMCが開催され、18日にパウエルFRB議長会見が予定されている。
決算発表は、16日にダラー・ツリー、18日にマイクロン・テクノロジー、メーシーズ、19日にアクセンチュア、フェデックスなどが予定されている。