■要約
SBSホールディングスは、3PL(物流一括受託サービス)の大手で、積極的なM&Aと物流施設の開発及び流動化による独自ビジネスモデルで成長を続けている。2018年にリコーロジスティクス(株)(現 SBSネクサード(株))を子会社化以降、大手メーカーの物流子会社を相次いでグループ化し、売上高及び営業利益は2017年12月期から2025年12月期までの8年間で3倍強に急拡大した。
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の490,344百万円、営業利益で同20.3%増の21,295百万円と増収増益決算となり、売上高は物流事業における新規顧客の獲得や新規連結効果等により3期ぶりに過去最高を更新した。また、営業利益は増収効果や新規連結効果に加えて、物流事業で収益構造改革が進展したことにより3期ぶりの増益に転じた。新規連結効果は売上高で22,335百万円、営業利益で806百万円の増額要因となっており、既存事業ベースでは4.4%増収、15.7%増益であった。
※ 2025年12月期は期初からSBS NSKロジスティクス(株)が、第3四半期からBlackbird Logistics B.V.(オランダ)が連結業績に加わった。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高で前期比14.2%増の560,000百万円、営業利益で同12.7%増の24,000百万円と2ケタ増収増益となる見通し。売上高は物流事業における成長戦略(3PL、国際物流、EC物流の強化)の推進並びに新規連結効果※により増収を見込む。利益面でも前期と同様、増収効果や新規連結効果に加えて、収益構造改革を着実に進めることで増益を見込み、過去最高益を更新する見通しだ。
※ Blackbird Logistics B.V.(オランダ)が通年で寄与するほか、期初よりブリヂストン物流(株)が連結業績に加わることで、売上高で約610億円、営業利益で15億円強の増額要因となる見通し。
3. 中期経営計画
同社は2030年12月期までの新中期経営計画「Harmonized Growth 2030」を発表した。利益成長を伴うバランスの取れた安定成長に取り組み、最終年度の経営数値目標として売上高7,000億円、営業利益380億円、ROE14.1%を掲げた。基本戦略として、物流事業の成長戦略&不動産開発のオーガニック成長と、独自の競争優位性を持つM&Aによるインオーガニックな高成長を組み合わせた成長を実現していく。同時に、物流事業の営業利益率改善に向けた収益構造改革を推進し、同事業の利益率を2025年12月期の2.6%から4.5%に引き上げる。不採算拠点・事業の撲滅に向け、KPIを設定しPDCAサイクルを回しながら改善していくとともに、新規受注案件の審査体制を強化し不採算案件の発生リスクを低減していく。
4. 株主還元方針
株主還元については成長投資と財務健全性のバランスを考慮しつつ、2025年12月期より連結配当性向30%以上を目安に安定的かつ継続的な配当を行う方針を打ち出した。同方針に基づき、2025年12月期の1株当たり配当金は前期比20.0円増配の90.0円(配当性向30.3%)と8期連続の増配を行った。2026年12月期も同15.0円増配の105.0円(同30.9%)を予定しており、配当性向は35%の水準まで引き上げていく意向だ。
■Key Points
・2025年12月期は3期ぶりに過去最高売上を更新、営業利益も3期ぶりの増益に
・2026年12月期は収益構造改革やM&A効果により2ケタ増収増益見通し
・2030年12月期に売上高7,000億円、営業利益380億円を目指す新中期経営計画を発表
・連結配当性向で35%の水準に段階的に引き上げ、安定的かつ継続的な増配を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)