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ハウテレビジョン Research Memo(3):「外資就活ドットコム」「mond」など各種プラットフォーム事業を展開

■ハウテレビジョンの事業概要

1. サービス概要
同社は、提供するサービス区分を「LIFEプラットフォーム事業」「知見共有プラットフォーム事業」の2つとしている。LIFEプラットフォーム事業には、新卒学生向けの(新卒サービス)「外資就活ドットコム」、中途採用向けの(中途サービス)「外資就活ネクスト」、エンジニア採用代行のRPOサービスが含まれる。また、知見共有プラットフォーム事業として、匿名Q&Aプラットフォームの「mond」を展開している。

(1) 外資就活ドットコム
「外資就活ドットコム」は、新卒学生向けに就職支援サービスを提供するリクルーティング・プラットフォームである。主に国内外の難関大学に在籍し、グローバルプロフェッショナルを目指す学生の利用を想定している。これに対し、入社難易度が高いとされる外資系企業や国内大手企業を厳選して募集情報を掲載している。

付随して、機能強化に向けてAIツールの導入も推進しており、2025年2月には“ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)”や開発経験のPR作成を支援する「AI ES ビルダー」を、2026年1月には選考プロセスの統合管理やスケジュールの自動生成機能を搭載した「就活コパイロット」をそれぞれリリースし、学生の利便性向上を図っている。

さらに、プラットフォーム運営に加え、「外資就活ドットコム」の会員基盤と連携した新卒紹介サービス「外資就活エージェント」を展開している。これは高い専門性を持つ学生と企業を直接マッチングするサービスで、従来のビジネス職に加え、2025年10月からはエンジニア職へも対象を拡大している。

収益モデルは、募集企業からの広告掲載料や会員へのアプローチ権限付与に伴う成約課金手数料などが主柱となっている。一般的な人材紹介サービスのような成功報酬型だけでなく、広告収入を収益の柱としている点が同社の特色である。なお、登録会員数については、就職活動を終えた学生が卒業時に退会するため第1四半期(2月~4月)に一時的に減少するものの、その後は次年度の新規登録者が積み上がり、第4四半期(11月~1月)に向けて増加する構造となっている。

(2) 外資就活ネクスト
「外資就活ネクスト」は、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス人材を対象としたキャリア開発リクルーティング・プラットフォームである。従来の「Liiga」を2025年4月にリブランディングしたものであり、豊富なコラムやケーススタディ、業界研究といったコンテンツを通じたスキルアップ支援のほか、トップ企業や厳選されたエージェントから直接メッセージが届くスカウト機能、特別求人を掲載するジョブサーチ機能などを備えている。募集企業にとっては、採用難易度の高い若手ハイクラス層に直接アプローチできる点が利点となっている。

収益モデルは、募集企業が直接採用を行う「ダイレクト・リクルーティング」によるシステム基本利用料及び転職成功報酬、さらには転職エージェントによる会員紹介に伴う成功報酬などで構成される。

なお、「外資就活ネクスト」の登録会員については、「外資就活ドットコム」を卒業・就職に伴い退会した若手社会人が、さらなるキャリアアップを目指して同サービスへ移行し、継続利用するケースが多い。このように会員数が累積的に積み上がるストック型の構造となっている。現在は新卒サービスとの基盤統合などを進めており、プラットフォームとしてのさらなる進化を図っている。

(3) RPOサービス
RPOサービスは、ログリオが展開している。ログリオはITエンジニア採用に特化した専門性を強みとしており、採用コンサルティングとしての役割も担っている。サービス品質は外部からも評価されており、2022年12月にはエンジニア採用における優れた実績を持つ企業を表彰する「LAPRAS SCOUT AWARD 2022」にてRPO賞を受賞した。また2026年2月には、企業の採用成功に寄与したパートナーに贈られる「転職ドラフトAWARD(RPO部門)」を受賞している。現在は同社との連携により、グループの顧客基盤を生かしたクロスセルの強化や営業体制の最適化を通じて、さらなる事業拡大を推進している。

(4) mondサービス
同社は、現状は募集企業から広告掲載料や転職成功報酬などを得るBtoBモデルを主力としているが、ビジネスドメインの拡大及び収益源の多様化に向けて、BtoCモデルやCtoCモデルの新サービス開発・事業化を推進している。

匿名Q&Aプラットフォーム「mond」は、匿名の質問やメッセージを通じて、クリエイターや専門家、並びにそのフォロワーが双方向でやり取りできるコミュニケーションサービスである。独自のAI技術により誹謗中傷等の有害なメッセージを排除する機能を備えており、2021年8月のサービス開始以降、漫画家や研究者、Vtuberなど多岐にわたるクリエイターと、そのファン層をつなぐ独自のコミュニティを形成してきた。匿名性を生かした本音の対話を促進することで、単なる発信型のSNSを超えた「問いと対話」を軸としたプラットフォームとしての成長を目指している。2025年2月には米国法人mond, Inc.を設立し、グローバル展開を本格始動した。

「mond」の利用者数は国内外で加速度的に増加しており、月間アクティブユーザー数(MAU)は2025年1月の500万人から、同年11月には1,500万人を超えた。同年10月には累計質問投稿件数も500万件に上っている。生成AIを活用した自動翻訳機能の導入など、利便性向上施策が功を奏し、海外からのアクセスも急増している。収益面では、広告宣伝費等の先行投資が続く段階にあるものの、サブスクリプション型の月額課金収入が拡大基調にあり、次なる収益の柱としての期待が高まっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

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