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ブリッジ Research Memo(4):品質重視で戦略立案からITツールまで一気通貫で提供

■強み

1. 営業・マーケティングに特化した一気通貫の支援体制
ブリッジインターナショナルグループは営業・マーケティング領域に特化し、レベニュープロセスの戦略立案から実行支援、ITツールの提供、さらには人材育成までを一気通貫で提供できる点に最大の特徴がある。大手コンサルティングファームやシステムインテグレーターなどは、戦略立案やツール構築といった一部のプロセスには対応しているが、同社のように戦略から実行(アウトソーシング)、人材育成までを統合的に提供できる体制は、同社独自の強みとなっている。

主力のアウトソーシングサービスでは「クライアント企業専任制」を採用しており、顧客の営業環境に合わせ柔軟な業務設計への変更が可能である。そのため、顧客の事業規模拡大が同社の継続契約や取引規模の拡大に直結する構造となっており、高い顧客リテンション効果(既存顧客との関係を維持するためのマーケティング活動)を生み出すビジネスモデルを構築している。

この提供体制を支えるのが、戦略的な拠点展開と人材採用である。インサイドセールスのアウトソーシングにおいては、首都圏(東京・横浜)や大阪のほか沼津・松山・徳島・福岡などの地方主要都市に拠点を構え、全国の優秀な人材を活用している。さらに、本社・事業所への出社を前提としない「フルリモート就業」の採用を強化することで、事業所を展開していない地方の潜在的な人材を獲得している。これらの人材がアウトソーシングや業務設計、DX支援、システム開発に従事することで、インサイドセールスにおける一気通貫のサービスを強化している。

同社は提供品質を重視し、企業の信頼性を高めることに注力した結果、解約率は低水準で推移する一方、継続率は高く、既存顧客の事業拡大に伴う追加需要の獲得に成功している。グローバルIT企業や国内大手IT企業といった強固な顧客基盤を保有しており、法人向けアウトバウンド市場ではトップクラスであるとともに、インサイドセールス市場において先行者的ポジションに位置している。20年超にわたる導入支援実績と、日本の法人営業改革を通じて蓄積されたノウハウを凝縮した自社開発ツールを提供している点は、同社の強みとして挙げられる。

2. 顧客の「属人化」を解消する事業シナジー
インサイドセールス事業から分離したプロセス・テクノロジー事業は、クライアントの内製化や独自機能の拡充に対応するうえで不可欠な役割を担っている。2024年3月の2BC吸収合併により、B2Bマーケティング戦略から実行までのシナジーを実現した。また、2024年2月に子会社化したトータルサポートについては、既存のCRMソリューションとのクロスセルによるサービス拡大を図った(2025年12月期に非連結化)。同事業全体においては、クライアントカバレッジの拡大と技術提供の両面から体制強化を図っている。

こうした体制強化は、現代の営業現場が抱える課題解決に直結している。現在、多くの企業がテレワークを導入しているが、営業プロセスの判断が個人の経験や勘に頼る「属人化」の状態では、生産性低下のリスクが内在する。CXに基づき企業の新しい営業モデルを再構築する必要性が高まるなか、戦略から実行までを一気通貫で支援できる同社のサービスは、企業の変革を支え、同社の利益成長を高める要因となっている。

3. DX進展に対応する人材戦略とリスキリング支援
研修事業における企業向け研修サービス市場には数多くの企業が存在しているが、アイ・ラーニングは従来のIT製品系コンテンツでの強みを生かし、DXを軸に高い需要を見込むカテゴリーに特化することで差別化を図っている。少子高齢化による就労人口の減少や働き方改革に加え、コロナ禍を契機に定着したテレワーク環境下では、従来の訪問営業に加え、オンライン会議やメールを活用した非対面営業が定着している。多くの営業現場において、テレワークを活用した活動は効率化に寄与するとの認識が浸透しており、こうしたデジタルインサイドセールスの普及は、同社の知見がさらに優位性を高めている。

また、B2Bビジネスを展開する企業の売上向上を「人材育成」の面から総合的に支援できる点も同社の大きな強みである。DXの進展に伴いビジネスモデルが変化し、新たなデジタル技術を用いた価値創造が求められるなか、これまでの知識や技術では対応できない変化に適応するための人材戦略の刷新が急務となっている。こうしたリスキリング需要に対し、同社は多種多様な研修プログラムを有しており、特にDXを組織全体で実施することを重要視している。

現在の社会の制約や枠組みにとらわれず、デジタルを基点としたビジネスを発想するには、若い世代の考え方や着想、バイタリティを生かすことがDX推進のカギとなる。そのため、同社では若手社員向けの「DXを担う若手育成コース」や、企業の競争力を左右するデータ分析のプロを育てる「データアナリスト育成プログラム」などのラインナップを強化している。デジタルを前提としたビジネスを構想・支援できる同社の体制は、変革を迫られる日本企業にとって有効なソリューションとなっている。

■人材活用の取り組み
多様な人材が活躍するインサイドセールスの土壌を構築
同社の主力であるインサイドセールスは、働き方改革の実現に重要な役割を担うことが期待されている。地方の優秀な人材を活用するほかにも、女性やシルバー人材、障がい者の活用にも力を入れている。女性の活用の面では、内勤でのコミュニケーションやフォローアップなどで強みを生かしている。また、製品知識や市場に精通したシルバー人材の活用は、企業の再雇用の義務にも寄与しており、障がい者についても非対面営業モデルの特性を生かし、法人営業担当として活躍する土壌を整えている。

同社には“常に新しいことにチャレンジする”風土がある。未経験からでも希望する職種に挑戦できる「キャリアチェンジ制度(自己申告制度)」を設けるなど、個々のキャリアパスを明確化している。さらに、英語学習や外部スクール、研修・留学を支援するバックアップ体制を整備しており、企業の成長に伴い従業員がスキルアップを実現できる環境を提供している。

2024年12月期にはインサイドセールス人材の定着率向上に向け、能力開発プログラムの導入や人事制度(評価・報酬体系)の改定、組織改革を断行した。これらの施策は従業員のモチベーション向上と離職率の大幅な改善に寄与している。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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