国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、トーホーを取り上げます。
売上構成比77.3%のDTBが主力、経営資源の集中で収益基盤を強化
トーホー(8142)は、レストランやホテル、病院・産業給食向けに業務用食品を届ける会社です。2026年1月期の売上構成比は、業務用食品卸売のディストリビューター(DTB)事業が77.3パーセント、プロの食材の店「A-プライス」などを展開する業務用食品現金卸売のキャッシュアンドキャリー(C&C)事業が17.6パーセント、外食店向けの業務支援システム、品質・衛生管理、厨房機器、店舗内装設計・施工などを担うフードソリューション(FSL)事業が5.1パーセントでした。
なお、競争激化が続いていた食品スーパー事業は2025年1月期をもって撤退し、業務用食品卸売事業へ経営資源を集中しています。食品スーパー事業は2025年1月期に46.51億円の売上高、8.35億円の営業損失を計上しており、連結営業利益74.96億円に対する押し下げ要因となっていました。2026年1月期の連結営業利益は78.53億円と増益で、事業撤退が利益改善に寄与したことがうかがえます。
配送と店頭販売を両立、外食ビジネスを総合支援するBtoB企業
トーホーの強みは、単に食材を届ける卸にとどまらず、外食店の開業から日々の運営までを幅広く支えられる点にあります。食材やPB(プライベートブランド:自社企画商品)に加え、業務支援システム、品質・衛生管理、厨房機器、店舗内装設計・施工まで手がけており、外食ビジネスを総合的に支援するBtoB企業という側面が強いといえます。
このビジネスモデルを支えているのが、配送と店頭販売の両方を持つ体制です。大口顧客にはDTBで継続的に配送し、小口の飲食店や地域密着の需要はC&Cで取り込みます。さらにFSLで厨房機器やIT、衛生面まで提案できるため、1社当たりの取引を食材以外にも広げやすいのが特徴です。結果として、単一商材の卸に比べると価格競争だけに陥りにくく、顧客との関係も続きやすいビジネスモデルとなっています。
訪日客4,268万3,600人と外食売上107.3%が追い風、ホテル需要の取り込みに注目
注目したいのは、インバウンドとホテル需要の拡大が、主力のDTBにどこまで追い風になるかです。2025年の訪日外客数は4,268万3,600人、外国人延べ宿泊者数は1億7,787万人泊と、いずれも過去最高となりました。客室稼働率も、ビジネスホテル75.3パーセント、シティホテル74.2パーセントと高水準です。日本フードサービス協会の会員社調査でも、2025年の外食売上は全店ベースで前年比107.3パーセントでした。
こうした環境は、ホテルの朝食や宴会、観光地の飲食店向けを中心に、食材の発注増につながりやすい局面です。売上の大半を占めるDTBがその受け皿である以上、このテーマは業績への影響も大きいとみられます。加えて、2025年には子会社のトーホーフードサービスが京都支店と金沢支店を新築移転し、宮古島でも11月に「A-プライス宮古島店」、12月に宮古島営業所を開設しており、追い風を待つだけでなく、自ら取り込みを図る姿勢もうかがえます。
年間配当61円、予想配当利回り4.49%と株主優待に注目
2027年1月期の年間配当予想は61円で、4月24日終値ベースの予想配当利回りは4.49パーセントです。また、株主優待は株式分割後の基準では300株以上の保有が対象で、「A-プライス」で使える買物割引券などが進呈されます。
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トーホーが登壇する2026年5月16日(土)開催セミナー
タイムテーブル
・11:00~11:05
オープニング
・11:05~11:55
①トーホー(8142)
・12:00~12:50
②ラストワンマイル(9252)
・12:55〜13:45
③QDレーザ(6613)
・13:55〜14:45
④プロジェクトHD(9246)
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執筆者プロフィール
執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2026年4月3日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。