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プラスアルファ・コンサル、「タレントパレット」AIエージェント搭載とコンサル強化で付加価値向上、生成AIに代替されないSaaSを実現

エグゼクティブサマリ

三室克哉氏(以下、三室):株式会社プラスアルファ・コンサルティング代表取締役社長の三室です。第2四半期の決算についてご説明します。

まずはエグゼクティブサマリです。第2四半期(累計)の業績についてご説明します。売上高は93億4,100万円で前年同期比14.2パーセント増、営業利益は36億9,200万円で前年同期比32.2パーセント増と、非常に良い結果になったと考えています。各セグメントについては後ほどご説明します。

2026年9月期第2四半期サマリ

第2四半期のサマリです。営業利益率は39.5パーセントで、前年同期比プラス5.4ポイントとなっています。顧客数は2,995件、ARRも160億円を超えています。ARPUも約45万円と上昇しており、エンタープライズ向けの戦略が着実に実行できていると考えています。

四半期売上高・営業利益の推移

四半期ごとの売上高・営業利益の推移です。売上高は前年同期比14.4パーセント増となり、今回営業利益は初めて四半期ベースで20億円を超えました。

営業利益率も41パーセントと、非常に高い収益性を達成できたと思います。

通期売上高・営業利益の推移

進捗状況についてです。スライド左側のグラフは売上高の進捗率で、47.9パーセントとほぼ前年並みになっています。

一方、右側の営業利益は進捗率49.2パーセントと、前年と比較して高水準で推移しています。

セグメント別業績

セグメント別の業績については、「タレントパレット」を主力とするHRソリューションが非常に好調です。

一方で、マーケティングソリューションは横ばい、もしくはやや減少傾向にあります。詳しくは後ほどご説明します。

営業利益の増減要因 (第 2 四半期累計前年同期比)

営業利益の前年との比較です。主な増益の要因は、HRソリューションの売上増とマーケティング費用の圧縮となります。費用については、約1年前からエンタープライズへのシフトを進めてきており、マーケティング施策を最適化したことによる影響となります。

販売管理費の推移

販管費の推移です。基本的に横ばい傾向です。スライドのグラフで下から2番目に示されているマーケティング費用については、顧客を効果的に獲得しつつも、費用は増やさない形を維持できています。

従業員数の推移

従業員の推移についてです。前年の429名から483名となり、営業、エンジニア、コンサルタントのいずれも計画どおりに採用が進められたと考えています。

第3四半期には新卒社員が入社するため、社員数はさらに大きく増える見込みです。

バランスシートの状況

バランスシートの状況です。利益が非常に積み上がっており、今回も現預金が増加しています。

HR ソリューション業績サマリ

セグメント別の概況についてご説明します。まずはHRソリューションですが、「タレントパレット」が主力のセグメントとなります。

売上高は74億9,800万円、前年同期比で20.4パーセント増加しました。営業利益は37億7,600万円、前年同期比で38.4パーセント増加しています。

営業利益率は50.4パーセントと、収益性はかなり高まっています。顧客数は2,259件で、前年から223件増加しました。解約率やARPUについては、後ほどご説明します。

HR ソリューション売上高

HRソリューションの売上高の推移についてです。まず、リカーリングは前年比で19.8パーセントの増となりました。顧客数の増加とARPUの上昇により、リカーリングの売上は安定的に増加しています。

今回、特に顕著に表れたのはコンサルティングの売上増加で、前年から60.5パーセント増加となりました。エンタープライズ向けサービスを強化する中で、コンサルティングは非常に重要なテーマとして取り組んできました。それが着実に成果として現れていると考えています。

HR ソリューション顧客数、解約率、 ARPU

顧客数、解約率、ARPUについてご説明します。スライド左側の顧客数は、前年に対して223件増加し、第1四半期と比較しても88件増加しています。

基本的にはエンタープライズ企業の獲得に注力しているため、そこまで社数に注目しているわけではありません。しかし今回はパートナー経由でのOEM商品の販売が計画どおり進んでおり、その分が上乗せされたかたちです。解約率は0.36パーセントと、ここ3四半期ほどはこの水準で横ばいを維持しています。

顧客単価は前年比8.3パーセントの増加となりました。一時期、価格改定や値上げの影響で大きく上昇しておりましたが、足元では、その効果が落ち着き、現在は安定したARPUの上昇になっています。

タレントパレット・顧客規模別の構成

ご参考として、「タレントパレット」の売上高の顧客規模別の構成です。月額利用料(リカーリング収益)の売上に占める割合として、72パーセントが社員1,000名以上のエンタープライズ企業となっており、当社の売上の大部分はエンタープライズ企業によって構成されています。

エンタープライズ企業のARPUの推移については、規模の大きい企業のARPUがこの1から2年で非常に伸びています。この結果から、エンタープライズ向けの戦略が順調に進んでいると考えています。

エンタープライズ顧客への付加価値を強化する体制

エンタープライズ向けの対応として、サポートデスクや高度なコンサルティング、さらにエンタープライズ企業向けの機能の紹介や新しいサービスの提案を行うコンシェルジュサービスを提供しています。

また、一般的な機能を提供するにとどまらず、エンタープライズ企業の複雑な要件にも対応できる開発体制を整えています。これにより、ARPUの向上(アップセルの促進等)、解約率の低減、LTVの向上を実現できていると考えています。

タレントパレットが生成 AI に代替されない理由

生成AIについてです。現在、市場では生成AIによる置き換えがリスクとして話題になっている中で、「タレントパレット」は代替されにくいサービスであると考えています。

特にスライド右下の「タレントパレット」の強みがその理由となっています。「タレントパレット」は、エンタープライズ顧客の複雑な業務要件に対応し、センシティブな人事情報の保持や必要なセキュリティ要件に適応する機能群が揃っています。また、人事施策を実現するためには、システムだけでなくそれらの施策に精通したコンサルタントも必要ですが、そのサポートや支援も強みとなっていると思います。

「タレントパレット」は、人事分野でのデータ活用を起点にサービスが構築されているため、システム内にはさまざまなデータが蓄積されています。それらを生成AIによって活用できることが大きな差別化となっています。そのため、生成AIの普及は、リスクはあるものの、むしろ当社の優位性を際立たせる要因になっていると考えています。

マーケティングソリューション売上高

マーケティングソリューションの状況です。リカーリング売上は前年比5.8パーセント減となっています。これは「見える化エンジン」の顧客数がやや減少したことによる影響と考えています。

マーケティングソリューション顧客数、解約率、 ARPU (単体ベース)

顧客数は前年同期比で93件減少し、前四半期比では8件減少しています。顧客数の減少は下げ止まり傾向にあります。

その要因として、解約防止の強化を進めていることや、「AIトークトレ」という生成AIに特化した新しいサービスの販売を開始し、こちらがある程度好調であることが挙げられます。

一方、解約率は1.34パーセントとなり、社内でも非常に重要な課題として認識し、体制の強化を図りながら、解約抑制に向けた取り組みを進めているところです。

ARPUについては、長期利用顧客へのアップセルや活用促進が順調に進み、前年比で6.3パーセント増加しています。

2026年9月期業績見通し

通期の業績見通しについてです。2026年9月期は売上高195億円、営業利益75億円を見込んでいます。売上成長率は14.1パーセント、営業利益成長率は17.6パーセント、営業利益率は38.5パーセントとなる見通しです。こちらは期初から変わらず、計画達成に向かって順調に推移しています。

2026年9月期セグメント別業績見通し

セグメント別の業績見通しです。HRソリューション部門が、売上と利益を牽引していく計画です。

配当方針の変更

株主還元の方針です。前回の第1四半期決算発表では、株主還元についてさまざまな検討を進めるという内容のスライドを提示しましたが、今回、配当方針を変更することとしました。

これまでは、利益が積み上がっている状況でも、将来の事業展開などを考慮して内部留保が必要であると判断し、それを確保しながら安定した配当を継続することを方針としていました。今回は、その安定配当の部分をさらに手厚くしていきたいと考えています。

配当の基準として、配当性向を30パーセントから40パーセントに引き上げます。そして、配当性向40パーセントとDOE(株主資本配当率)8パーセントのいずれか高いほうを適用します。

DOEの意図ですが、やはり短期的に利益は変動しますので、それに左右されず、安定的に株主のみなさまに還元していくことを目的としています。

2026年9月期末配当予想

配当方針の変更により、期初の公表値からは12円の増配となります。1株当たりの配当額は50円とし、これにより配当性向は40.7パーセントとなります。

資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応

ROEは、30パーセント以上を目標としています。資本効率を高めるという観点からモニタリングしている数値です。

1 タレントパレット、AIエージェント機能の搭載

最新のトピックスです。まずは「タレントパレット」のAIエージェント機能の搭載です。現在、「タレントパレット」をはじめ、マーケティングソリューションの「見える化エンジン」「カスタマーリングス」も含めて、AI機能の搭載を積極的に進めています。

その中でも、AIエージェントの機能は、「タレントパレット」の中で非常に有効に働くことから進めています。イメージとしてはスライド中央の図をご覧ください。ユーザーが「ハイパフォーマーの特徴を分析してほしい」と日本語で依頼すると、AIエージェントがハイパフォーマーの条件を定義し、その人たちを抽出します。

そして、その人たちのスキルやキャリアなど、「タレントパレット」に蓄積されたデータを活用して、分析結果を自動的に出力する機能です。

これが可能になると、スライドの左側に示されている3つのメリットが得られます。1つ目は、対話形式で複雑な分析や深掘りができる点です。「タレントパレット」には非常に多くの機能があるため、そこにスムーズにアクセスできるようになることが大きな成果になると思います。

2つ目は、AIエージェントが一連の処理を記憶し、再現することで業務を自動化できる点です。例えば、毎月作成しているレポートの手順をAIエージェントに任せることで、業務の効率化や運用負荷の軽減が期待できます。

3つ目は、複雑な設定や運用をシンプルにできる点です。エンタープライズ企業では、権限設定やワークフローの設定といった複雑な作業がありますが、AIエージェントがこれを支援することで、「タレントパレット」の活用がさらに促進されると考えています。

2 HRコンサルティングビジネスの本格展開

トピックスの2つ目は、HRコンサルティングビジネスについてです。コンサルティングサービスは想定以上に好調です。スライド左側のグラフにあるとおり、前年上期の件数が83件だったのに対し、今回は152件と、2倍に近い増加となりました。

コンサルティングテーマの内訳ですが、初期構築の割合が減少し、高付加価値の案件が増えています。単なるシステム活用のコンサルティングだけではなく、人事施策に対する支援、例えばサクセッションプランの構築やスキル定義といった、システム活用の上位に位置する内容のコンサルティングも増えてきています。これにより、コンサルティングの質が向上し、順調に進んでいると考えています。

スライドの右側をご覧のとおり、「タレントパレット」の顧客数は、法人単位で約4,500社あります。そのうち既にコンサルティングを実施した企業は全体の10パーセントに当たる約450社です。これだけでも大きなポテンシャルがあると思いますが、実際にコンサルティングはリピートされることが非常に多いです。

例えば、スキルを定義した後、その定義されたスキルを人事異動や育成に活用するなど、フェーズに応じてコンサルティングを提供しておりますが、現時点でリピートしている顧客の数は約160社にとどまっています。そのため、今後もさらなる拡大の可能性が十分にあると考えています。

コンサルティングサービスの強化

ご参考として、コンサルティングサービスを複数提供する企業の大半はエンタープライズ企業であり、その割合は約86パーセントです。

テーマは多岐にわたりますが、ここではエンゲージメントサーベイを毎年実施するケースや、生成AIを活用した評価改革の支援、サクセッションプランの策定、ホールディングスグループを横断した取り組み、自律的キャリア形成などが含まれています。

テーマとして都度異なる内容のものもあれば、エンゲージメントサーベイのように、ある程度型が決まれば、毎年定期的に実施されるものもあります。今後はこれらのテーマをさらに深掘りし、コンサルティングサービスの拡大を図っていきたいと考えています。

3 ラクス社との協業の進捗状況

3つ目は、ラクス社との協業の進捗状況です。4月からサービス提供を開始したため、まだ社数などには反映されていませんが、準備段階としては順調に進んでいると考えています。

「楽楽人事労務」というかたちでOEM提供しており、製品開発はすでに完了しています。また、カスタマーサポートや営業はラクス社の担当となりますが、ラクス社のチームには優秀な方が多く、既に販売からサポートまで提供する仕組みが整っています。そのため準備も良好であり、今後も大きく期待したいと考えています。

4 タレントパレット、「NewsPicks」と連携開始

4つ目は、「NewsPicks」との連携についてです。国内最大級のソーシャル経済メディア「NewsPicks」において、社員がどのような領域に関心を持っているのかといった情報が、キャリア形成に参考となるデータとなっています。

「NewsPicks」で閲覧した記事、ログのデータを「タレントパレット」と連携させ、「当該社員はこの領域に関心があることを示す情報」として、ポジションをレコメンドします。また、「このような研修を受けてもらう」など、自律的なキャリア形成を下支えするような連携になると考えています。

5 カスハラリスクをリアルタイムで検知する「AIカスハラガード」提供開始

5つ目は、カスハラリスクをリアルタイムで検知する「AIカスハラガード」です。現在、みなさまもご存じのとおり、カスタマーハラスメントに関して、各企業が社員を守るためのアクションを進めている状況です。

この新しいサービスについて、スライドの下に記載していますが、接客中のさまざまな会話を、生成AIを活用してリアルタイムで文字起こしし、そのデータを基に「今のカスハラのリスクはどれぐらいか」といったスコアリングを行います。

このスコアリングされた情報を本部でモニタリングし、状況によっては改善のために対応を取るという流れで、カスタマーハラスメントを防止するサービスとなっています。まだスタートしたばかりのサービスですが、今後、ニーズに応じてブラッシュアップを進めていく予定です。

6 見える化エンジン活用企業を表彰する『CXイノベーションアワード』開催

6つ目は、「見える化エンジン」を活用しているユーザー企業を表彰する「CXイノベーションアワード」についてです。

スライドに記載されているような錚々たる企業が「見える化エンジン」を活用し、顧客の声を基に商品・サービスに反映させる先進事例を共有し、この活動の活性化を目指して実施しています。

7 「JPXスタートアップ急成長100指数」の構成銘柄に選定

最後のトピックスです。当社は「JPXスタートアップ急成長100指数」の構成銘柄に選定されています。

中期経営方針

中期経営方針について、簡単にご説明します。まず、定量的な目標として、営業利益100億円の達成を掲げています。

その実現に向け、大きく3つの方針を設定しています。1つ目は、これまで何度も触れていますが、エンタープライズにフォーカスすることです。2つ目は、マイナビ社やラクス社などとのパートナー戦略を「成長のドライバー」として推進することです。

3つ目は、生成AIを含む新技術を活かした事業開発です。その中には新しい事業だけでなく、M&Aや資本提携といった手段も含まれます。以上の3つの方針を大きく進めていきたいと考えています。

成長戦略

成長戦略について、詳細をご説明します。広げ方としては、垂直展開と水平展開があります。垂直展開では、コンサルティングやシンクタンクといった付加価値の高い事業を推進します。

一方、水平展開では事業の幅を広げ、周辺領域へ進出していきます。従来の採用、育成、ヘルスケアに加え、特化型サービスなどの新規事業を立ち上げていくことを成長戦略としています。

中期成長イメージ

中期成長イメージです。2029年9月期に売上高285億円を目指します。中期的には売上高300億円、営業利益100億円の達成を目標に、年率平均13.6パーセントの成長を計画しています。

HRソリューション市場データ

エンタープライズ企業に注力しておりますが、その戦略を裏づける市場データです。スライド左側に示したように、日本の企業は約178万社あります。そのうち、従業員数1,000名を超える企業は約4,000社で、比率としてはわずか0.2パーセントです。

しかし、人事・配置クラウド市場規模では、その0.2パーセントの企業が全体の約53パーセントを占めています。

タレントマネジメントや人事施策を精度高く実施するニーズは、エンタープライズ企業に多く見られます。そのため、「タレントパレット」はその部分に注力しています。

「タレントパレット」の強みを活かしやすい上に、付加価値の高いコンサルティングサービスを組み合わせることで、案件ごとの収益性が向上し、採算性も高まっています。この分野に引き続き注力していく方針です。

質疑応答:マーケティングソリューションの顧客数の動向とAIの影響について

質問者:マーケティングソリューションに関して、期初の想定では上期で顧客数の減少トレンドが下げ止まる計画だったと思います。

顧客数の減少は、いったん止まる見通しなのか、それともまだ若干継続する見込みなのか、現状ではどのようにお考えですか?

三室:「見える化エンジン」「カスタマーリングス」単体では、解約の傾向はもう少し続くと見ています。一方で、「AIトークトレ」などの新しいサービスでは顧客数が増加しているため、純増でいえば横ばいに近づいていくのではないかと考えています。

質問者:マーケティングソリューションでの顧客減少は、コロナ禍の期間にライトユーザーなど積極的に取り込んできた顧客が離脱していることが背景にあったと思います。ライトユーザーの一部が生成AIの影響などで離脱していることはないでしょうか?

三室:ライトユーザーについては、「簡単な分析なら生成AIで可能」と判断して離脱するケースはあると思います。

一方で、ヘビーユーザーについては、単純に分析するだけでなく、分析結果を社内で共有したり、改善活動に結び付けたりするなど、インフラとしても活用されているため、あまり影響はないと考えています。

質疑応答:配当方針変更の経緯ときっかけについて

質問者:今回の配当方針の変更により、配当性向を40パーセント、DOEを8パーセントに変更されたと思います。

前回の配当性向30パーセントへの変更も2025年9月期第3四半期と、比較的最近のことだったと思います。変更してからあまり時間が経っていない中で、再度変更に至った経緯やきっかけについて、ご教示ください。

三室:おっしゃるとおり、30パーセントから40パーセントへの変更は短期間での施策となります。ただ、以前から株主還元に関してさまざまな意見を聞きながら検討を進めてきました。

今期第1四半期の説明会で、「キャピタルアロケーションの検討を進める」とお伝えしましたが、検討を重ねた結果、今回発表の結論に至りました。

DOEを基準とした配当の安定性も重視しつつ株主還元を強化するという方針に沿い、総合的な判断で今回の変更を実施したという経緯です。

質疑応答:「タレントパレット」のデータ活用と顧客の個人情報の取り扱いについて

質問者:「タレントパレット」はデータを蓄積しているというご説明でした。顧客データの分析最適化のために、AIに学習させることは可能でしょうか? その際、顧客の許可は必要ですか?

「タレントパレット」のシステム構築にあたり、個人情報の使用は許可されているのか、顧客の個人情報の取り扱いについて、どのようになっているかを教えてください。

三室:生成AIには多数の機能を搭載していますが、そこから学習して弊社内で何かに活用するものではありません。

顧客が自社のデータを用いて、例えば社員の情報を把握するために生成AIでさまざまな情報を集約して可視化したり、評価のフィードバックやアドバイスを提供したりするなど、顧客の中で閉じたかたちで利用されています。

今後については、利用の促進や、活用でつまずいているところを見つけるという使い方はあると思います。しかし、そのために個人情報を扱う必要はないため、利用ログのデータを活用した機能を引き続き開発していく方針です。当然ながら、個人情報の利用許諾に抵触するようなことはしないことを重視しながら進めています。

質疑応答:HRソリューション事業の売上高見通しと顧客数・顧客単価について

質問者:15ページから16ページにかけてのHRソリューション事業についてです。コンサルティングの売上高が第2四半期までに前四半期比で増加しています。現時点で、下期や通期では何億円程度になると見ておけばよいでしょうか?

併せて、16ページで開示されている顧客数の下期純増ペースや、顧客単価の下期における考え方について、可能であれば具体的な数字を教えていただけますか? 

三室:コンサルティングの売上について、売上目標として15億円程度を設定しており、順調に拡大している認識です。

ただ、その成果は出始めた段階です。第2四半期末は売上計上時期に当たるコンサルティング案件が集中しており、売上高がかなり大きく計上されていますが、下期の見通しについてはまだ明確にお伝えすることができる状況にはありません。

三室:顧客数については、パートナーの販売も含まれており、少しわかりづらくなっていますが、目標としては年間で250件程度を想定しています。

パートナー販売は当社で完全にコントロールできるものではないため、その分が上乗せされて、第2四半期はプラス88件となっています。この部分については明確に見通しを立てていません。

顧客単価については、値上げの効果が落ち着き、前年比プラス7パーセントから8パーセント程度という計画です。現在の8.3パーセントから若干下がるかどうかといったところです。

質問者:パートナー販売は、特にラクス社の影響で、顧客数が下期にかけて増加し、顧客単価は少し下がるかたちになるかと思ったのですが、いかがですか? 分けて開示されないのでしょうか?

三室:お伝えした内容は、タレントパレット単体での顧客単価の上昇です。下期にラクス社の顧客数や単価が加わると、少し見えにくくなりますが、おっしゃるとおり顧客数が増加し、単価が多少低下する可能性があります。

質疑応答:人事・配置クラウド市場の成長要因について

質問者:45ページの人事・配置クラウド市場規模は、2028年に向けて加速していくという見方が業界であるようです。御社の見解でかまいませんが、2024年以降、何が変わっていくのか教えてください。

競合する参入企業が増加していくのか、既存のプレーヤーの顧客開拓ペースが御社も含めて加速していくのか、それとも既存プレーヤーの単価上昇ペースがさらに加速していくのか、どのような要因があるのでしょうか?

野口:スライド右側のグラフをご覧ください。濃いピンクと薄いピンクの部分がありますが、1,000名以上の社員を抱える大企業の割合が全体の53パーセントに達しており、このシェアが着実に上がっていきます。この傾向は続くと見ています。

タレントマネジメントの仕組みは、大手企業への浸透率がさらに上昇する見込みです。それによって裾野も広がり、この市場を牽引していくと考えています。

質疑応答:マーケティングソリューション事業のオーナーシップと成長戦略について

質問者:マーケティングソリューション事業は今後、良い方向に数字が変わっていくと考えています。御社がベストオーナーとしてこの事業を進めていく理由について、対外的にはどのように説明されますか?

HRソリューションの力と掛け合わせればベストオーナーになるため、マーケティングソリューション事業の成長を目指して取り組まれていると認識していますが、どのように理解すればよいのか教えてください。

三室:「タレントパレット」の強みや成長の源泉は、マーケティング思考の分析機能やノウハウが大きいと考えています。

最近では、AI系の機能強化はマーケティングソリューションのほうが進んでおり、それを「タレントパレット」に応用しています。データ活用や分析という面では、マーケティングソリューションのほうがより際立っています。

今後、人事系以外の新規事業を生み出す際には、ビッグデータ解析をさまざまな分野に進めていくことがベースになると考えています。

したがって、分離して考えるというよりは、つながって「タレントパレット」が生まれてきていますし、そのような位置づけだと認識しています。

質疑応答:ROEの目標と資本効率改善に関する投資家の意見について

質問者:今回、ROEの水準として30パーセント以上を目標とし、資本効率の改善を進めていくというメッセージを受け取りました。

一般的な投資家とのディスカッションで、資本効率なども含め、どのような意見をいただくことが多いでしょうか? 

三室:事業内容に関する質問が多い中で、一部の株主の方々からは、M&Aに関する意見をいただくこともあります。

M&Aを見越して内部留保を積み重ねてきた経緯がありますが、直近で大きなM&Aを計画していない状況で、資本効率が下がっているというご指摘が一定数あります。

内部留保は、M&Aを進める上では既に十分にあるという前提でいえば、配当性向を高めることが株主還元の方法として適切な選択肢の1つだと考えました。

質疑応答:粗利率の変動要因と下期の見通しについて

質問者:数字面の確認です。粗利率について、第2四半期を見ると、前年同期比で下がっている一方、2025年10月から12月(第1四半期)と比較すると、前四半期比で上がっています。

この前年同期比での変動理由と、四半期比での変動理由をどのように理解すればよいでしょうか? また、下期に向けてもこのような変動要因が続くと見ておけばよいのか教えてください。

野口:まず、前四半期比についてですが、第2四半期はコンサルティングを含めた売上が大きく伸びています。一方、原価(コスト)の増加を抑えられたため、この部分が第2四半期の粗利率の改善に寄与していると考えています。

前年同期比ですが、マーケティングソリューションの売上が下がってきていますので、その影響で粗利率が下がってきています。昨年と比べると、マーケティングソリューションの利益率が下がったことが、全体の粗利率低下に大きく影響しています。

質問者:下期に向けて、開発費などの高い数字が続くため、粗利率もそのまま低下していくと見てよいですか? 

野口:下期の売上次第ではありますが、マーケティングソリューションの顧客数の減少がある程度止まれば、現在の売上規模を維持できるのではないかとも見ています。

したがって、第2四半期と比べて粗利率が大きく下がっていくことはないと考えています。

質問者:併せて、下期の計画を差し引きで計算すると、販管費はおそらく上期よりも5億円程度増えると見ています。販管費が上期よりも増える理由について、費用別での目立つ変化を教えてください。

三室:第3四半期は、マーケティング費用が若干増える時期だというのがあります。

野口:マーケティング費用は若干増えますが、何億円も増えるわけではありません。

質問者:下期に向けては、マーケティング費用と人件費が増えると考えておけばよいでしょうか?

野口:おっしゃるとおりです。特に第3四半期は、マーケティング費用が発生すると見ています。

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