本日ご説明のポイント
林慎一郎氏(以下、林):MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社IR部長の林です。決算のポイントについて簡単にご説明します。
本日のポイントはスライド記載のとおりです。2025年度通期の連結当期純利益は、前期比956億円増の7,873億円、還元の基準となるグループ修正利益は、同2,691億円増の1兆9億円となり、いずれも過去最高益を達成しました。
①トップライン実績
2025年度通期実績をトップラインからご説明します。国内損害保険の正味収入保険料は、料率改定効果の取り込みにより、自動車保険や火災保険を中心に増収したことで、前期比3,304億円増加し、5兆47億円となりました。
国内生保の収入保険料は、三井住友海上プライマリー生命の商品改定による販売増加を主因に、1,006億円増加し1兆7,410億円となりました。
トップライン・ボトムライン実績
海外子会社の正味収入保険料は、米州や欧州を中心に各地域で増収し、前期比2,078億円増加の1兆7,351億円となりました。
②ボトムライン実績 (当期純利益)
財務会計ベースの利益についてご説明します。国内損害保険子会社2社合計の連結当期純利益は、合併関連費用等の負担はありましたが、保険料の増収効果や自然災害ロスの減少、利配収入の増加を主因に、493億円の増益となりました。
国内生保は、三井住友海上あいおい生命がその他有価証券の円債含み損の一掃を目的として売却を進めた結果、519億円の赤字となったことを主因として前期比749億円の減益となりました。
一方、海外保険子会社は米州・欧州の増収効果や自然災害ロスの減少を主因に、前期比774億円の増益となりました。
③ボトムライン実績 (グループ修正利益)
グループ修正利益については、国内損害保険事業と海外事業が大きく増益した結果、グループ修正利益は前期比2,691億円増の1兆9億円となりました。
(参考) ESRの状況
ESRの状況です。2026年3月末のESRは前期比で12ポイント低下し、214パーセントとなりました。
④修正利益の組み替え
3月30日付のニュースリリースのとおり、当社は2026年3月期の有価証券報告書から、連結財務諸表についてIFRSを任意適用します。したがって、2026年度の業績予想はIFRSに基づくものとなりますので、ご留意ください。
2026年度の業績予想に先立ち、比較対象となる2025年度のIFRS業績についてご説明します。日本基準のグループ修正利益は1兆9億円でしたが、IFRS基準では国内損害保険事業における不利な契約に係る損失や、海外事業における決算期統一による期ズレ解消の影響を主因に9,187億円となりました。
①ボトムライン予想 (修正利益)
2026年度の業績予想についてご説明します。スライドの滝図で示しているとおり、2026年度通期の修正利益は8,000億円を予想しています。
政策株式の売却損益を除く国内損害保険事業は、増収効果を見込む一方で自然災害発生の増加も織り込み、ほぼ前期並みの1,700億円を予想しています。
国内生保事業については、三井住友海上あいおい生命における債券売却損の反動による増益要因と、三井住友海上プライマリー生命での利ざや減少等の減益要因とがほぼ相殺されるかたちとなり、こちらもほぼ前期並みの520億円を予想しています。
海外事業は、欧州で平年並みの自然災害を見込むことや、海外生保でChallenger社株式売却益の剥落を織り込む一方、米州ではW.R.Berkley社の持分利益等による増益を見込んでおり、事業全体で約40億円の増益となる3,000億円を予想しています。
政策株式売却損益を除くグループ連結では、これまでの料率改定などの各種取り組みが寄与し、国内外の自然災害を平年水準で織り込んだ上で、前年同水準の5,320億円を予想しています。
④株主還元
株主還元についてご説明します。2025年度決算分は、すでに実施した中間配当77.5円に加え、期末配当として82.5円を支払います。配当額の合計160円は、前期比で15円増、予想比で5円増となります。
また、基本還元として、2,650億円の自己株式取得を決定し、そのうち750億円はすでに実施済みです。さらに、2026年度の年間配当は、1株当たり10円の増配となる170円を予想しています。
加えて、中間期において、基本的還元として800億円、前期決算に紐づく1,900億円を合わせ、2026年度に2,700億円の自己株式取得を実施する方針です。
なお、当社の成長戦略や政策株式削減などについては、あらためて来週5月26日に開催予定のインフォメーションミーティングにて、マネジメントよりご説明します。
質疑応答:MS Amlin社およびMS Re社の業績予想について
質問者:海外、特にMS Amlin Underwriting(MS Amlin)社とMS Reinsurance(MS Re)社についておうかがいします。自然災害の平年化影響を除いた一般ロスの見通しについて、もし切り分けが可能であれば、そのソフト化の影響をどの程度見込まれているか教えてください。
中山振一郎氏(以下、中山):MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社経理部長の中山です。本日もよろしくお願いします。私からお答えします。
2026年度の業績予想について、MS Amlin社とMS Re社の業績予想を、それぞれスライドでお示ししています。
なお、今回からIFRSに移行したため、海外子会社の予想は原則として4月から翌年3月までの期間を対象としています。前年の2025年度の数値に関しても、4月から3月の実績に置き換えています。このため、後ろに記載されている日本基準の数値とは若干のズレが生じている点にご留意ください。
4月から3月ベースでの損害率をご覧いただくと、MS Amlin社は53.7パーセントから59.1パーセントとなっています。自然災害を除いたベースで見ると、MS Amlin社の場合、1ポイント程度むしろ改善していると見ています。
一方、MS Re社の損害率は71.4パーセントから77.5パーセントへと上昇しており、自然災害を除いたベースでは上昇幅は3.7ポイントとなり、増加している状況です。
なお、これらはソフト化の影響を織り込んだ数字で、このような結果となっています。特にMS Re社に関して、損害率の上昇幅は自然災害を除いたベースでも3.7ポイントとやや大きく見えます。
ただし、損害率の計算においてはIFRS基準で割引の影響がありますが、2025年度は割引の影響が大きく、2026年度の計画では若干軽減されるため、このように見えています。
質問者:ソフト化の影響について、今ご説明いただいた内容では、MS Amlin社は改善しており、MS Re社は割引の変動影響が大きく、ソフト化自体は認識しているもののマネージできているという理解でよろしいでしょうか?
中山:おっしゃるとおりです。
質疑応答:中期目標のアップデートについて
質問者:今回、中期目標がアップデートされています。大枠ではインフォメーションミーティングで開示された内容と大きく変わっていないと認識しています。見直しを行った項目について具体的に教えていただけますでしょうか?
林:本日発表した決算発表に伴う経営計画において、前回11月に示した計画との差異は、2030年度の利益計画の部分です。
前回はIFRSベースで7,640億円と示していましたが、達成確度が高まったことから、2030年度の利益目標を7,000億円から8,000億円に引き上げました。こちらが大きく変わっている箇所です。それ以外の部分については、施策も含めて特段大きな見直しは行われていないと認識しています。
質疑応答:2026年度の自動車保険の見通しについて
質問者:新年度における自動車保険の保険金の見通しと値上げの必要性についてです。21ページに日本基準の数字が記載されていますが、IFRSでは2ポイントの自動車損害率の改善が見込まれているように見えます。この点について見通しを教えてください。
中山:2026年の自動車保険についての見通しということでお話しします。おっしゃるとおり、計画については2ポイントの改善を見込んでいます。自然災害を除いたベースでは、4ポイント強の改善を見込んでいます。
しかし、P/Lをご覧いただいてお気づきのとおり、不利な契約の影響もあり、それを除くと若干の改善となる見通しです。これは、これまでの増収効果や料率改定の取り組みが進んでいる結果であり、アップルトゥアップルで比較しても改善を見通しています。料率改定については、林からコメントします。
林:料率改定の部分については、現時点で特に確定している内容はありません。ただし、従前よりご説明していますとおり、目指すコンバインド・レシオの水準まではまだ一定の距離があります。したがって、今後、料率改定や値上げについては一定程度考慮せざるを得ない状況であると考えています。
質問者:IFRS上の損害率の改善には、2025年度のIFRS上、不利な契約による損失が自動車保険でかなり大きく、それが新年度には減少するという意味でしょうか?
林:不利な契約は、年によって見積もり変更等による影響が出たり、それを戻し入れたりといった動きがあります。今は平年ベース、つまり自然災害や不利な契約の影響を除いた場合でどのように見えるかという観点でお答えしました。
その場合でも、自動車保険は若干の改善を見込んでいます。従来の日本基準ベースで、自動車保険における自然災害を除いた場合でも改善が見られると考えています。
質疑応答:ソフト化を踏まえたトップラインの成長について
質問者:MS Re社とアメリカでのトップライン成長についての考え方をおうかがいします。おそらく、MS Re社は昨年のトップラインが約15パーセント増で着地し、新年度もIFRSベースで約15パーセントの増収が見込まれるかと思います。
一方で、ドイツのMunich Re社においてソフト化の影響がかなり深刻で、契約の更改が行われず、減収が進んでいる状況とうかがっています。米国では基盤が強化されている認識ですが、Chubb損害保険社はトップラインの成長が鈍化しているようです。
このような他社の増収率が低い中、御社は2桁の増収率であることを、どのように解釈すればよいのか教えてください。
中山:トップラインに関して、2026年度の計画については保険収益に関するスライドに海外の数字があります。ご認識のとおり、欧州の1,699億円の増収にはMS Re社が含まれ、1,555億円の中には米国が含まれています。
特にMS Re社についてですが、ご指摘のとおり、この数年、ソフト化という面があっても大きく成長させてきました。再保険会社のMunich Re社は、ソフト化の影響を受けてトップラインが減少している状況ですが、Munich Re社などの再保険会社が成熟し、ポートフォリオが完成しているのに対して、当社グループのMS Re社はまだ成長段階にある会社だと考えています。
そのため、当社としては料率などを考慮しながら、ソフト化の影響が比較的小さい種目の引受を拡大することで、成長が可能であると考えています。過去にも拡大を続けてきており、今回の計画でも引き続き拡大を見込んでいます。
また、再保険会社のお客さまと非常に良好な関係を維持しており、その中でよい契約を紹介していただくことが可能です。これが拡大につながっています。安値で引き受けているわけではないという認識ですので、引き続き成長を目指していきたいと考えています。
海外のもう1つの地域である米州では増収となり、1,555億円の増収という数字を示しています。ただし、2026年度の増収は為替の影響も大きく受けています。
全社合計で保険収益は海外において4,000億円近く増収していますが、そのうち為替の影響が全般で1,600億円程度含まれています。為替の影響を除くと、4,000億円から1,600億円を引いた2,400億円が本質的な増収額です。
また、ご承知のとおり、IFRSへの移行により保険収益がグロスベースで表されるようになります。米国の場合、当社グループのTransverse社がフローティングビジネスを主軸に新しいプログラムを拡大しており、グロスベースで見ると拡大が顕著に見えています。
実際の保有という観点では、それほど大きなリスクを取っているわけではありません。このように、IFRSへの移行や為替の影響により、増収が実際よりも大きく見えているとの認識です。
質疑応答:海外事業の寄与について
質問者:ボトムライン予想に記載されている滝図の項目のうち、海外事業についてお聞きします。欧州、米州、海外生保の差分を合計しても39億円にはならないと思われます。そのほかの要因として何があるのかをご説明いただけますか?
また、米州のW.R.Berkley社について、どの程度の寄与を見込んでいるのか、オーガニックな部分がどの程度であるのかについても教えてください。
中山:海外の39億円という内訳は、ボトムライン予想(修正利益)の地域別のスライドをご覧ください。欧州マイナス135億円、米州655億円、アジアマイナス32億円、海外生保マイナス274億円、その他・連結調整等のマイナス173億円を加味したものです。
W.R.Berkeley社の数値に関しては、同スライドの米州に記載した655億円に、持分法損益として含まれています。同社はSEC上場企業であることから、具体的な数値の開示は控えますが、この655億円のうち一定の割合がW.R.Berkeley社の影響によるものです。
SECの上場企業であるため、いわゆるマーケットのコンセンサスが出ているかと思いますが、当社としては内部情報を使用しているものではありません。したがって、単純にマーケットコンセンサスの15パーセント程度を織り込んでいるとご理解いただければと思います。
質疑応答:自然災害影響の解釈について
質問者:自然災害の影響に関する基準が変更されたことについて、どのように解釈すべきでしょうか? 国内では予算を引き上げた一方で、海外では従来の平年ベースと比べ為替も含めて小さく見ているように思います。
中山:スライドの左下に自然災害の前提条件を示しています。国内の自然災害は1,500億円、前期比1,246億円増で、前期の自然災害が少なかった反動というかたちです。
海外の自然災害は640億円で、前期の反動として542億円増となっています。特段少なく見積もっているわけではなく、当社が合理的と考える数字を計上しています。
質問者:IFRSになった時の平年ベースがどの程度なのか、その感覚を教えていただきたかったのですが、従来の平年ベースと比べて、国内は同額程度と考えてよいのかといった観点で教えていただけますか?
中山:IFRSに変わったことによって、自然災害の範囲を当社内で変えてはいませんので、基本的には従来と同じ定義で運用しています。IFRSでは、厳密に言えば割引を行うかどうか、本来はグロスベースではないか、リスク調整を加えるのかといった議論も理論的にはあります。
しかし、自然災害だけでそうした調整を行うのは若干難があるため、社内管理としては従来と同様にネットベースの日本基準で取り扱っていた自然災害を、そのまま自然災害ファンドとして取り扱うとご理解いただければと思います。
当然、会社として規模が大きくなれば、自然災害のリスクも増加するため、自然災害に対する予算も規模に応じて変動すると考えます。
質疑応答:中東情勢が保険引受に与える影響について
質問者:中東情勢に関して、国内の船舶戦争保険や海外のポリティカルリスクなど、保険引受への影響についてはどのように想定されていますか? また、2026年3月末に認識されていた場合、IFRS上では2025年度に紐付けられると思いますが、2026年度には影響を見込んでいないのかも教えてください。
中山:国内保険については、基本的には一定の補償を行っていますが、ロスは非常に限定的であると考えています。
一方、海外については、特に欧州におけるMS Amlin社やMS Re社では、中東地域のエクスポージャーを持っている状況です。ただし、ご指摘のとおり、これらは4月から3月の決算でした。今回はIFRSへ移行したことで、3月も決算期に入ってきます。
2月末に発生したイランに関連しては、一定のエクスポージャーがある部分は見積もり、ロスを計上しています。このロスについては、2025年度に織り込んでいるとご理解いただければと思います。
その他にも、中東情勢は現在非常に不安定な状況にあるため、当社は短期的な備えとして可能な範囲で計画に反映しました。実際のところ、CPIなどの経済指標がインフレ傾向にあることから、それらを織り込んで計画に組み入れました。
長期的な経済の低迷による保険料の減収などまでは織り込んでいません。足元の金利上昇については、少なくとも4月初めの日銀の経済レポートが出された時点までの状況を踏まえています。それらを考慮した結果として、全体で約300億円の備えをしています。
質問者:300億円というのは、2026年度で見ている数字ですか? もしくは2025年度に入れた数字ですか?
中山:一部は2026年度に含めている数字もあります。先ほどお伝えした海外の4月から3月で決算をしている部分については一定程度を2025年度で見ています。残りの部分に関しては、特に国内の保険会社のインフレ等の影響を、2026年度で見ているというのが現在の計画です。
質疑応答:株主還元方針について
質問者:株主還元に関するご質問です。終了した期の1株当たり配当金(DPS)の引き上げが行われました。今後の増配ペースに影響するのでしょうか?
林:今回、期末の還元として配当の引き上げなどを示していますが、いずれも従来の基本的な還元方針に沿った対応です。以前より当社グループは、累進配当をしっかりと示すとお伝えしています。この方針は引き続き守り、今期および来期以降も継続していく考えです。
ペース等について決まった数字を持ちながら見ているわけではありませんが、繰り返しになりますが、累進配当をしっかりと示すことや、総還元性向を修正利益の50パーセントを基準とする方針は変わらず、このまま続けていくものとご理解いただければと思います。
質疑応答:合併費用について
質問者:今期の合併費用について、損害保険2社分として790億円と記載されています。加えて、終了した期では約400億円が計上されていると思います。この内訳について教えてください。また、合併費用がいつまで発生する見込みなのかについても教えてください。
中山:合併費用に関して、今おっしゃった合併関連費用790億円という数字は、2026年度のIFRSの当期利益および修正利益の調整後の数字となっています。この790億円は、2026年度の税引後の数字としてご理解ください。
税引前の数字は、「業績予想の主な前提条件」で示したとおり、2025年度は425億円、2026年度の計画値は685億円増加の1,110億円を見込んでいます。
合併費用については、2027年4月1日に合併実施を予定しており、2027年度にも若干発生する見込みですが、主な費用は2025年、2026年、2027年の3年間にわたり計上されます。とりわけ2026年度に計上予定の1,110億円が大部分を占めるとご理解いただければと思います。
合併費用の内訳で最も大きいのは、やはりシステム統合費用です。ほとんどがシステム統合費用ですが、拠点の統合費用も含まれています。2社の拠点を1社に統合するための費用が主に2026年度を中心に発生する見込みで、こちらが大きな出費となるとご理解いただければと思います。
質疑応答:GO社の上場株の売却益およびBarings社の業績の計上について
質問者:先日GO社が上場を発表しましたが、あいおいニッセイ同和損害保険はかなりの株式を保有していると思います。この売却益が今期業績に含まれているのでしょうか? また、先日整理したばかりのBarings社の業績は、今期の業績に含まれていますか?
中山:GO社のIPOにかかる売却益が入っているかということですが、三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険ともに、株式売却益はもちろん見込んでいます。ただし、どこの個別株を売却して計上するかについては、回答を差し控えたいと思います。
Barings社に関しては、金融サービス事業等ですので、具体的な数字については、2026年度の業績予想を事業領域別に示したスライドをご参照ください。
棒グラフの一番下に紫で示しているとおり、金融サービス事業等(金サ事業等)として100億円と記載されています。これは金融サービス事業だけでなく、社会課題ソリューション事業に関する利益なども含まれています。この中に該当する数字が含まれています。
ただし、同社が非上場であることから、具体的な数字については差し控えさせていただければと考えています。
質疑応答:自己株式取得計画について
質問者:本日アナウンスされた1,900億円のバイバックは、2025年度の下期分という理解でよろしいでしょうか?
また、今年度は2,700億円を見込んでいるとのことですが、これは先の1,900億円と、おそらく11月にアナウンスされる800億円を合わせた額であり、2026年度中に実行されるバイバックの総額が2,700億円になるという認識で合っていますか?
つまり、2026年度分のバイバックとして、来年の今頃、決算時にアナウンスされる下期分があるという理解でよろしいでしょうか?
林:自己株取得については、おっしゃったご理解が正しい内容です。まず、1,900億円については2025年度の下期、いわゆる期末分として示したものです。また、800億円は2026年度の上期、もしくは中間期分としてあらかじめお伝えしています。その結果、2026年度で合算して2,700億円というかたちで示したものです。
したがって、来年の今頃に2026年度の期末分については、別途、修正利益に伴う自社株買いの数字をあらためて示すという認識です。
質問者:800億円と示されているのは、追加還元といった資本調整的なものを除かない還元の半分程度が入っているという認識でよろしいですか?
林:800億円は基本還元として示しています。
質問者:1年分としてでしょうか?
林:1年分の半分です。
質疑応答:2030年度の目標修正利益について
質問者:本日、経営計画に関する資料が別途公開され、2030年度の目標修正利益が8,000億円と示されています。
昨年11月の説明会では、IFRSから修正したグループ修正利益と日本基準の2つが示されており、どちらも7,500億円前後だったと思います。そこからやや上昇した結果になったのは、単なる全体の調整によるものか、あるいは、何かが良くなったのか、もしくは、単純に為替の影響によるものであるなど、要因があれば教えてください。
林:冒頭でもご説明したように、11月時点で示していた事業ごとの数字をさらに精査し、達成確度が高まったものをあらためて取りまとめた結果として8,000億円となりました。したがって、7,600億円を丸めたというよりも、それぞれの事業ごとに精査した結果によるものです。
質問者:海外の影響が大きいといったような、要因が特にあるわけではないということですか?
中山:そのような意味では、海外の部分が一定、上積みの影響が大きかったと認識しています。
質疑応答:政策株式の削減額の見通しと背景について
質問者:今年度の政策株の削減額が、計画では前期に比べてかなり減少するかたちになっています。この数字は増減する可能性のあるものでしょうか?
現在、大株主が政策株の削減を加速するのではないかという見方があります。その場合、この金額では収まらない可能性があると考えます。この政策株の削減に関する前提について、可能な範囲で教えていただければと思います。
中山:政策株の売却額の前提に関して、「業績予想の主な前提」に記載のとおり、今期は4,763億円と見込んでいます。前期の売却額は7,010億円でしたので、そこから2,248億円の減少を見込むかたちです。
政策株式の売却が進んできたことを踏まえ、個別の売却銘柄を見積もり、計画を立てています。最も確度が高いところを示していますが、もちろん期中におけるさまざまなやりとりも関係します。そのため、計画は上振れや下振れが起こる可能性も十分あると考えています。