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TKP Research Memo(1):2026年2月期は過去最高業績を更新。2027年2月期も増収増益基調を見込む

■要約

ティーケーピーは、貸会議室ビジネスを起点とした「空間再生流通事業」を展開している。不動産オーナーから遊休不動産等を大口(割安)で仕入れ、会議室や宴会場などに「空間」を「再生」し、それを法人に小口で販売・シェアリングを行う独自のビジネスモデルに特徴がある。遊休不動産の有効活用を図りたい不動産オーナーと、低コストで効率的に会議室を利用したい法人のニーズを結び付けるところに新たな市場を創出し、高い成長性を実現してきた。国内の主要都市に直営229施設(契約面積約11万坪)と幅広く展開し、顧客基盤は3万社に上る(2026年2月末時点)。

2021年2月期以降、コロナ禍の影響により業績は一旦後退し、新規出店等も抑えてきたが、足元業績はコロナ禍前を上回る水準に拡大しており、新規出店・大型増床に加え、M&Aや業務提携による基盤強化など、新たな成長ステージを迎えている。

1. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の連結業績は、売上高が前期比93.1%増の114,357百万円、営業利益が同74.1%増の10,301百万円と大幅な増収増益となり、売上高、各段階利益ともに過去最高を更新した。オフィス回帰に伴う期間貸しや研修・懇親会等の対面需要が引き続き好調であったほか、ホテル・宿泊研修事業の継続的な寄与により、同社本体(空間再生流通事業)が順調に伸長した。また、リリカラ及び(株)ノバレーゼ(現 オンザページ※)、(株)エスクリ(現 オンザページ)の連結効果も増収に大きく寄与した。利益面では、空間再生流通事業における収益性の高い期間貸しの受注拡大やオペレーションの再内製化により売上総利益率が大きく改善した。一方、販管費は積極的な新規出店に伴う先行費用やリリカラ及びノバレーゼ(現 オンザページ)、エスクリ(現 オンザページ)の連結化により大きく増加したものの、増収による収益の押し上げや売上総利益率の改善によりカバーし増益を確保した。財務面では固定資産の一部流動化を実施し手元資金の増強を図った。活動面でも、積極的な新規出店に加え、グループシナジー創出に向けた基盤整備、三菱地所との連携強化(運営受託)などで注目すべき成果を残すことができた。

※ 2026年4月1日付けで同社連結子会社のノバレーゼとエスクリが経営統合し、発足した新会社。

2. 2027年2月期の業績見通し
2027年2月期の連結業績は、売上高で前期比27.7%増の146,000百万円、営業利益で同6.8%増の11,000百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。主力の同社本体(空間再生流通事業)は、好調なオフィス需要が続くなかで、積極出店や通信環境などの設備投資を強化し、多様なオフィス利用ニーズの取り込みを図る。また、新体制となったグループ各社については事業基盤の整備を進めるとともに、シナジー創出の本格化に注力する。利益面では、増収により増益を確保するものの、グループ体制の強化や新規出店・設備投資等による先行費用の拡大、物価高騰等の影響を保守的に見積もり、営業利益率は一旦低下する見通しとしている。

3. 今後の方向性
アフターコロナを見据えた前中期経営計画(2024年2月期~2026年2月期)については、オフィス回帰や対面イベントの需要回復とともに新規出店も本格的に再開し、業績はコロナ禍前を上回る過去最高水準へと拡大した。また、数々のM&Aや業務提携を通じてグループシナジー創出に向けた体制づくりに取り組み、今後の「再生」を軸とした重層的な施策展開への足掛かりを築いた。今後様々な戦略オプションが想定されるなかで、現時点で新たな中期経営計画は公表していないが、大きな方向性の見直しはしていないことから、これまでの種まきをどのように果実にしていくのかが注目される。

■Key Points
・2026年2月期は好調な需要の取り込みと連結効果により過去最高業績を更新
・積極的な新規出店のほか、M&Aを通じたグループシナジー創出に向けた体制づくりにも取り組む
・2027年2月期も増収増益が継続する見通し
・今後もフレキシブルオフィス事業や宿泊事業の拡大に加え、グループシナジー創出により「再生」を軸とする重層的な施策展開を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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