■要約
CSSホールディングスは、東京証券取引所(以下、東証)スタンダード市場に上場する純粋持株会社である。傘下のグループ会社によって、「スチュワード」「フードサービス」「空間プロデュース」の3事業を展開している。スチュワード事業では、ホテル・レストランを中心に食器洗浄及び厨房管理業務を全国で提供している。フードサービス事業では、従業員食堂・レストラン運営の受託や外食事業を展開している。空間プロデュース事業では、BGMに加え映像・音響・放送・セキュリティに関する設計・販売・施工・管理・メンテナンスなどの事業を展開する。同社は、中期経営計画に基づき、グループのさらなる成長を目指す。
1. 2026年9月期第中間期の業績概要
2026年9月期中間期の連結業績は、売上高で前年同期比5.0%増の10,383百万円、営業利益で同10.5%増の566百万円、経常利益で同8.6%増の576百万円、親会社株主に帰属する中間純利益で同27.7%増の386百万円となった。中間純利益の大幅増益は、特別利益として投資有価証券売却益を計上したことによる。売上高は期初予想をやや下回ったが、スチュワード事業の増益を主因に、各利益は予想を大きく上回った。
事業別には、スチュワード事業は大型ホテルの開業に伴う新規受注や、既存顧客との契約更改時における適正な利益確保により、増収増益を確保した。フードサービス事業は増収となったが、営業利益は食材価格高騰や使用する衛生関連の備品・消耗品の値上がり等に伴い減益となった。空間プロデュース事業は、一部の輸入ブランドの取り扱い変更に伴う既存顧客の剥落に伴い減収となったが、金融機関向けの案件が寄与して大幅増益となった。財務面では、自己資本比率は49.8%の高水準を維持した。1株当たり中間配当金は、期初予想のとおり15.0円とした。
2. 2026年9月期の業績見通し
2026年9月期の連結業績見通しは、期初の予想を維持し、売上高で前期比3.6%増の20,200百万円、営業利益で同11.5%増の800百万円、経常利益で同7.8%増の800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.5%増の590百万円の見通しである。営業利益や経常利益に比べて親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が小さいのは、前期に少なかった法人税等が2026年9月期において2024年9月期並みの水準に戻ることを想定するためである。
事業別には、スチュワード事業は増収増益、フードサービス事業は増収と小幅増益、業績予想が難しい空間プロデュース事業は横ばいと見込んでいる。例年どおり保守的な業績予想であり、達成する可能性が高いと弊社では見ている。1株当たり配当金は年間合計35.0円と、普通配当ベースでは前期と同額を予想する。ただ、株主還元に前向きな同社の姿勢を考えると、業績次第で期末配当の上乗せもありうると弊社では考える。
3. 中期経営計画
現在推進中の中期経営計画(2025年9月期~2027年9月期)では、売上高27,000百万円、営業利益950百万円、ROE15%以上を目標に掲げる。年平均成長率は、売上高は15.3%、営業利益は16.8%と意欲的な業績目標である。業績目標達成のための成長戦略では、3事業において「基軸事業の強化による収益力の向上」を目指すとともに、「X-value(クロスバリュー)ユニットによる新たな価値創出」として新しい事業分野を開発することで各事業の業績に寄与することを見込んでいる。2025年9月期に続き、2年目の2026年9月期も増収増益を見込んでおり、業績は目標達成に向けて順調に推移している。一方で、X-valueユニットを活用した成長戦略については、現時点で十分な成果が確認されていない。弊社では、今後の成長戦略の進展と業績の推移を引き続き注視したい。
■Key Points
・2026年9月期中間期は、期初予想を上回る増益を達成。スチュワード事業は堅調、空間プロデュース事業が大幅増益
・2026年9月期は小幅の増収増益を見込むも、期初予想は保守的
・中期経営計画の3年間の年平均成長率として売上高で15.3%、営業利益で16.8%を計画。業績目標達成に向けて順調に推移
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)