■要約
1. 会社概要
No.1は、「日本の会社を元気にする一番の力へ。」を経営理念に掲げ、全国の中小・零細企業を主な対象として、情報セキュリティ機器の企画開発・製造・販売及び保守事業や、OA関連商品の販売及び保守・メンテナンス事業などを手掛けている。創業来、複合機やビジネスフォン、PCなどOA機器販売や保守・メンテナンス事業を軸として日本各地に営業拠点を開設し、業容を拡大してきた。フローとストックの両軸型のビジネスモデルであるが、最近では顧客接点を生かしたストック型ビジネスの比重を高めるため、月額課金によるコンサルティングサービス「No.1ビジネスサポート」の強化に注力している。また、2020年7月にグループインした情報セキュリティ機器の企画開発・製造を手掛ける(株)アレクソンとのシナジー創出により、マーケットイン型の商品提供にも強みを有する。
2024年4月に公表した長期ビジョン及び中期経営計画「Evolution2027」では、100年企業にふさわしい企業体の形成を目指し、確固たる経営基盤の確立に取り組む方針を掲げた。既に2年が経過したが、販路開拓のための資本業務提携や新しい事業領域への進出を目的とするM&Aを相次いで実現しており、事業拡大及び構造改革に向けた動きが活発化している。
2. 2026年2月期の業績概要
2026年2月期の連結業績は、売上高が前期比23.4%増の17,529百万円、営業利益が同28.1%増の1,330百万円と大幅な増収増益となり、過去最高業績を更新した。前期からの人財育成投資による生産性向上が同社単体の業績の伸びをけん引した。需要が堅調な情報セキュリティ機器の販売がアレクソンとのシナジーや新製品効果もあり好調に推移したほか、新規投入した蓄電池等を含む高付加価値商材が業績の押し上げに貢献した。「No.1ビジネスサポート」(ストック収益)の積み上げも増収に寄与した。また、前期からの相次ぐM&Aによる連結効果も上乗せ要因となった。利益面でも、生産性向上により売上総利益率が大幅に改善した。販管費は人的資本経営に基づく人件費やM&A関連費用、株主優待費用などで増加したものの、増収効果や売上総利益率の改善によりカバーし大幅な増益を実現した。活動面ではM&Aを通じて事業領域を拡大する一方、子会社の事業縮小や再編を断行し、事業ポートフォリオの転換を進めた。また、株主還元方針の変更を公表し、配当性向の引き上げやDOE(株主資本配当率)下限設定、累進配当方針の継続等により大幅な増配を決定した。
3. 2027年2月期の業績予想
2027年2月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比20.9%増の21,200百万円、営業利益を同24.0%増の1,650百万円と引き続き増収増益を見込んでいる。商材への堅調な需要と組織力の底上げ効果により同社単体の伸びを見込むほか、前期グループインした(株)アイ・ステーション等による通年寄与も大幅な上乗せ要因となる。利益面では、今後の成長に向けた取り組みを優先する方針の下、先行費用を継続投入するものの、増収による収益の押し上げや子会社の再編効果等により大幅な営業増益を実現する。
■Key Points
・2026年2月期は大幅な増収増益の実現に加え、株主還元方針の変更により大幅増配を決定
・積極的なM&Aによる事業領域の拡大や子会社再編による事業ポートフォリオの転換に取り組む
・2027年2月期も増収増益を見込む一方、今後の成長に向けた先行投資やPMIを優先する方針
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)