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大豊建 Research Memo(5):2027年3月期は売上回復の見通し。継続して採算性を重視、収益基盤強化へ

■大豊建設の今後の見通し

● 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比12.3%増の157,000百万円、営業利益が同1.4%減の6,800百万円、経常利益が同9.1%増の8,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.1%増の4,700百万円となる見通しである。

受注高は前期比4.2%増の140,200百万円を計画している。事業別では、土木事業が同10.0%減の64,600百万円、建築事業が同20.3%増の74,338百万円となる見通しである。土木事業は、前期に受注高が大きく増加した反動で減少を見込む。一方で、建築事業は前期からの期ずれ案件の影響を含み、受注高の回復を計画している。同社は引き続き「事業規模の拡大は追わず、利益最優先」の方針の下で採算性と施工体制を重視した受注姿勢を継続する構えである。

売上高を事業別に見ると、土木事業は同6.7%増の75,000百万円、建築事業は同18.8%増の77,000百万円の計画である。土木事業では同社が強みを持つニューマチックケーソン工法やシールド工法を中心に、既存案件の進捗が売上高の増加に寄与すると見られる。建築事業では森本組における前期からの期ずれ分が進捗することで、連結ベースの完成工事高を押し上げる見通しである。

利益面では、売上総利益が前期比3.5%増の15,689百万円となる一方で、営業利益については人件費のベースアップに伴う販管費の増加を主因に小幅な減益を計画している。経常利益は同9.1%増を見込んでおり、同社単体で前期から期ずれした投資事業からの配当金14億円を営業外収益として見込んでいる。

2027年3月期は、売上面の回復が見込まれるなか、人的資本投資や資材費上昇を織り込みつつ、採算性を重視した経営の実行力が問われる局面だ。同社は中期経営計画のもと人的資本経営の強化、事業構造の変革、得意工法への経営資源集中を進めており、単なる事業規模拡大ではなく、収益性を伴う成長を志向している。建築事業では期ずれ案件の進捗が業績を下支えし、土木事業ではシールド工法やニューマチックケーソン工法など、専門性の高い領域での案件積み上げが期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 吉林 拓馬)

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