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NSW Research Memo(8):中期経営計画の目標達成を目指し、事業戦略、経営基盤戦略、投資戦略を推進(2)

■NSWの中長期の成長戦略

(2) サービスソリューション
デジタルを活用し、顧客をより良い未来へ導く。「コア事業・基盤事業の拡大」のために、製造業DXでは設計・製造領域DXソリューションに特化を、クラウドプラットフォームでは基盤構築と活用促進の一括提供を、運用事業ではIT運用サービス拡充とBPO(企業の業務プロセスの一部を外部の専門業者に委託すること)事業の展開を図る。「成長領域の創出」のためには、上流領域からの企画提案及びコンサルティング人材育成、AI人材とデータ活用人材の育成、最新テクノロジーの調査と活用、生成AIを活用した業務変革を行う。また「注力分野」として、製造業アフターマーケット向けソリューション、MES(製造プロセスを管理し、データを収集・分析するシステム)やSCADA(監視制御とデータ収集システム)を主としたスマートファクトリー、AIやデータ活用におけるプロフェッショナルサービスに注力する。以上により、事業規模を2025年3月期の143億円から2028年3月期には170~180億円に拡大し、うち注力分野については60億円から90億円に拡大する。

2026年3月期の取り組みでは、「製造業DXソリューション特化」として、設計・製造領域のDX推進を強力にサポートし、「基盤・運用サービス拡充」として、クラウド一括提供、IT運用・BPO事業の展開を図った。具体的には、2025年7月に先端技術を体験できる展示施設「Kyoto Innovation Digital Labo (KiND)」を開設、デロイト トーマツ ノード(同)、京都先端科学大学とともに、同大学構内にオープンした。AI・生成AIをはじめとした最先端技術を見て、触れて、体験することができるショーケースエリアと、ショーケースエリアで得た体験を基に、企業の未来の姿や実現に必要なデジタル変革を形にするワークショップなどを行うイノベーションエリアが設けられている。

また、2026年3月には、国営昭和記念公園における設備管理DX実証実験を開始した。同公園は、開園から40年以上経過しており、公園施設の老朽化及び老朽化に伴う施設修繕等の費用が増加している。一方で、今後も来園者が安全・安心に楽しめる公園であるために、公園の管理運営の効率化及び高質化の取組が急務となっている。本実証実験では、設備点検業務の省人化・効率化にとどまらず、紙帳票のAIデジタル化やIoT活用による園内オペレーションの高度化、遠隔支援による専門技術者の最適配置を推進する。

(3) エンベデッドソリューション
多様な製品開発技術を融合し、新たな付加価値の創出を図る。「コア事業・基盤事業の拡大」のために、車載や産業機器向けの組み込み開発の深耕を図り、また特定分野の組み込み開発を幅広い業種へのシステム開発に展開する。「成長領域の創出」のためには、クルマのSDV化加速に向けた対応領域の拡大、次世代ネットワークに向けた技術強化、異なる業種ノウハウをクロスさせたビジネスモデルの創出を目指す。また「注力分野」としてモビリティ分野の強化、宇宙・防衛領域の拡大、キャッシュレス決済分野への深耕を図る。以上により、事業規模を2025年3月期の110億円から2028年3月期には130~140億円に拡大し、うち注力分野については30億円から50億円に拡大する。

2026年3月期の取り組みでは、「SDV化・次世代NW対応」として、クルマのSDV化加速に向けた対応領域拡大と技術強化を推進し、「組み込み開発の深耕と展開」として、車載・産業機器向け、特定分野から幅広い業種へと展開を図った。具体的には、2025年6月には、MaaSプラットフォームを活用し、Qualcomm社製トラッキングデバイスと連携させた新サービス「NEXTY LocaTrack」のダッシュボードをネクスティ エレクトロニクス社と共同開発した。トラッキングデバイスが収集した位置情報、温度、湿度、気圧、衝撃、傾き、光などのデータをクラウドにアップし、API連携することで地図上に位置情報や貨物の状況を表示する。さらに貨物の位置の把握だけでなく、輸送品質向上のための各種センサーデータを確認することが可能である。今後も、モビリティの技術を転用し、組み込み開発の知見を幅広い業種で展開する。

(4) デバイスソリューション
“How to IC design”偏重から、“What to design”思考への転換を目指す。「コア事業・基盤事業の拡大」のために、デバイス提供ビジネスへのダイナミックな進化、LSIソリューションビジネスの拡大と深化、グローバル人材の育成による事業の成長を推進する。「成長領域の創出」のためには、最先端技術を活用した海外市場への進出、グローバル展開によるデバイス事業の拡大、東南アジア拠点による国際競争力の強化を図る。また「注力分野」として、デバイス提供型ビジネスの強化・拡大、車載やFA(工場の生産工程の自動化)及びセンシングデバイス分野への注力、デバイス事業のグローバル展開を行う。以上により、事業規模を2025年3月期の90億円から2028年3月期には100~110億円に拡大し、うち注力分野については10億円から25億円に拡大する。

2026年3月期の取り組みでは、「LSIソリューションの拡大」として、最先端技術を活用した海外市場への進出と深化を推進した。具体的には、2026年1月には、半導体業界向けセキュリティ基盤として、パスワードレス認証プラットフォーム「Keyper」を正式に採用した。今回の採用により、同社が提供する半導体開発環境及び半導体デザインサービスにおいて、認証及びアクセス管理に関するセキュリティ対策を強化し、半導体産業をはじめ、求められる高度なサイバーセキュリティ要件への対応を図る。半導体業界で、データや設計資産の保護を求める声に対応する取り組みである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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