■TOKAIホールディングスの事業概要
3. CATV事業
CATV事業はM&A戦略によりサービスエリアを徐々に広げており、直近では2022年10月に沖縄ケーブルネットワーク(株)をグループ化した。2026年3月末現在で静岡県、東京都、神奈川県、千葉県、長野県、岡山県、宮城県、沖縄県の1都7県で事業展開している(グループ会社10社)。2026年3月末の顧客件数は放送サービスで925千件、通信サービスで430千件、合計で1,356千件と緩やかながら増加基調が続いている。2024年度末の国内におけるCATVサービス加入世帯数は3,187万世帯と増加している。業界ではJ:COM(JCOM(株))グループが視聴世帯数ベースで5割強のシェアを握っており、2番手以下は同社も含めて数%程度のシェアとなっている。このため、同社はM&Aによるシェア拡大を目指している。
4. 建築設備不動産事業
建築設備不動産事業では、TOKAIが戸建や集合住宅、店舗、オフィスビルなどの設計・建築、建物管理サービス、住宅設備機器の販売、不動産の開発・売買等を行っており、TOKAIと東海ガスがリフォーム事業を展開している。M&Aも積極的に推進しており、2019年に岐阜県に拠点を置く総合建設会社の日産工業(株)を子会社化したのを皮切りに、2020年に愛知県内で電気設備工事を行う中央電機工事(株)、静岡県内でビルメンテナンス事業を行う(株)イノウエテクニカ、2021年に東海エリアで建物の大規模修繕工事や改修工事を行う(株)マルコオ・ポーロ化工、2022年に岐阜県で産業廃棄物処理や木材チップの製造を行う(株)ウッドリサイクルを相次いで子会社化した。今後はこれらグループ会社が持つリソースを結集することで、東海エリアにおける事業規模を拡大していく戦略だ。
5. アクア事業
アクア事業(宅配水事業)は、TOKAIが2007年より静岡県内でリターナブル方式(ボトル回収型)「おいしい水の宅配便」を開始し、2011年からは静岡県以外のエリアでワンウェイ方式(ボトル使い切り型)「おいしい水の贈りもの うるのん」のサービスを開始した。また、新たな取り組みとして2023年4月より水道水を内蔵フィルターでろ過する給水型浄水ウォーターサーバー「しずくりあ」※の販売を開始した。2026年3月末の顧客件数は219千件となっており、業界全体の2024年末の顧客件数595万件に対して4%弱のシェアとなっている(静岡県内では約50%のシェア)。
※ ウォーターサーバーのレンタル料は機種によって2,640円/月、2,970円/月、3,300円/月(税込)がある。交換する濾過フィルターは無料で提供。
6. その他
その他には、TOKAIライフプラス(株)の介護事業、トーカイシティサービス(株)の婚礼催事事業、東海造船運輸(株)の船舶修繕事業などが含まれる。介護事業は2011年より開始しており、2026年3月末時点で静岡県内にデイサービス施設6ヶ所、ショートステイ施設、介護付有料老人ホームを各1ヶ所運営しているほか、ケアプランセンター1ヶ所を開設している。また、婚礼催事事業はJR静岡駅前葵タワー内にある「グランディエール ブケトーカイ」を運営している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)