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デリカフHD Research Memo(5):2027年3月期は3PL事業を開始、業績は増収増益が続く見通し

■デリカフーズホールディングスの今後の見通し

1. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が前期比7.7%増の67,000百万円、営業利益が同13.8%増の2,400百万円、経常利益が同17.4%増の2,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同15.5%増の1,750百万円と過去最高を連続更新する見通しだ。

主力市場である外食業界の月次売上動向は、2026年4月も前年同月比8.0%増と堅調に推移した。同社においても旺盛な需要が続いている。一方、中東紛争による原油高の影響で、燃料費や資材価格の上昇が今後見込まれるほか、肥料コストの上昇によって青果物の価格も影響を受ける可能性が出てきている。こうした状況を踏まえて、中間期の業績計画は売上高で前年同期比3.9%増の32,000百万円と増収となるものの、営業利益は同18.6%減の1,000百万円と減益に転じる見込みとなっている。ただ、下期にこうした費用増を売価転嫁により吸収していく予定で、通期では増益となる見通しだ。

前期から取り組みを開始した原価低減施策である本部集中仕入制度の導入と入荷時検品業務の強化については、引き続き推進し仕入率の改善を目指す。本部集中仕入制度については対象品目の拡大なども検討している。また、入荷時検品業務については、専門職として商品管理トレーナー職を設け、スキルの向上を図ることで業務効率の向上と廃棄ロスの削減につなげる。

新たな取り組みとして2026年4月より、グループ初の集出荷貯蔵施設となる「東海マザーセンター」(エフエスロジスティックス運営、愛知県弥富市)の稼働を開始した。同センターは、長期貯蔵による青果物の安定供給の実現と農作業の一部工程を請け負うことによる農家の負担軽減、また、物流の最適化と3PL事業への参入を企図した施設となる。1,173坪の賃借物件に長期貯蔵が可能な冷蔵設備のほか、赤系トマトの選果業務を行う製造ラインなど数億円を投資して立ち上げた。

長期貯蔵に関しては、グループ研究開発部門の技術を実装した最新の高機能貯蔵庫を導入し、温度・湿度の厳格な管理等を行うことで、鮮度劣化を防ぎながら最長30日間の長期保存を可能とする。現在、赤系トマトを使って小ロットでの検証作業を進めている。長期保存が可能となれば、自然災害や気候変動に起因した仕入価格高騰の影響を最小限に抑制することが可能となり、顧客となる外食企業からの期待も大きい。

加えて、赤系トマトの選果業務も開始した。農家で行っている収穫後の選果や箱詰め作業を簡略化して、これらの工程を同社の貯蔵センターで請け負うことで、農家の業務負担軽減及び人手不足問題の解消につなげ、Win-Winの関係構築を目指す。同業務で利益を稼ぐというよりも、契約農家が抱える課題を解決するソリューションを提供することで良好な関係を構築し、仕入先ネットワークの拡充を図ること、さらには持続可能な農業を実現していくことがねらいとなっている。

また、物流の最適化に向けてグループ拠点間を結ぶネットワークを活用し、集荷及び配送効率を上げていくほか、グループ外商品の保管や配送を請け負う3PL事業を開始し、物流事業における外部顧客向け売上高を拡大し、物流事業を青果物事業に次ぐ新たな収益柱へ育成していく考えだ。なお、3PL事業については、既に複数の企業から引き合いがあり、2026年秋以降に収益計上が始まる見込みである。なお、引き合いが想定以上に多いことから近隣の倉庫を追加で賃借することも検討している。将来的には青果物以外の商材(資材等)も自社で調達して販売することを視野に入れており、その場合、商品代も売上高に含まれるため、売上規模も一段と拡大が見込まれる。物流事業の拡大に向けて、今後はM&Aも成長戦略の1つとして積極的に検討していく意向だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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