中部鋼鈑
こうしたことから、2026年2月に少し方針を変更いたしまして、資本を一定程度減らしていこうという取り組みを進めています。具体的には資本を700億円程度まで縮小させていく方針であり、その過程にあるため、現在の利益に対して株主還元の割合が多くなっているというのが実情です。
今後、自己資本を700億円程度まで下げていった暁には、概ねその水準で資本をコントロールしていきたいと考えています。そのため、「これほど還元してしまって大丈夫なのか」というご質問をいただくこともありますが、これは意図してコントロールしながら実行しているものであると捉えていただければ、財務面はまったく問題ありません。
●DAIBOUCHOU
なるほど、わかりました。それで、2027年末までに自己資本を700億円まで引き下げるという方針がありますが、仮に業績が改善し、先ほどおっしゃっていたようなスクラップ価格が下がって販売価格が上がるといった形で利益が稼げるようになると、自己資本も上乗せされていくと思います。そうなった場合は、やはり配当や自社株買いを増やして、この700億円という水準を維持する(下げる)という感じでしょうか。
■中部鋼鈑 中尾様
はい、先ほど申し上げた通りです。その時点でどういう手法(配当か自社株買いかなど)を取るかということについては、このタイミングで具体的に決めているわけではありません。しかし、株主還元なども含めて、自己資本をこの水準あたりで横ばいに推移させていきたいと考えています。
弊社の場合、南海トラフ巨大地震などの災害リスクも抱えておりますが、自己資本を700億円程度維持していれば、仮にそうした事態で被害を受けたとしても、その復旧費用や、工場が一定期間稼働できないタイミングが生じた場合の損失を十分に賄える水準であると考えています。
●DAIBOUCHOU
あと、こちらの資料に「利益上振れ時は自社株買い等による追加還元を検討」とありますので、そういった形で追加還元を行って、700億円のままずっと横ばいにするようなイメージでよろしいでしょうか。
■中部鋼鈑 中尾様
はい、その通りです。今後、例えば大きな投資をする、あるいはまた違った事象が出てくれば別ですが、そういうことがないのであれば、資本としてはこのくらいの水準でコントロールしていきたいと考えています。
●DAIBOUCHOU
わかりました。ありがとうございます。あと、自社株買いを行うと、浮動株が減少して流動性が減ってしまうという問題もありますが、自社株買いと流動性リスクについてはどのようにお考えでしょうか。
■中部鋼鈑 中尾様
はい。弊社の場合は、こちらにあります通り2022年12月に東証へ上場させていただきましたが、それまでは名古屋証券取引所への単独上場であったため、いわゆる出来高(流動性)が極めて少なかったという経緯がございます。東証に上場させていただいてからは出来高も増えてはいるものの、まだまだ十分ではないという見立てでおります。
そうした中で、今回自社株買いを行ったわけですが、その直前である2026年3月に、株式の売り出しをさせていただきました。これは金融機関や大株主様に一部の株式を放出していただき、それを個人の皆様などに買っていただいたもので、流動性を高めるためのオペレーションを実施したということです。
今回の自社株買いは上限が90万株となっています。これに対して、2026年3月に売り出した放出株数は187万株あまりですので、自社株買いはその範囲内で行っています。したがって、これによって流動性が失われたということではなく、コントロールされた範囲内で実施しているという認識です。ただ、今後とも流動性については注意深く見ていきたいと考えています。
●DAIBOUCHOU
なるほど。そうすると、株式の売り出しと自社株買いのバランスを取ることで、流動性にもしっかりと配慮されているということですね。わかりました。ありがとうございます。今後の御社の成長に注目させていただきます。今日はどうもありがとうございました。
■中部鋼鈑 中尾様
どうもありがとうございました。
■終わりのあいさつ
▲フィスコ 高井
中尾様、DAIBOUCHOUさん、本日はありがとうございました。
最後に、中尾様とDAIBOUCHOUさんからご挨拶をいただきたいと思います。
それでは、まず中尾様、お願いいたします。
■中部鋼鈑 中尾様
はい、本日はご視聴いただきましてありがとうございました。なかなか、いわゆる個人の消費者の方に直接商品を買っていただくような事業ではございませんので、皆様方には馴染みが少し薄い会社ではないかと思っております。
しかしながら、先ほど申し上げた通り、これから世の中としては様々な面で期待をされている部分があるかと思いますので、皆様の期待に応えていきたいと思っております。
引き続きご支援をいただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。
▲フィスコ 高井
ありがとうございます。
DAIBOUCHOUさん、本日の対談はいかがでしたでしょうか。
●DAIBOUCHOU
そうですね、こちらにある通り配当利回りが5.7%と非常に高い点が魅力的です。足元では、イラン紛争ともなうスプレッドの縮小によって、一時的に業績が厳しくなる局面もあるのかもしれません。ただ、そうしたリスクや電気炉の事故による中期経営計画の後ずれといった要素をすでに株価が織り込み、安くなったタイミングは購入を検討してみるのも良いのではないかと感じました。
長い目で見れば、配当だけでなく自社株買いも含めた株主還元が非常に充実しています。電炉メーカー特有の業績の不安定さ(振れ幅)は、この手厚い還元方針によって十分にカバーできるのではないかという印象を持ちました。
本日は非常に勉強になりました。ありがとうございました。
▲フィスコ 高井
ありがとうございました。
これにて対談は終了とさせていただきます。
皆様、ご視聴いただき誠にありがとうございました。