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システム ディ Research Memo(7):2026年10月期業績は会社計画に沿って推移

■システム ディの今後の見通し

1. 2026年10月期の業績見通し
2026年10月期の連結業績は売上高が前期比10.1%増の5,541百万円、営業利益が同9.6%増の1,028百万円、経常利益が同8.8%増の1,026百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.0%増の703百万円と期首計画を据え置いた。中間期の進捗率は売上高が54.6%、営業利益が63.4%と順調で、足元の受注基調も変化は見られないことから、通期計画を達成する可能性は高いと弊社では見ている。同社では2026年10月期の計画達成がほぼ見えてきたことから、2027年10月期以降の案件獲得に向けた営業活動に注力している。

事業部門別売上高では、学園ソリューションが前期比6.6%増の1,620百万円となる見通しである。計画達成がほぼ見えてきたことから、現在は2027年4月以降の案件獲得に向けた営業活動に注力している。各大学は学生の獲得に向けて、学生生活を豊かで便利に過ごせる環境を整備するためのITインフラの整備に注力しており、学務支援システムもその一つとして、引き合いが活発化している状況にある。様々なニーズに機能強化を図ることで対応し、顧客当たりの売上単価の引き上げに取り組んでいく。また、新たな取り組みとして(学)西大和学園大和大学にて、「Campus Plan」にAIチャットボットサービスを実装し、2026年5月から実証実験を開始した。学内の様々な情報に対して、学生及び教職員が随時質問可能な環境を整備することで利用者の利便性向上を図るとともに、問い合わせ対応工数を削減し職員の業務負荷を軽減するサービスとなる。アクセス可能な範囲やデータ参照範囲を大学側と検証しながら完成度を高め、本サービスへの移行を目指す。

公教育ソリューションは同12.2%増の1,760百万円となる見通しである。2026年4月に稼働を開始した青森県向けなどでストック売上の積み上げが進んでいる。また、2027年度入試より「School Engine Web出願システム※」の稼働を予定しており、顧客売上単価のアップにつなげていく。次世代システムの「School Engine One」については、一部機能の開発を完了し、2026年5月に開催された教育関連の展示会で初公開した。反響も上々だったようで、2027年4月の稼働開始に向けて基本機能の開発と同時に営業活動も進めていく。早ければ2027年10月期より業績に貢献する見込みだ。なお、周辺機能としてグループウェアやコミュニケーション機能も実装する予定だが、生成AIの進化により求められる機能が変化する可能性があるため、ニーズや市場トレンドを分析しながら開発を進めていくことにしている。このため同事業の開発費は今後1~2年程度、高水準が続く見通しだ。

※ 高校受験の一連のプロセス(出願~受験料の支払い~合格発表・点数開示~入学金の支払い)をWeb上で完結できるシステム。志願者・保護者の利便性向上並びに教員の業務負担軽減につながるシステムとして導入が進むものと期待される。

公会計ソリューションは同14.2%増の700百万円を見込む。2026年4月にリリースした「PPP Ver.6.0」への更新需要が下期から見込まれる。ウェルネスソリューションは同17.0%増の900百万円となる見通しである。「Smart Hello チケット」が、いわゆる「企業博物館」に複数採用されるなど、販売領域を拡げており、収益増に貢献する。ソフトエンジニアリングも企業や金融機関で不祥事や不正会計が相次ぐなか、大企業や金融機関を中心に導入する動きが継続しており、同10.5%増の385百万円と好調が続く見通しだ。

「fmSMART」の事業譲受で公会計ソリューションの成長性が高まる

2. 中期経営計画
2026年10月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画では、「社会価値創造企業への進化」をテーマに掲げた。急激に変化する情報社会において真に付加価値の高い情報とそのソリューションを提供することによって、より豊かで創造的な情報社会の実現に貢献する企業として成長を目指す。新規市場への参入、新規事業と既存事業とのシナジー創出、及びM&Aなどの成長戦略を推進する。

基本戦略として、1)持続的成長を可能とするビジネスモデルの強化(新規顧客獲得によるシェア拡大、ストック売上の積み上げ)、2)パッケージソフトの継続的な開発と新規事業の立ち上げ等による新たな収益基盤の確立(持続的な企業価値向上)、3)成長エンジンへの投資と株主還元の拡充に取り組み、2028年10月期に売上高65億円、営業利益13億円を目指す。また、KPIとして営業利益率20.0%、ROE14.0%、ROA15.4%を目標に設定した。

3年間の年平均成長率は売上高で8.9%、営業利益で11.5%となる。人的資本投資も継続的に行い、従業員数は年間20名程度の増員を行い、給与改定も含めて人件費の伸びは年率5~10%程度を想定している。また、AIを活用した業務効率化による生産性向上にも取り組む。

同社が展開する業種・業務特化型パッケージソフト及びクラウドサービスの市場環境は良好で、シェア拡大余地もあることから、年率10%前後の収益拡大ペースは実現可能な水準と弊社では見ている。AI技術が急速に進化するなか、製品によって一部の機能が代替される可能性があるものの、同社もAI機能の開発・実装に注力し、製品の競争力の維持・向上による持続的な成長を目指す。

事業部門別ではすべてのソリューションで年率10%前後の成長を見込んでいる。学園ソリューションでは「Campus Plan Smart」、公教育ソリューションでは「School Engine One」、公会計ソリューションでは「PPP Ver.6.0」や「公有財産管理システム」、ウェルネスソリューションでは「Smart Hello」や「Smart Hello チケット」、ソフトエンジニアリングでは業種・業務ごとに対応した製品ラインナップの拡充など、主力製品に加えて、今後リリースする新製品によって新規顧客の獲得並びに顧客単価の引き上げに取り組み、持続的成長を目指す。

M&A戦略では、公会計を中心とした公共施設マネジメントソリューションの事業拡大を目的として、オーイーシーが提供する公共施設・財産マネジメントシステム「fmSMART」にかかる事業のうち、ソフトウェア、ファシリティマネジメントに関する業務システムノウハウ並びに顧客基盤を承継することで基本合意した。2026年7月に事業譲渡契約を締結する予定となっている。同システムは、自治体が保有する公共施設の情報を一元管理し、計画的な維持・更新・活用を支援するツールとなる。公共施設の老朽化や人口減少を背景に、学校や公園、各種施設の維持・改修や再編・統合といった需要が増加しており、これらにかかるコストを中長期的に試算し、予算計画に反映させることで、効率的な予算執行が可能となる。「公有財産管理システム」は、公有財産に関する調書の作成業務や公有財産台帳と固定資産台帳の整合性をチェックする機能が中心だが、「fmSMART」はより広範な機能を揃えているシステムとなる。これまではExcelなど市販ソフトで管理する自治体が多かったが、業務が煩雑化するなかで公会計システムとも連携可能なツールが求められている。「fmSMART」の自治体への導入実績は数十件とまだ少ないが、公会計システム「PPP」を導入する約1,000の自治体が見込み顧客となり、機能強化も図りながら拡販を進めていく方針だ。2026年10月期業績に与える影響は軽微だが、中長期的に公会計ソリューション事業の売上拡大に貢献するものと期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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