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プロパスト Research Memo(2):分譲開発、賃貸開発、バリューアップの3事業に建築請負事業が加わる

■プロパストの会社概要

1. 会社概要
同社グループは総合不動産業及び総合建設業を行っている。社名はproperty(資産)とtrust(信託)の組み合わせに由来する。長年、競争の激しい首都圏のマンション市場で、分譲開発事業、賃貸開発事業、バリューアップ事業の3事業を展開してきたが、2026年5月期より総合建設会社である小川建設を傘下に収め、さらなる成長を目指している。市場環境に応じて最適と判断される事業に機動的に注力し、成長を続けることで社会貢献を果たす考えである。

同社は次の12の競合優位性を発揮することで成長を続けてきた。1) 「仕入力」(情報整理とスピーディな判断)、2) 「近隣住民・行政交渉力」(専門業者に委託せず直接交渉)、3) 「再開発調整力」(地域のポテンシャルを最大限に引き出す)、4) 「創造デザイン力」(同じ物は創らない、コンセプトから派生する無限の空間デザイン)、5) 「プレゼンデザイン力」(潜在意識まで問いかけるイメージ戦略)、6) 「販売マネジメント力」(自社の作品だからこそ可能な、細やかな対応)、7) 「財務力」(ファイナンス方法の多様性と機動性により、短期決済に対応できる体制)、8) 「アフター対応」(迅速な初期対応でクレームを未然に防ぐ)、9) 「解析力」(マーケティングの分析と経済指標の分析)、10) 「高品質実現力」(本質を見極め、唯一無二の空間を提供)、11) 「構想力」(明確なコンセプト)、12) 「建築監理力」(クレームの少なさに反映される完成度の高さ)である。

社会情勢やライフスタイルが変化するなかで、同社は創業の精神である「不動産の価値をそのエリアに応じて最大限に生かす」ことを忘れずに、真の付加価値を創造することで成長を目指している。今後も、同社が供給する住居が、人々にとって「新しいライフスタイルの起点」となり、「安心して長期に保有できる資産」となるように努めるとしている。

2026年5月期連結決算のセグメント別売上高構成比は、分譲マンションの開発・販売をする分譲開発事業が計上なし、賃貸マンションの建築・販売をする賃貸開発事業が67.1%、中古ビルのリニューアル工事を行うバリューアップ事業が6.4%、新たに加わった建築工事を請け負う建築請負事業が26.5%となった。また、セグメント利益(全社費用控除前)では、分譲開発事業が小幅の損失を計上した一方、賃貸開発事業、バリューアップ事業、建築請負事業では利益を計上した。分譲開発事業にとっては厳しい事業環境が続いているものの、同社グループの祖業であり、培われたノウハウは賃貸開発事業やバリューアップ事業にも活用できることから、引き続き重要な事業と位置付けている。

2. 沿革
同社は1987年12月、個人向け不動産の管理を目的に(株)フォレスト・アイとして設立され、1991年1月に現社名である(株)プロパストへ商号を変更した。同年4月に不動産の仲介・コンサルティング・不動産鑑定等を開始し、1994年3月には東京都日野市で初の新築戸建住宅を開発・分譲したのを機に不動産開発事業に参入した。1995年6月には東京都中野区に初の新築マンションを開発し、1996年2月にはオフィスビル賃貸を開始した。さらに、2005年6月には現在のバリューアップ事業の礎となる土地再開発・収益不動産再生を目的に、資産活性化事業に参入した。2006年12月には東証JASDAQ市場に上場したが、リーマンショック後の不動産市況の悪化に伴い業績が悪化したため、上場を維持しながらも、2010年5月に民事再生手続きを申請した。

2011年2月に再生手続きの終結が決定した後は、2009年2月に代表取締役社長に就任した津江真行(つえまさゆき)氏の下、経営資源を不動産販売事業に集中投下し、賃貸開発マンションとして「コンポジット」と「グランジット」シリーズの販売を開始するなど、収益力強化に取り組んだことで堅調な決算を続けた。株主還元においても、継続的な配当を実施するなど、着実に成果を上げてきた。

2015年9月に、アパートやマンション等の不動産販売事業やゼネコン事業を展開する(株)シノケングループが筆頭株主となり、2020年11月には将来の不測の事態に備え、シノケングループを割当先とする第三者割当増資を実施した結果、自己株式を除いた同グループの株式保有比率は2025年11月末現在で37.34%を占めている。また、シノケングループ傘下にあった小川建設は、従来より同社が開発するマンションも施工していたが、同社が2025年10月に小川建設の株式51%を取得し、子会社化した。これに伴い、2026年5月期第3四半期より連結決算に移行した。

傘下に有する総合不動産ディベロッパー事業と総合建設事業のシナジーを生かして収益力を高めることで、さらなる成長・発展を目指す。なお、2022年4月の東証の市場区分の再編に伴い、東証スタンダード市場へ移行している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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