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propetec Research Memo(5):厳選仕入の効果で、2026年11月期第2四半期に収益が大幅改善

■property technologiesの業績動向

1. 2026年11月期中間期の業績動向
2026年11月期中間期の業績は、売上高が24,511百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益が1,189百万円(同10.3%増)、経常利益が941百万円(同5.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益が563百万円(同3.3%増)となった。第1四半期は、長期在庫の販売がまだ残っていたため採算改善が大きく進まず、売上高は前年同期比11.1%増となったものの、営業利益は同3.2%減だった。しかし第2四半期は、長期在庫の処理が完了して厳選仕入の効果が顕著になったことで、販売単価が大幅に上昇したうえ在庫回転期間が短くなって売上総利益率が上昇、また販管費も在庫件数縮小により費用が減少した。このため、売上高は同6.0%減だったが、営業利益は同18.9%増と収益性が大きく改善した。

日本経済は、堅調なインバウンド需要や雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や企業の設備投資が底堅く推移し、緩やかな回復基調で推移した。しかし、不安定な為替相場の変動や中東情勢をはじめとする地政学的リスク、物価上昇に伴う実質賃金の減少、国内外の金融政策の変化が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いた。中古住宅流通市場では、首都圏中古マンションの成約件数が前年同期比3.59%増、月末時点平均在庫件数は同0.40%増となった※。こうした環境下、同社は、顧客の選考に最適な商品・サービスの充実を図る必要性がますます強まったと認識し、主力のホームネットにおいて、長期在庫の処理を急ぐとともに厳選仕入を徹底した。また、より幅広いニーズに応えるため、一次取得者向けスタンダードマンションに加え、高価格帯のプレミアムマンションの取り扱いを進めた。戸建住宅事業においては、顧客ニーズに合った仕入や新商品の開発、既存顧客向けリフォームを強化し、売上高と利益の確保に努めた。

※ 公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)公表資料による。

この結果、中古住宅再生事業と戸建住宅事業がともに順調に推移、前期第1四半期にあった大型のソリューション案件の反動を吸収して微増収を確保した(大型案件を除くと2ケタ増収となる)。特にスタンダードマンションにおいては、長期在庫が減少したため販売件数は微減となったものの、厳選仕入の効果で販売単価が約6百万円上昇し増収を確保した。利益面では、スタンダードマンションの長期在庫減少による採算改善と販売単価上昇により売上総利益率が改善した。一方販管費については、売上高の伸びが低かったため販管費率は上昇したが、着実に抑制を進めた。具体的には、変動費ではプレミアムマンション中心に直接販売が進展して販売手数料が想定より縮小、スタンダードマンションの販売単価上昇と回転期間短縮により在庫件数の減少を主因として人件費、マンション管理費、水道光熱費、固定資産税といった固定費の抑制につながったほか、広告宣伝費の見直しや予備費含めた各費用の抑制・未消化も期初予想比での販管費の削減要因となった。

なお、中間期の進捗率は、売上高が42.3%、営業利益が47.6%と前年同期の実績比では劣後したが、予算達成率は売上高が0.8%の未達と想定並み、営業利益は120.2%の過達と想定を大きく超えて好調だった。売上高は、プレミアムマンションの販売がやや遅れたものの、スタンダードマンションと戸建がほぼ計画どおりに推移したことで想定並み、営業利益は、スタンダードマンションの利益貢献が大きくなったうえ、中間期に想定していなかったソリューションの売上計上により想定を大きく上回った。

KPIの動きについては、長期在庫の減少と厳選仕入の効果もあり、仕入契約額は増加した。販売契約額は、長期在庫の処理が終わった第2四半期を含め増勢を持続した。期末在庫額(実需)は厳選仕入に伴う単価上昇により増加したが、長期在庫を中心に増加していた期末在庫額(オーナーチェンジ)※は、ファミリー向け賃貸物件の販売が引き続き好調だったうえ、富裕層向けに複数物件を一括にして販売した結果、大幅な減少となった。査定数については、厳選仕入を徹底しているため減少したが、四半期ベースでは増加に転じた。

※ 賃貸としても魅力がある物件に関して、同社がリフォームし販売までの保有期間中に賃料を得る方式。長期在庫の有効な活用方法でもある。

子会社別・分野別ともに内容は順調

2. 子会社別の業績動向
ホームネットは売上高が21,317百万円(前年同期比横ばい)、営業利益が1,284百万円(同9.6%増)、戸建住宅2社の合算は売上高が3,174百万円(同10.6%増)、営業損失が69百万円(前年同期は70百万円の営業損失)となった。以下に述べるように、内容的に子会社別・分野別ともに順調だったと言える。なお、戸建住宅は下期偏重のため中間期は営業損失となったが、計画線の着地となった。

ホームネットのスタンダードマンションでは、厳選仕入によって販売単価が上昇し売上高が増加、第1四半期で長期在庫処理が終了したこともあって売上総利益率が改善した。DXや厳選仕入などによる効率化が進み、さらに回転期間を短くするため早期に販売を仕掛けるなどの工夫を支店ごとに強化した。中東情勢などで懸念される資材については、早めに対応したこともあって支障は出ていないようである。プレミアムマンションは、在庫が整い期初から販売が進んだことで増収増益となったが、収益機会の確保と早期売却による長期化リスク回避の間でバランスをとったことから売上総利益率は低下した。また、高額物件の環境が想定どおり厳しくなってきたため販売がやや遅れているが、第3四半期には取り戻す見込みである。ソリューションについては、大型案件の検収により前期第1四半期に売上高で2,875百万円、利益で573百万円を計上した反動で減収減益となったが、予算外で一棟マンション1件と再開発地域の区分マンション2件の販売があり、全体収益に貢献した。

戸建住宅2社は、住宅ローン金利の上昇、建設資材や物流コストの上昇、人手不足による人件費高騰など業界環境が厳しいなか、顧客ニーズに合致する土地の仕入強化、新商品の開発投入、既存施主顧客を中心としたリフォームに対するニーズへの対応を進めた結果、中間期の2社合計の引渡件数が92件に達して2ケタ増収となり、営業損失もわずかに縮小した。逆風のなかで請負契約の工夫や追加工事の獲得など地道な営業活動により、2社ともに当初やや高いと思われた目標を達成したことは評価できる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田 仁光)

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