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日華化学、売上高・各利益が上期として過去最高 化学品事業が好調、高付加価値のEHD関連製品や海外市場が伸長

2026年12月期第2四半期(中間期)決算サマリー

江守康昌氏(以下、江守):みなさま、こんにちは。代表取締役社長執行役員CEOの江守です。

本日は半期の決算発表ということで、私のご説明の後は質疑応答を行います。この時間を通じて、みなさまのご理解を深めていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

それでは、さっそくですが決算概要に移ります。売上高と利益は上期において過去最高となりました。

特に化学品事業では、売上高および利益額がいずれも過去最高となりました。後ほど詳しく述べますが、EHD(環境/健康・衛生/デジタル・先端材料)に関連する製品の売上高比率が大幅に増加したことが、この増益の主な理由です。

主力の繊維化学品は海外市場で伸長しました。特に中国、インド、バングラデシュで顕著な成長が見られます。また、国内を中心に電子材料関連の新しいビジネスも増加しました。

一方、化粧品事業においては減収減益となりました。これには明確な理由があり、主力代理店による在庫調整で販売が減少したことが挙げられます。

さらに、山田製薬のODM事業の売上高も昨年より減少したことが影響しています。このような要因により、化粧品事業は減収減益となりました。

2026年12月期第2四半期(中間期)連結決算概要

スライドには、化学品事業および化粧品事業に関するセグメント情報も含まれています。前年同期比で、連結売上高は14.1パーセントの増加、経常利益は54.6パーセントの増加、中間純利益は95.2パーセントの増加と、約2倍になりました。

経営指標の概要

各指標についても、スライドのように増加や改善が見られています。

連結売上高 増減要因(対前年)

スライドは、連結売上高の増加要因を示しています。圧倒的に化学品事業が対前年比で大きく伸び、為替の影響を除き、約30億円の増加となりました。特に、中国、韓国、その他の地域、具体的にはインド、バングラデシュ、ベトナム、インドネシアといった国々で成長が見られました。

一方、化粧品事業については減少しましたが、為替によるプラスの影響もあり、売上高は約310億円と、初めて半期で300億円を超えました。

連結経常利益 増減要因(対前年)

連結経常利益については、化学品事業のセグメント利益が大きく伸長しました。一方、化粧品事業は減益となりましたが、為替によるプラスの影響などもあり、経常利益は約27億円となりました。これも上期としては過去最高の利益です。

連結中間純利益 増減要因(対前年)

連結中間純利益は、順調に推移しました。昨年は税効果の影響などマイナス要因がありましたが、それらが今年は解消され、中間純利益は約19億円となり、大幅に増加しました。

セグメント概要

それぞれのセグメントの概要については、スライドに記載のとおりで、すでにご存じの方もいらっしゃるかと思いますので、ご一読いただければ幸いです。

化学品事業 2026年12月期第2四半期(中間期)業績概要

化学品事業の業績概要についてです。EHD関連製品および海外市場が好調でした。繊維化学品分野においては、特に、フッ素フリー系撥水剤、環境配慮型工程薬剤などが好調でした。韓国の受託事業も好調でした。

電子材料関係分野では、半導体加工用クーラント剤や、グローバルにおける半導体関連の新規ビジネスが増加しています。

また、機能化学品分野他においては、インバウンド需要が回復してきた中、ホテルリネンや病院リネンなどを含むクリーニング関係事業が引き続き好調で、過去最高の売上を更新しました。

その他、手術用メスなどの医療機器向けの洗浄剤についても、過去最高の売上となりました。

化学品事業 2026年12月期第2四半期(中間期)施策の進捗

スライドは、化学品事業における施策の進捗状況についてです。後ほどご覧いただければと思います。

化学品事業 EHD関連製品売上高比率推移

化学品事業売上高に占めるEHD関連製品の売上高比率は、前年同期の45パーセントから、48パーセントへと大幅に増加しました。これが収益を押し上げる要因となり、化学品事業において増収につながりました。具体的には、フッ素フリー系の撥水剤、電子材料関係分野、水系ウレタン樹脂などが挙げられます。

化学品事業 トピックス

本年3月に、デュポン社からフッ素事業を分離したケマーズ社という大きな企業の非フッ素系撥水剤事業、具体的には繊維系の非フッ素系撥水剤事業「Zelan」を譲り受けました。

「Zelan」は、もともと非フッ素系撥水剤のトップランナーであり、当社も「Zelan」に追いつき追い越せという目標で研究開発を進めてきたものです。

「Zelan」は、もともとデュポン社が開発し、ケマーズ社に事業が譲渡され、その後ケマーズ社から当社が非フッ素系撥水剤事業を買収しました。その使用ライセンスには、デュポン社で有名な「Teflon EcoElite」という商標も含まれ、この商標使用ライセンス権も譲り受けました。

「Zelan」はウレタン系の非フッ素系撥水剤で、もともと当社ではアクリル系とシリコン系の撥水剤技術を保有していることから、今回の譲受により、ウレタン、シリコン、アクリルという3つの撥水剤技術を有する唯一の企業となりました。

これによって、当社はこの分野で世界No.1の地位を確立するに至っています。「Zelan」は、欧米系グローバルアパレルブランドから指名を受けるなど、その技術力の高さが評価された製品です。

また、当社は研究開発力を強みとしており、「Zelan」の特許と製法に当社の応用技術を融合させることで、まさに鬼に金棒といえる状況となっています。この分野においては、今後さらに圧倒的な世界No.1の地位を目指していきます。

化粧品事業 2026年12月期第2四半期(中間期)業績概要

化粧品事業の業績概要についてです。代理店の一時的な在庫増減の影響がありました。一方で、新しいヘアカラー剤「TOIROCTION(トイロクション)ブリーチレスライン」を発売しました。

従来のヘアカラー剤では、明るい色を入れる際にブリーチ工程を経た後、カラーを入れる必要がありました。しかし、当社の技術を活用することで、このブリーチ工程を省略できるようになり、大幅な時短が可能となる、ブリーチレスカラーを実現しました。

「トイロクション ブリーチレスライン」は6月に新発売し、好調な滑り出しとなっています。上期の成績にはわずかに反映されましたが、下期の成果が非常に楽しみです。

その他については後ほど触れますが、新商品を下期に発売予定です。上期はこのような結果となりましたが、下期には大幅な業績の改善が見込まれると考えています。

化粧品事業 2026年12月期第2四半期(中間期)施策の進捗

スライドは、化粧品事業における施策の進捗状況についてです。後ほどご覧いただければと思います。

化粧品事業 トピックス

化粧品新工場「福井スマートファクトリー」の建設は、予定どおり進捗しています。スライド左側に掲載しているのは7月末に撮影した写真で、自動化による人時生産性は1.5倍、その結果、生産キャパシティは現本社化粧品工場比で約3倍となります。また、CO2削減にも取り組んでいます。

「福井スマートファクトリー」と銘打ち、来年5月21日に竣工式を行う予定です。

化粧品事業 トピックス

スライドには、「トイロクション ブリーチレスライン」について記載しています。美容師向けヘアショーイベント「トイロナイト」では、このブリーチレスヘアカラー剤を使用した施術がお披露目されましたが、大変評判が良いです。初回受注は、計画比約3倍の売上で推移しています。

化粧品事業 トピックス

新オイルブランド「FeTeE(フェテ)」を発売します。この製品は非常に香りが良く、韓国のデザイナーと共同で手がけた商品で、9月より、日本と韓国で順次発売される予定です。

この製品は「Hair Oil to Go」というコンセプトで、風などで女性の髪型が乱れる際、手持ちの小さなヘアオイルを使ってスタイルを直すという新しい文化を提案するものです。

小型のバッグが流行している現代にも対応するサイズとなっています。

また、美容師さまと「FeTeE」の発表会を先日開催し、SNSでも大変好評を博しています。アジア人の悩みに特化した、軽くて柔らかな新しい質感や、特に香りが評判です。

全社 トピックス

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連結貸借対照表

貸借対照表(B/S)について、化粧品新工場建設を進めている関係で負債が増加しています。こちらは想定どおりです。

連結キャッシュフロー

連結キャッシュフローについては、補助金の入金などもあり、このような結果となっています。

2026年12月期通期 連結業績予想

2026年12月期通期業績および配当予想についてです。売上高は初めて600億円を超える見通しで、640億円を予想しています。営業利益・経常利益も、初めて40億円を超え、一気に50億円を超える見通しです。

2026年12月期 年間配当予想

配当予想については、期初予想どおり1株当たり70円とし、前年の60円から10円の増配を予定しています。

私からのご説明は以上となります。詳細は資料をご覧いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

質疑応答:ケマーズ社の事業譲受が収益に与える影響について

質問者:スライド14ページに記載されているケマーズ社の事業譲受についておうかがいします。この事業は、前回の決算発表の直後である3月に発表されたことで驚きました。この施策による収益、売上高、営業利益に与える影響について、可能であれば教えてください。

江守:具体的な金額や収益については、先方との秘密保持契約の関係上、詳細はお伝えできません。ただし、非フッ素系撥水剤全体の売上高規模に関してはお伝えできます。

「Zelan」を含め、フッ素フリー系撥水剤の売上高は年間で50億円を超える見通しです。昨年は年間約25億円でした。この売上をもって世界No.1を目指しています。

なお、「Zelan」事業は3月に譲受しているため、上期の売上高には3月から6月までの4ヶ月分が含まれています。

また、「Zelan」事業だけでなく、当社のシリコンやアクリルを中心とした非フッ素系撥水剤事業も大きく伸びています。

質問者:完全移管はすでに終わっているということでよろしいですか?

江守:移管が終わるのが、8月です。

質問者:従来はケマーズ社が生産していたと思いますが、基本的にはもう生産も従来どおり、例えば御社の工場で作っているなど、そのような状況なのでしょうか?

江守:生産については、当社では一切行っていません。現在は委託で対応しており、日本以外で行っています。したがって、従来ケマーズ社が行っていた生産を当社が引き受けているかたちとなっています。

質問者:特に、御社の日本での設備投資は伴わないという理解でよろしいですか?

江守:新たな設備投資はありません。

質問者:例えば、御社はこれまでウレタン系のものは取り扱っていなかったはずですが、引き続きケマーズ社の工場で作って御社が販売するということですか?

江守:おっしゃるとおりです。ただし、今後の研究開発という点では、「Zelan」は大変すばらしい材料です。その特許や周辺特許を含めてすべて当社に譲渡されていますので、例えばウレタンとシリコンのハイブリッド製品など、これまで世の中に存在しなかった新製品を、さまざまなかたちで出していけるのではないかと大変期待しています。

質疑応答:化粧品事業の拡販状況と来期以降の新工場稼働について

質問者:化粧品事業ではセールスの強化や拡販活動を基盤として進めておられるとうかがいましたが、来期以降、新工場が立ち上がることで成長が見込まれるとのことです。その拡販状況についてお聞かせいただけますか?

佐谷義寛氏(以下、佐谷):執行役員の佐谷です。現在、営業人員や1人当たりの活動量および質などを、来年以降に新工場が稼働することを前提に強化している最中です。

今年の上期については、先ほど江守からご説明がありました特殊要因も含めて、かなり苦戦しています。しかし下期以降は、営業活動強化の成果が徐々に現れ始めると予想しており、来年以降の新工場稼働のタイミングでそれが結果に結びつくよう、引き続き努力を重ねていきたいと考えています。

質問者:上期に起こった在庫調整による影響は、上期中に終了して、下期は正常に戻るということでよろしいでしょうか?

佐谷:一部の商品について若干影響が長引いているものもありますが、概ねご指摘の特殊要因については、ほぼ上期中にその影響は終了していると考えています。

質疑応答:中期経営計画とケマーズ社事業譲受の影響について

質問者:2月に発表された中期経営計画の成長投資の中に、今回のケマーズ社の事業譲受を組み込んでいたのでしょうか?

江守:「Zelan」の事業譲受は含んでいませんでした。この話は昨年10月から11月頃にかけて話が一気に進み、最終的に3月にクロージングとなりました。

そのため、新中期経営計画の中には含んでおらず、今回の事業譲受はプラスアルファとして捉えていただければと思います。

質問者:費用が発生したと思いますが、成長投資自体は増加する見込みですか? 額についてなにかお話しいただけますか? 成長投資の金額がどの程度増加するかについて教えてください。

江守:ほとんど想定内の範囲に収まっていると考えています。これによって、成長投資が大きく増加することはないと思っています。

質疑応答:フッ素フリー系撥水剤の粗利水準と波及効果について

質問者:EHD製品の中で今回、フッ素フリー系撥水剤をご紹介いただきましたが、もともとEHD製品は通常の製品よりも粗利が高いというご説明がありました。

フッ素フリー系撥水剤全体の水準感についてお聞かせください。具体的には、この粗利の押し上げ要因をさらに拡大させるような、高い収益性を持つ製品なのかどうかについても教えてください。

江守:ご指摘のとおり、粗利、ひいては最終利益に大きなプラスの影響を与える製品です。販売も従来のルートを活用して行っているため、ほとんど人件費がかかっていません。

また、我々が今後強化していきたいと考えているのが、テクニカルサービスです。実は、デュポン社やケマーズ社もお客さまに対するテクニカルサービスをこれまでほとんど提供してきませんでした。

それで、これまで売れていたわけですが、我々が「買収して販売しますよ」と言ったところ、お客さまから歓迎の声が多く寄せられました。さらに、「こういうのを作ってほしいんだ」や「こういうところを悩んでいるんだ」といった声が世界中から届いています。

我々はこの製品自体を改良することはできませんが、例えば洗浄や染色、仕上げ、柔軟加工など、一連の繊維加工プロセスにおける薬剤を保有しているため、これらを通じて付加的な売上が上がっている状況です。これを契機として、新たな情報なども入ってくるようになりました。

もともと我々はテクニカルサービスを強みとしているため、新たに何かを追加投資するわけではありません。そのため、粗利額が直接大きく変わるものではありませんが、最終利益には大きく寄与します。また、今回の「Zelan」は非EHD製品よりも利益額が高いということです。

質問者:結局、周辺への波及効果があって、従来は取引のなかったアパレルメーカーへ御社の薬剤を追加で販売する機会が生まれたということでしょうか?

江守:3月に譲受を公表したばかりで、そこからまだ約5ヶ月しか経過していない状況です。これによる波及効果や、新たな製品を開発できる可能性などがあり、今回の成果は今後にとって大きなプラスであり、楽しみであり、同時に課題でもあると感じています。

質疑応答:ケマーズ社ディール終了後の投資計画と償却予定について

質問者:ケマーズ社のディールが3月に終了したため、その観点で前期末の設備投資や償却計画に変更があるのではないかと思います。業績の集計については7月31日のプレスリリースで拝見していますが、投資計画などについて、変更があれば償却予定も含めてご説明いただけますか?

江守:成長投資の額にはそれほど大きな影響はありませんでした。我々の成長投資は、明確に見えているものだけでなく、将来的にM&Aに充てる可能性のあるものを含めてザックリと想定して計画に取り入れています。

そのため、その範囲内で大きなずれはなく、「投資額を大きく変更する必要はない」とご説明した次第です。さらに、今期はのれんの償却費が発生していきますが、こちらは先ほどご説明したとおりです。

のれんの償却費を十分に織り込んだ上でも利益が残ると見ていますので、大きくぶれることはないと考えています。ただ、このケマーズ社の数字は、中長期計画を作成した後の話にあたりますので、売上や利益はおそらく上振れするだろうと思っています。

質疑応答:ライセンス・技術・知的財産取得を目的とするM&Aの検討について

質問者:貴社の中期経営計画におけるM&A戦略についておうかがいできればと思います。M&Aに対する基本方針や実行意欲に加え、ターゲットとして想定する事業領域、地域、案件規模、ならびに資金調達、ファイナンスの方法についてお聞かせください。

また、『Zelan』買収の例に見られるように、今後も同様にライセンスや技術、知的財産の取得を目的とした案件は検討対象となり得るのでしょうか?

江守:我々は成長事業、つまり注力事業に関して、M&Aのお話があれば、今後も積極的に検討していきたいと考えています。その注力事業については化学品の分野ではEHDに関することが対象となります。

今回の「Zelan」事業は、いわゆる環境の「E」に関わる中核の事業であり、当社が展開する非フッ素系撥水事業との相乗効果が高いと判断し、今回の買収に至りました。

EHD事業以外にも、プロフェッショナル用途の頭髪化粧品事業や、その周辺の化粧品事業については、案件があればぜひ検討したいと考えています。資金調達の方法については、現状の銀行借入で賄える範囲内と判断しており、新たなファイナンスを検討している状況ではありません。

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