11日の日本株市場は、中東情勢を巡る警戒感から売りが先行することになろう。売り一巡後も来週の金融イベント待ちのなかで、押し目狙いの買いを入れにくい相場展開になりそうだ。10日の米国市場はNYダウが316ドル安、ナスダックが171ポイント安だった。イランは地下施設で弾道ミサイルの生産を再開したと報じられるなど、米国とイランの戦闘激化への懸念が高まるなかで原油先物相場は1バレル=100ドル台を突破したことが嫌気された。8月の米生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったことで米長期金利が上昇したことも市場心理を冷ました。シカゴ日経225先物は大阪比1230円安の63860円。円相場は1ドル=154円40銭台で推移。
日経平均株価は、シカゴ先物にサヤ寄せする形で売りが先行することになろう。日経225先物(12月限)はナイトセッションで開始直後につけた65050円を高値に下へのバイアスが強まっており、終盤にかけて63770円まで売られる場面もみられた。ボリンジャーバンドの-1σ(64740円)を割り込み、-2σ(63440円)に接近してきた。9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ商いの影響もあって、朝方は売りが膨らみやすいだろう。売り一巡後は下値の堅さを見極めつつ、自律反発狙いの買いが意識されそうだが、来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)、日銀の金融政策決定会合を控えているため、積極的な上値追いは限られよう。
また、米国ではインテルやマイクロン・テクノロジーなど半導体関連株の下げが目立っており、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は6日ぶりに下落している。アドバンテストやキオクシアHD、東京エレクトロンなど指数インパクトの大きい半導体やAI関連株の不安定な値動きが見込まれるなか、リスク回避的に内需系にシフトしやすいだろう。原油高を背景に資源株の一角には資金シフトも意識されるほか、金利上昇を手掛かりに金融株にも物色が向かう可能性はあり
そうだ。
そのほか、先物主導によるインデックスに絡んだ商いの影響を避ける狙いから、個人投資家は中小型株での短期的な値幅取りに向かわせそうである。TOPIXの定期入替えが10月に実施予定であるが、選定対象をプライム市場、スタンダード市場、グロース市場とすることで、流動性の高い中小型株への物色意欲は根強いだろう。そのほか、物色対象は絞られているが、防衛関連銘柄へも向かいやすいとみられる。