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クオルテック Research Memo(4):2026年6月期は増収大幅増益。特に微細加工事業が28%増収、48%増益

■クオルテックの業績動向

1. 2026年6月期の業績概要
2026年6月期の業績は、売上高が前期比7.0%増の4,306百万円、営業利益が同27.2%増の489百万円、経常利益が同31.5%増の505百万円、当期純利益が同75.4%増の385百万円と、増収・大幅増益となった。2026年5月に期初業績予想を修正、売上面を若干下方修正するとともに利益面を上方修正したが、修正後予想(売上高4,250百万円、営業利益450百万円、経常利益467百万円、当期純利益321百万円)に対して、売上高で1.3%超過、営業利益で8.8%超過、経常利益で8.3%超過、当期純利益で20.1%超過と、売上高・利益面とも達成した。業績予想の修正は、不透明な国際情勢を背景に顧客側での一部案件の受注時期見直し等を保守的に見積もる一方で高付加価値案件が予想比増加したことや、生産性向上・間接費抑制といったコスト面の改善を織り込んだが、それを上回り堅調だった。

売上面では主要セグメントである信頼性評価事業と微細加工事業がともに増収を確保した。信頼性評価事業では信頼性試験として振動や温度変化、塩水等の複合的な環境試験の受注が増加し好調に推移したことで同5.6%の増収となった。微細加工事業ではレーザ加工分野で通信関連での試作品加工から量産品案件受注への流れが好調に推移し、同28.3%の大幅増収となった。その他事業ではバイオ関連において厚生労働省案件である信頼性試験が完了したこともあって同58.0%の減収となった。

利益面では信頼性評価事業で分析・解析に関する高単価案件が増加したことや、微細加工事業でレーザ加工の量産案件や高付加価値案件が増加し、前期比48.1%の大幅増益となった。費用面では研究開発を積極的に進めたことで研究開発費が131百万円を占めたものの、一方で社内でのAI活用による生産性向上の動きが活発化したことで人件費の抑制(44百万円減)につながり、営業利益の増益に貢献した。経常利益はMAPプロジェクト等に係る補助金収入19百万円もあり増益、当期純利益は前期の投資有価証券評価損49百万円の反動もあり、大幅な増益となった。

2. セグメント別の業績動向
(1) 信頼性評価事業
信頼性評価事業の売上高は前期比5.6%増の3,751百万円、営業利益は同14.4%増の1,214百万円と増収増益となった。期初予想比では売上高は2.8%減、営業利益は7.9%減だった。分野別では信頼性試験が同12.0%の増収、断面研磨が前期並み、パワーサイクル試験が同1.5%減となった。信頼性試験は、環境試験として振動や温度変化、塩水等の複合的な試験案件の受注が好調に推移し2ケタ増収となった。また高単価案件が多くあったことで増益にも寄与した。振動試験や塩水試験といった環境面の試験カテゴリは後工程の試験に向けての入り口となる性格を有しており、これらの試験を受注することでその後工程の試験受注につながり試験の高付加価値化が図れるといったメリットを享受した形となった。パワーサイクル試験では一部顧客からの受注が落ち込んだものの、パワーサイクル試験装置に係る売上増によりわずかな減収にとどまった。断面研磨は引き続き堅調な受注を確保した。利益面では前期の設備・人員増強による償却費用増や人件費増があったものの増収効果がそれを上回り増益を確保した。

(2) 微細加工事業
微細加工事業では、レーザ加工の量産案件や高付加価値案件が増加し、売上高は前期比28.3%増の530百万円、営業利益は同48.1%増の273百万円と大幅な増収増益となった。期初予想比では売上高は8.8%増、営業利益は33.5%増といずれも予想を上回る好業績だった。分野別ではレーザ加工が同28.7%増収、表面処理技術は同27.6%増だった。レーザ加工ではスマホ関連や半導体関連等の通信関連での試作品加工から量産品案件への受注の流れが好調に推移した。表面処理技術では主要顧客である素材メーカー関連の案件受注が好調だった。利益面では増収効果に加え、経費の抑制効果が増益に寄与した。

(3) その他事業
その他事業の売上高は前期比58.0%減の24百万円、営業損失19百万円(前期は13百万円の損失)となった。期初予想比では売上高は54.1%減、営業利益3百万円の予想に対し営業損失19百万円の実績となった。バイオ関連案件として厚生労働省から受注した医療用消耗品の信頼性試験が完了したことで減収減益となった。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)

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