■クオルテックの業績動向
3. 財務状況
2026年6月期末における資産合計は前期末比549百万円増の4,895百万円となった。流動資産は同574百万円増の3,097百万円となった。これは主に、現金及び預金が746百万円増加、仕掛品が31百万円増加した一方で、売掛金が215百万円減少したことによる。固定資産は同24百万円減の1,798百万円となった。これは主に、分析・試験設備等の取得に伴うリース資産が144百万円増加、減価償却等に伴う機械及び装置が98百万円減少、建物が42百万円減少、工具、器具及び備品が41百万円減少したことによる。
一方、負債合計は前期末比250百万円増の1,319百万円となった。流動負債は同116百万円増の782百万円となった。これは主に、未払消費税等が100百万円増加、未払費用が70百万円増加、未払法人税等が48百万円増加、分析・試験設備等の支払に伴う未払金が114百万円減少したことによる。固定負債は同133百万円増の536百万円となった。これは主にリース債務が107百万円増加、退職給付引当金が21百万円増加したことによる。
純資産合計は前期末比298百万円増の3,575百万円となった。これは主に、当期純利益の計上385百万円、及び配当の支払86百万円による。この結果、2026年6月期末の自己資本比率は前期末比2.4ポイント低下して73.0%となった。研究開発の強化に向けた設備投資等を行っていることによるものと考えられ、自己資本比率は依然として高水準にあり、財務面の安定性を維持している。
4. キャッシュ・フローの状況
2026年6月期末時点の現金及び現金同等物は前期末比726百万円増の2,096百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは1,302百万円の収入(前期は514百万円の収入)となった。これは主に、税引前当期純利益495百万円、減価償却費468百万円、売上債権の減少額198百万円、未払消費税等の増加額100百万円、及び未払費用の増加額70百万円による。投資活動によるキャッシュ・フローは408百万円の支出(前期は738百万円の支出)となった。これは主に分析・試験設備等の取得に伴う有形固定資産の取得による支出383百万円による。財務活動によるキャッシュ・フローは168百万円の支出(前期は143百万円の支出)となった。これは主に配当金の支払額86百万円、及びリース債務の返済による支出63百万円などがあったことによる。売上規模の増加傾向に伴い、営業活動によるキャッシュ・フローは安定して獲得できており、加えて株式上場などによって潤沢なキャッシュを確保している状況だ。研究開発や設備への投資を積極的に進めており、引き続きこの潤沢なキャッシュを成長投資に向けて有効に活用していくことが期待される。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬 智一)